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22 わずかな迷い

 葵の心に芽生えた新たな願い。家族や大切な友人に、修一を紹介したい。その思いを、葵は正直に彼に伝えた。

「修一さん、あのね…両親と兄に、修一さんのことを紹介したいの。みんなに、今の私がどれだけ元気になったか、安心してもらいたくて。それから、修一さんにも、私の家族を知ってほしいなと思って…」


 葵の言葉を聞いた時、修一の顔に、一瞬、迷いのような表情が浮かんだのを、葵は見逃さなかった。それは、まるで何かを躊躇うような、微かな陰りだった。しかし、その表情はすぐに消え去り、いつもの穏やかな笑顔に戻った。

「…僕でよければ」


 修一の声は、いつも通り優しかった。何の飾り気もなく、ただ、葵の願いをそっと受け止めるような響きがあった。彼のその言葉に、葵の胸には安堵が広がる。あの瞬間の迷いは、きっと気のせいだったのだろう。あるいは、突然の申し出に戸惑っただけかもしれない。


 葵は、修一が自分の家族と会うことを受け入れてくれたことに、心から感謝した。これで、また一つ、未来への道が開けたような気がした。





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