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彼と彼女のデザイア。  作者: さんまぐ
地球-襲われた地球。

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第104話 俺とレーゼに行ってくれませんか?

ビャルゴゥ、シュザークからミスティラ達に連絡したぞと返事が来ると、「誰だろう?この場合はミスティラかな?シュザークの方が詳しい?」と言った後で、「サモナブレイドについて知りたい。仮にセムラさんが手に入れてペンダントと使えばゲート操作は可能になる?」と聞いた。


シュザークが「その話題なら私が最適だな。レーゼの姫ではサモナブレイドを完全には使いこなせない」と言った。


「なんで?」

「サモナブレイドは剣だ。あれが短剣なら姫にも使えるが剣では無理だ」


「成程、じゃあ俺は?セムラさんのペンダントを借りたら使える?」

「驕るな規格外。いくらお前が規格外でも、あれはレーゼ王族の血筋、仮に血脈が絶たれれば別だが、レーゼの王族がいる限り赤の他人には無理だ。まあお前が姫を伴侶に迎えて代理使用権を得れば別だがな」


「そんなことまで聞いてないよ鳥。それより俺が聞きたいのは、俺がサモナブレイドを構えてセムラさんがペンダントを使うとどうなる?」

「不可能ではない」


「ならその力で即座にコジナーのゲートを塞いでしまえばどうなる?」

「キョジュの力ではレーゼやコジナーに行くための壁は潜れたとしても地球への壁は到底破れない」


シュザークは話した後で「やる気か?」と聞くと、雲平は「それしかないよ」と言う。

このやり取りはシュザークがシュザークウイングから声を出していて、この場の全員が聞いている。

金太郎と瓜子が「お前…」、「雲ちゃん…」と言うと、雲平は先に「うん。行ってくる」と言う。


雲平はセムラを見て「セムラさん。少し危険だけど、俺が守るからレーゼに来てくれませんか?クラフティを倒してサモナブレイドを手にしたら、2人でゲートを操作してオシコをコジナーに閉じ込めましょう。終わった後は国境には父さん達を配置して、オシコが逃げられなくしてもいいし、俺が全ての神獣武器を手にしてコジナーに行ってもいい。何とでもしますから早く戦争を終わらせましょう」と言う。

セムラは「危険です。私はともかく雲平さんはかのこさん達の元に帰られて、アゴール達も居ます。あんこさんだって」と言うと、金太郎は「あ、雲平は別にいいです。ウチには新たにアチャンメとキャメラルって可愛い娘も加わって、美人三姉妹でよろしくやります」と言うし、かのこは「雲ちゃん、お使いよろしく。早く帰ってきなさいね。それやったら日本政府からお金は貰っておきますからね」と続く。

しまいにはあんこまで「雲平!それって戦争終わったら私もシェルガイに行けるよね!シェイクさんにあえるよね!だったら早く行ってきて!」と言う。


唖然とするセムラに、苦笑気味の雲平は「だそうです。俺とレーゼに行ってくれませんか?」と言って手を伸ばすと、セムラは手を掴んで「ありがとうございます。レーゼを…シェルガイをお助けください」と言った。



水を差すように「だが!日本政府は君の国外への移動を認めない!いくらシュザーク様の力でもアメリカまでは行けまい!」と言うバニエの言葉に、アチャンメとキャメラルは呆れ顔で「私らの兄ちゃんをナメンナ」、「クモヒラならそれくらい何とでもする」と言ってニヤリと笑う。


ホイップが「雲平、何とか出来るのか?」と聞くと、雲平は「まあね」と返して、「昨日ゲート操作はセムラさんに確かめてもらったから、アメリカを使わないでもシェルガイに行くよ」と言い、アグリを見て「アグリ、ずっと黙ってるね。こっちにアチャンメ達を残して行くから、仮にオシコが余計な真似をしたらビャルゴゥリングで片付けてくれないかな?」と言う。


「お兄ちゃん?」

「婆ちゃんはスマホが嫌いだけど、嫌いな日本で頑張るアグリの為になら買ってくれるかもよ」


これにはかのこも嫌そうな顔をしたが、日本嫌いのアグリが頑張るのだから、受け入れない訳にはいかない。


かのこは害虫を見た時のような顔で、「アグちゃん…あんなの欲しいの?」と聞くと、アグリは「うん。沢山写真撮れるからお婆ちゃんや皆と撮りたいし、離れていても連絡できるのってすごく便利だから欲しいかな」と甘えるように言う。


アグリの言葉に顔を輝かせたかのこは、「わかったわ!明日買いにいきましょう!」と言うと、かのこは「これって雲ちゃん?セムラちゃんかしら?」と言い、「シェルガイからでも送れるようにして。お婆ちゃん沢山アグちゃんの写真が欲しいわ!勿論アチャンメちゃんとキャメラルちゃんのお写真もよ!」と言う。


雲平は困り顔で「シュザーク、スマホの電波って見える?」と聞くと、「スェイリィならわかるそうだ」と返ってくる。

雲平は「んー…、一度シェルガイに行かないとわからないや」とかのこに言った後で、「母さん、明日の夕飯グラタンね」と言う。


「お前、いつ行くんだ?」

「明後日、だから明日の父さんはバニエさんと仕事だよ」

「えぇ?仕事!?日本の仕事はなぁ」

「大丈夫かアゴール?」

「可愛い娘が増えたんだぞ?働け」

「大丈夫だよ。バニエさんと本庁に文句を言いに行くのが仕事。俺を行かせろって怒鳴ってきてね。でもやり過ぎてオシコに怪しまれたり、バレると面倒だから明後日さっさとシュザークウイング持ってセムラさんといってくる」


雲平は思い出したようにバニエに、「明日、本庁の人に聞かれたら、父さんが「俺がガツンと言ってやる!」って出かけてきた事にしてください」と伝えた。

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