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第32話 Where is my mind?
全てのジャンプは右足で降りる。
それを負傷したということは、氷上での自由を封じられたも同然だ。
……自由だなんて。
俺は一度でもあそこで自由だったことはあるか?
スケートは、制約だ。
たった一ミリの接地面に、こんなにも振り回され、傷付けられ、打ち拉がれて。
俺はいつだって氷に囚われ、エッジに縛られてきた。
それでも、俺の本当の足場は一つしかありえない。
氷上でしかできないこと。
氷上でのみ感じられること。
氷上でだけ解き放てるモノ。
……早くあそこへ戻らなければ。
俺は、トーマを探し出さなくてはいけない。




