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風の公爵令嬢、完璧令嬢と対立する

こんにちは、こんばんは、咲林檎です。

早くも五話になりました『風初」ですが、応援いただきありがとうございます!

前回は圧倒的に可笑しい自己紹介をしたアイちゃんですが…あの後どうなったのか。

では、どうぞ!

「何でそんなに皆引くのかしら…」


私は寮の自室のベッドで踞っている。もう外は夕方で、カーテンの隙間からオレンジ色の光が射していた。


あの自己紹介の後、皆が固まって「そ、そうですか…」みたいな雰囲気になった。確かに反乱する!なんて言って驚かれる事は想定していたけれど…驚くどころか引かれるなんて。

私、前世で何かした?


そう思考すると、ズキンと胸が痛んだ。どうしたのだろうと、はしたないがジャケットを脱ぎブラウスの上ボタンを開けて胸の辺りを見る。

案の定、胸にある痣が濃くなっていた。

生まれた時にはこの痣は無くて、後天的な物らしい。しかし、変な形の痣である。まるで物語に出てくる悪い竜みた────


今度は頭が痛くなった。あまりにもズキズキするのでそのままベッドに横になる。

後でヴァルヴァラに怒られるな…なんてどうでも良い事を考えながら別の事で思考を始める。

胸の痣、急な頭痛。今になって『アレ』が目覚めようとしているのか…

私はそのまま寝てしまった。



「お嬢様、はしたない格好でベッドにGOはお辞めください。」


…まぁ、怒られるに決まってるわよね…

私は体を起こしベッドの側に立っているヴァルヴァラを見る。


「ごめんなさい、急に体の調子が悪くなって…」

「…では、寝間着にお着替え下さい。今日はアナベル様が部屋をお訪ねになられていましたが、明日用件を聞きに…」


え、アナベル来てたの?本当に?

私はガシッととヴァルヴァラの肩を掴み、質問する。


「…アナベルは何て言ってたかしら?」



急いでブラウスのボタンを閉めジャケットを羽織ると部屋を出る。ヴァルヴァラが言うにはアナベルは私が反乱するという言葉について聞きたかったらしい。

確かにエーデルシュタイン家は『保守派』と聞いた事があった。もしかしたら私を敵視しているのかもしれない。


寮の廊下を素早く歩いていると、複数の生徒に囲まれて談笑しているアナベルを見つけた。彼方も私が居るのに気付いたようで、微笑みを返してくれる。

取り巻きの生徒達は私の自己紹介の件を知っているのかなんとも微妙な顔をしていたが。

アナベルは私に近付くと耳元で囁いた。


「…アイ様、少し此方に…」


ん?どうしたの?なんて言う暇も無くアナベルに人気の無いところに連れていかれる。

これ、私の人生終わるやつでは?国に告発されて反逆者として処刑されてシュトリーネン家が根絶やしにされるやつでは?


取り敢えずその思考は放棄して廊下の隅に移動し、アナベルに質問する。


「…アナベル様、何か御座いましたかしら。」


恐る恐る質問すると、アナベルは振り返り私を真っ直ぐ見詰める。その様子は何か決意したようなものであった。

え、どうしたの、アナベル。決意するような事、あったかしら?


アナベルは決意を漲らせながら私に言葉を放った。


「アイ様。私はアイ様とはやはり、相容れないのだと理解致しました。」


……やっぱり、そうなのかぁ…保守派の家だから、という訳ではなさそう。アナベル自身が私自身と相容れないのだと理解…したのだと思う。

それなら仕方無いかな…なんて思いながら続きを聞こうとアナベルを見詰める。


「────対決致しましょう。」


……え?何故…?

私は益々混乱していた。確かに保守派と改革派でエーデルシュタイン家とシュトリーネン家はバチバチしてますよ?しかしね、私達がバチバチしなくても…

と考えた時にハッとした。私が午前にした自己紹介だ。恐らくアナベルはこう言いたいのだろう。『そんなに国を変えたいなら私を納得させてみて下さい』と。

最後に会った日から大分成長したな…なんて感慨に耽っている暇は無いのだ。早速返さなければ。


「─────ええ、望むところですわ。私の野望と、アナベル様の決意。どちらが皆を惹き付けられるか…勝負、ですわね。」


ここから、私の改革…及び反乱の日々が本格的に始まったのである。

どうでしたでしょうか!?

永遠のライバル…とても良い ()

二人とも信念を貫く事が出来る人達なので、バチバチに対立…するかもしれないんですよね…

だけど二人が協力しあって一緒に戦う日も来るかもしれませんし ()

感想等、レヴューもお願いいたします~!

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