18 五人の少女とステータス確認
「ねえマスター、ステータスの確認全然してないけど、しない……の?」
3号が急に言い出したので話を聞くと、俺の身体から伝わってくる波長のようなものが変わってきていて、若干気になっていたらしい。
謎の声も催促していたし、やってもらう事にした。手を繋いだ3号の口からぴゅっぴゅと放たれる墨が、地面に文字を描いていく。
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なまえ:うすい みらい
せいべつ:おとこ
しょくぎょう:ぼとるますたー
れべる:6
いのち:とってもげんき!
ちから:11
ちのう:28
すばやさ:25
うつくしさ:24
たいせい:悪口耐性lv2 / 同性愛耐性lv1 (New) / 恐怖耐性lv1 (New)
すきる:お金生成lv2 / 自信満々lv2 / やる気向上lv2 / 悪臭消滅lv1 / お掃除lv1 / 美食探知lv1 (New)
とくちょう:
神聖な転生部屋を消滅させた罪を贖罪しなければ
これ以上ないくらい悲惨な形で死ぬ
モンスターポイント残量:20 点
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「おっ?レベル上がってるじゃねえか。他は……なんか、あんまり変わってねえけど……」
「新規耐性、とくに同性愛。これ一体何で付いたんでちか?」
「お金生成がレベル2になって、何が変わったんだろう……ね?」
「ぶひょおっ!? びびびび美食探知いいいっ!! ぶおおおん!! ぶおおおん!!!」
「私も、恐怖耐性欲しいなぁ……」
お姉さんが、フフン!という顔で現れて、解説を始める。
「お金生成のレベルが上がると、一気に作成できるお金の量が増えますね! 1レベル上がるごとに上限が百万くらい増えます。まぁ、そんなに使わないでしょうけど」
「すごい!」
俺の先輩製最低話術を使ったお決まり返答に対し、鼻高々に満足げな顔になるお姉さん。実にチョロい……!
「美食探知はおいしい料理店や食材を直感で見つける事が出来ます。同性愛……なんで付いたんでしょうね? 同性愛の方に怖い目にあわされたんですか?」
「そうだね!」
「愛は等しく尊いもので、どのような愛の形でも尊重されるべきものですし、性の多様性はもう少し認められるべきだと私は思いますが、当然、拒む権利だってありますし、胸を張って拒んで良いのですよ。それは相手を傷付ける為ではありません。わかりますね?」
「わかる!」
うんうん、私、良い事言った! という顔のお姉さん。先輩の話術は本当に凄いな……。凄すぎて恐怖を感じてしまいそうになったが、恐怖耐性のおかげか、特に何も感じる事は無かった。
「なあ、最後のモンスターポイントって何だ?」
「まじか。お前、それ知らないの?いや、俺もすっかり忘れてたけど」
「モンスターポイントは、手持ちのモンスターに割り振って、強くすることができます!具体的に何が強くなるとかは、本人次第なんですけどね。10点で☆ひとつ、100点で★ひとつを与えられます。最大20個が付与できますよ!」
「すごい!」
☆や★の性能がどういう物なのかは知らないが、すごいと言っておけば大丈夫だ。そういえば、俺以外の仲間のステータスを見たことがなかった。3号に頼むと、近くにいた1号の手を握り、ピュッピュ!と吹き出してくれた。
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なまえ:1号
せいべつ:おんな
しょくぎょう:どらごん女児
れべる:3
いのち:どきどきわくわく!
ちから:59
ちのう:3
すばやさ:21
うつくしさ:19
たいせい:病気耐性lv80
すきる:超極・火炎放射lv98 / 飛行lv30 / あやとりlv39
とくちょう:
乱暴な口調の脳筋モンスター。物凄く強力な火炎を放てる。
モンスターポイント:
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「おお、すごい……! 超極・火炎放射レベル98って、火炎スキルのほぼ限界点でちゅよ!?」
「お、おいおいおい! 勝手に見るなよ!」
慌ててあやとりの部分をかき消す1号。あやとり、上手なのか……。
「アハハ! 体が子供に戻ってレベルが下がっても、スキルのレベルは下がらねえんだなあ……」
笑いながら言う1号だが、その態度は何かぎくしゃくしていて、別の何かを隠しているようで、少し気になってしまう。




