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もんもんモンスター  作者: 猪八豚
大怪物少女
23/150

23 六人の少女と歓迎パーティ

 6号と手を繋いだ3号の口からぴゅうぴゅうと噴出されたイカ墨によって、6号のステータスが明らかとなった。


~~~~~


なまえ:6号

せいべつ:おんな

しょくぎょう:吸血女児

れべる:5

いのち:美味!美味!

ちから:53

ちのう:9

すばやさ:9

うつくしさ:17

たいせい:十字架無効化lv1 / 銀無効化lv1 /太陽光無効化lv1 / にんにく無効化lv87 / 聖水無効化lv1

すきる:吸血lv1 / コウモリ化lv1 / 魅了lv1 / 超・グルメlv95 / 超・美食探知lv95

とくちょう:

血を吸うとか気持ち悪くて怖いので、普通の食事をしていたら、グルメになった吸血?女児。

各種耐性のおかげで自分が吸血鬼だという事を完全に忘れている。


モンスターポイント:


~~~~~


「疑問なんだけど、吸血鬼って、血を吸わないと生きていけないんじゃないの?」

「そんなこと無いですよ? 私、今まで吸った事ないですもん……。好きでもない知らない人の体液を吸うとか、気持ち悪いじゃないですか、嫌ですよ、おぞましい……!」


 本気で嫌そうな顔をする6号。この子はこれまで吸血鬼の特性をロクに使わずに生きてきたらしい。


「うーん、じゃあ、とりあえず歓迎パーティかな?」


 俺は目についた美味しそうな洋食っぽい料理店『大満足亭』に入る。美食探知スキルのおかげかハズレを引くことがなくなり、今回の店は値段が高いだけの美味を提供していた。パーティ用料理を切り分けて口に運ぶと、とろけるような味わい。噛んだ肉がおいしく溶けていく……!!


「おいおい、なんだコレ……! すげえよ……? こんな料理が存在するのか……!? なあマスター、俺……感動しちゃってるんだけど……!」

「めちゃくちゃ美味いでちゅ……! お金さえあれば大抵の幸せが買えるとは思っていまちたが、うはあ…………。これは、もの凄い幸せでちゅね……!」

「マスター、こんな旨いものを、モンスターに食わせて良い……の? 豚とか、狂っちゃう……よ?」

「ぶひょおおおおっ!? ぶあああああっ!!! ぶ、ぶ、ぶおおおおんおんおんお~んっ!!! お、お、堕ちちゃいまぁす!!! あっ、あっ、あへえ~~~~っ!!!」

「すこし故郷の料理に似ています……。味は格段に上ですが! すごいですね……この味、どうやって出すんでしょう?」

「ひええっ……こんな料理、神の食卓にも滅多に出てきませんよ……? 凄いなあ下界……!」


 手放しに褒める5人とレム姉さん。しかし、6号は何処か不満げな顔をしている……!


「どうしたの?」

「折角の歓迎パーティなのに、ごめんなさい。どうしても細かい所が気になってしまって……」


 俺達の円卓に近づいてきたコック帽をかぶった料理人らしき女性が、不安げに声をかけてくる。


「お客様、何か至らない点がございましたか……?」

「ええ、簡単に直せるのは3つあるのですが……」


 俺にはさっぱりわからない料理の話を始める6号。そういえば、この子は俺の美食探知を超えるスキル、超・美食探知に加えて超・グルメなんていうスキルを持っているのだ……。


 最初は話半分に聞いてみただけっぽかった料理人の態度が、徐々に改まっていく。メモを取り、深々とお辞儀をして、名刺を差し出してきた。


「次にご来店される際には、当店の名前の通り、必ず! 皆様を大満足させてみせます!」

「いや、その……6号以外は既にみんな大満足してるんだけど、これ以上の満足が味わえるのかな……。また来るよ」


 ホテルに戻って大浴場でまったりしていると、1号に連れられて4号と6号が入ってきた。当然のように全員が完全に丸裸だ。


「おっ、マスターだ! ……な、なあ、体の洗いっこ、しようぜ!」

「ぶえええっ!? マ、マスタぁーッ!! いけませぇん! いけませぇん~!! 男女がどうして同じ風呂にぃ…… えっ、ここ混浴なんですか? それなら、良いのでしょうかね……? それはそうと、美味しそうですね、マスター……」

「……失礼の無いように、お相手させていただきます!」


 風呂場で全裸で三指土下座をキメる6号は、なにかを根本的に勘違いしているっぽいので放置し、4号の視線に怯えながら、とりあえず1号と洗いっこをすることになった。


 頭を洗ってやると、どうしても手に触れる角。


 この角だよなあ、この角……。何故か、何度も触りたくなる絶妙な柔らかさで、洗いながらもみもみ触っていると、熱を帯びた先っぽがじんわり固くなってくる……。


「……ぁ……あっ♡ ………ぁ♡ はぁ……っ!? んぅっ♡♡♡♡」


 1号は何故か俺を洗う手を止めて、ギュッと手を握りしめて、とろんとした目で俺を見つめている。その姿を見て、6号がお顔を真っ赤にしながら呟く。


「す、すごい……! なるほど……攻めるだけではなく……勉強になります!」

「ふぁあっ……! 温泉水っ…お、お、おいしそうでぇす! というかおいしくて、我慢できないんですけどおおおお~んっ!!!」


 4号が温泉をゴクゴク飲み始めてしまったので、急いでお尻を叩いて止めさせる俺達を、じっと見つめる男がいた……。

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