55 七人の少女と豚一頭、トンタマで足舐め
レム姉さんが見た事の無い微妙な顔でモジモジしている。一体何事だろうか?
取り合えず、思ったよりも早く目的の人が現れたので、交渉してみようと身構えた。実際にはもうこの時点で全てが片付いていたというか始まっちゃっていた訳だが。
「あなたがポロリさんですね。この豚少女を、何故俺達の所に?」
「いやー、挨拶代わりだな。モンスター嫌いなレム様が居たからよ、尻を強く高く蹴り上げて喜ぶんじゃないかなと思って。でも、よく見たら、モンスター達と仲良くしてて……」
6号の足をぺろぺろなめ続ける豚少女を、まるで汚物を見るような目で見つめながら、ポロリが口を開いた。
レム姉さんは、モンスターが嫌いだったのか。まあ、確かに以前のモンスター少女達に対する態度は酷い物だった。
「レム様も知っての通り、オラは懲罰の女神で、懲罰を与える事が仕事だべ。この糞豚には回避不能で無限に続く苦痛を延々と味わってもらう予定だったんじゃけど……これ、もう無理だべ?」
「あっ、気が付いちゃった? そりゃまあ、気が付くわよね……」
話が見えないので問い正すと、現在の豚少女は6号の力に完全支配され、下僕的存在豚に変化しているのだが、原因不明の理由でもう二度と元の豚には戻れないらしい。
「懲罰用の仮初の身体が、今や激レアスキルな吸血支配を受けるだなんて想定外だ。懲罰中の豚とは別個体に変化してしまっていて、オラの能力的にこれ以上の手出しが出来ないんだ」
6号の足を舐め終わり、靴箱の中の6号の靴を引っ張り出して、拍手喝采しながら丹念に舐め続ける豚少女の悲惨だが幸せそうな姿に全員で注目する中、ギョッとした顔をポロリの方に向ける6号。
「それって、完全に眷属化したっていう事でしょうか? 私には、まだそんな高等技術は……!」
「出来てるんだから仕方ないべ? まぁ、何にしてもその豚の贖罪の事は、6号さんだっけ? あんたに任せるべ! ステータスを見れば贖罪パーセント値が見られるようになってるからな。なかなか100%には届かないと思うけど、その豚は死んでもすぐ蘇るし、何度生まれ変わっても付いてくるから気長に頑張るべ? 豚の贖罪が終わらなければ、絶対に離れることはないのだから!」
固まる6号に、ぶおおお~ん!! と、喜びの声を上げながら頬ずりをし続ける豚少女。
自称女神の2人は、顔をあわせるのも久々とかなんとか言って、小遣いを持ってトンタマ駅ビルの方に行ってしまった為、俺達は気を取り直して最初の計画通りトンタマスーパーアリーナやコトーン等を見学し、少しだけ居た変態おじさんボトルマスターをさっくり倒してとびっきりの女子中学生に変えたり、映画館に入って流行りの映画を全員で鑑賞したりした。
「うわあああん!! 嘘だろっ、どうしてっ……? ねえ、どうして!?」
「ファフニルは感情移入しすぎでち。まぁ、悲しいお話でちたねえ……」
「最後は誰か生き残ったのか……な?」
「ヒィン……食事が出来ないだなんて、想像しただけで気絶しそうでぇす!」
「私、主役の子の事、良くわかってたつもりだったんですけど、死ぬだなんて……」
館内で買った飲み物やポップコーンを囲いながら、映画の感想を語り合う5人の少女はいつも通りな感じだが、6号は上映中ずっと豚少女に座席の下から熱い視線で見上げられながら延々と足を舐められていたらしく、映画の内容は全く頭に入ってこなかったらしい。
上映中だけではないのだ。お出かけ開始の時から、ロビーでも馬車でも、食事中でもトイレでも、どこで何をしていてもずっと同じように足や靴を舐め続けられているのだ……。
「あの、マスター、これいつまで続くんでしょうか? まさか本当に、これから先ずっと……?」
げんなりした顔の6号がつぶやくが、豚少女の舌は止まることを知らず、延々と靴を舐め続けている。
「ぶああっ♡ 6号様っ♡ 6号様ああっ♡ ぶおおおお~~~ん♡♡♡」
「残念だが、この豚少女が贖罪とやらを終わらせなければ、永遠に6号の忠実なペットとして生き続けるのだろう……」
「ぶおおおっ……永遠にっ!? 6号様の、ペットォォオオオ~~~ン♡♡♡」
全身を痙攣させ、涙や涎や汗水を垂れ流しながら天に向かって舌を突き出して悦ぶ豚少女の心の底から超全力全開の歓喜の表情が、俺やみんなの瞳に嫌でも飛び込んでくる。
「これはキツいな……俺がこんな姿を誰かに見られたら、恥ずかしくて死んじまうぞ……」
「ブゥ……同種同族の恥ずかしい姿、みなさん、あまり見ないであげてくださぁい……」
ふと気が付いた俺はアオリに頼み、豚少女のステータスを書き出してもらう事にした。お口からぴゅうぴゅうと噴き出した墨が紙に文字を書いていく。
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なまえ:フィレ(豚少女)
せいべつ:おんな
しょくぎょう:サイエンティストン
れべる:79
いのち:6号様の為に…♡
ちから:80
ちのう:3028621
すばやさ:53
うつくしさ:31
たいせい:なし
すきる:超極・知力向上lv99
とくちょう:
極めて優れた知能を持つ超特級犯罪モンスター。
大量破壊兵器を産み出して大戦争の火種を作り、
罪も無い人々を何千万人も虐殺した。
無限に繰り返す贖罪を重ねている最中、6号の吸血鬼スキルにより完全眷属化。
不慮の事故で人種ではなくなり、女神の権限の範囲外に堕ちた為、
贖罪管理者を『女神ポロリ』から『6号』に移管し、贖罪を続けている。
信じられないくらい頭が良いが、6号に完全絶対服従し、悦びを感じている。
知能が高くプライドの高かった彼女にとって、公衆の面前で絶対服従を続ける事自体が
魂にとって耐えられぬ苦痛であり、贖罪に繋がると考えられる?(観察中)
ポロリが与えていた不死の効果は継続している為、死んでも死なない。
モンスターポイント:
贖罪パーセント値:0% ●〇〇〇〇〇〇〇〇〇 100%
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