表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/36

8月30日 夏休み、隣の席の女の子に日記をあげました。

「大地、何かいてるの?夏休みの宿題?」


和奏は俺の手元を覗き込んできて、そんなことを聞いてきた。


「日記だよ。」

「日記?」

「和奏と出会った時からのことを全部書いてたんだ。」

「見せて。」


そう言って和奏は書いていることを読んでいく。


「懐かしいな~。プリクラに、遊園地に、プール。どれも楽しかったな~。」

「それと、これ。」

「何?」

「手紙。初めて書いたから下手だけど。」

「今読んでもいい?」


俺が頷くと、和奏は早速手紙を開き書いてあることに目を落とす。



『初めて会った日のことを覚えてる?

8月1日。寝ていた俺の隣の席に突然現れて、驚く俺のことを見て楽しそうに笑っていて…。女の子の相手なんて久しくしたことがなかったからテンパってしまったのを鮮明に覚えています。

それから毎日、和奏は俺のことを振り回してきました。

作ってくれたご飯やお弁当はすごく美味しかったです。

栞とも仲良くなって、今までで一番楽しい夏休みになりました。

願わくば、またいつかもう一度会いたい。

離れたくない。

今のあなたが幸せそうに笑っている姿がみたい。

たとえ和奏が僕のことを覚えていなかったとしても、あなたの笑顔が見られればこの先を生きる糧になるだろうから。』


読み終えた和奏は涙を堪えているのだろうか、少し唇をかんでいる。

そして、俺の方を見て満面の笑みで笑った。


「ありがとう、大地。」

「神様に手紙なんて笑われるかと思ったけど」

「そんなことないよ。」

「いよいよ、明日だね。クラスメイト達で掃除しに行くからね。」

「うん。」


それからはいつもと変わらない一日を過ごした。

いつもと違うことをしてしまうと、それこそ別れを実感してしまいそうな気がしたから。

なるべく、そのことを忘れるために、俺たちは目の前のことに全力で取り組んだ。


夏休み最終日と和奏との別れの日が迫ってきていることをひしひしを感じながら、俺たちは最後の眠りについたのだった。



――――――――――――



残り1日。



本日残り二話を一時間おきに更新していきます。

お楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ