第50話 粘土ゲット!
「もう……吐きそう……ゲコ」
カエルが喋ったあああああ!?
『危険! ヒルが来ます!』
「キシャ―!」
斧スイング! 飛んできたヒルを一掃。
「ゲコ……ゲコゲコ……ゲゲゲゲゲゲココココココココ!!」
なんだなんだ!? 自爆の前触れか!?
もはやビル程にまで膨らんだカエル。自爆したらどれほどの威力が出るか分からんが絶対ヤバい!
「ケムシン! 逃げるぞ!」
俺は撤退を決断した。粘土ならまた何回でも取りに来ればいい。今取れてる分だけでも運び出さないとリセットされてしまう。というか借りた道具がロストする。
だがケムシンは俺の呼びかけに気づかずクワを振り続けていた。なんでこっちに気づかないんだ!? 今までの騒ぎも十分聞こえる距離だったろ!?
『フィールド全体に味方同士のやり取りを阻害する効果があるようです』
「まじかよ!」
ケムシンに向かってダッシュ。道中のヒルはサッと殲滅!
「ケムシン!」
思いっきり肩を揺らす。さすがにこれは気づいてもらえた。
「お、どないしたん?」
そう言ってのんきに振り返るケムシン。そして膨れ上がったカエルを見上げて固まった。
その瞬間周囲に召喚されるヒルの群れ。やっぱ無限湧きかよ!
「起きろケムシン! 逃げるぞ!」
「……」
ケムシンはカエルに釘付け。
「キシャ―!」
「ゲゲゲゲゲゲココココココココゲ!!」
ヤバい! 数が多い! もう爆発しそう!
『臨界まで3秒です。逃げてください』
出来るかあああああ!
「ゲコ……!」
パァン!
森に破裂音が響き渡った。
あれ? なんともない?
斧を盾にして身構えていた俺。恐る恐る目を開けると、あれだけ居たヒルは消えており、そして割れた風船の残骸のようなものだけが宙を舞っていた。
~渓流のダンジョン、ギミック解説~
①カエルが姿を現す。
カエルは転生者から距離を取って出現し、鳴いてアピールする。カエルを見た者は目を離せなくなり、同時に戦いに対して消極的になってしまう。結果、転生者とカエルの睨み合いとなる。
なおフィールド全体に、何かに集中していると他の事に気づきにくくなるという効果がある。
②ヒルが出現。
転生者がカエルに気を取られる事で周囲にヒルが召喚される。ヒルは気配を遮断して人知れず吸血。大抵の転生者はここで死ぬ。
③転生者がヒルに気づけた場合。
ヒルが戦闘モードに突入。包囲して襲い掛かる事で転生者の視線をカエルから一旦離す。それによりカエルの精神干渉がリセットされ再発動可能となる。
④カエルが膨らむ。
風船のように巨大化することで存在をアピール。視界に移りこみやすくなる効果もある。ヒルとの乱戦の中もう1度転生者に見られる事で精神に再度干渉し、ヒルの事を忘れさせる。転生者が1人でもカエルに意識を取られてなければ膨らみ続ける。
なおカエルを見た者は爆発するかもと考えてしまいカエルに攻撃の意思を持ちにくくなる。そして血を吸われ死ぬ。
⑤破裂。
限界を超えて膨らんだら破裂して死ぬ。配下のヒルも消滅する。所詮は風船が割れただけなので周囲に影響は無し。ここまで生き残っていればクリア。
『以上が渓流のダンジョンの解析結果です』
「何このめんどくせーダンジョン!?」
さすが難度☆4。搦め手型のダンジョンはギミックが複雑だ。正直苦手なタイプ。マオが居なかったら全滅してたな。
「まあまあ、粘土もステータスも手に入ったし良かったやん」
「それもそうか」
と言う訳で手に入ったステータスはこちら。
まず俺。
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・雨乞いの名人(ランク4)
筋力:☆☆
耐久:☆
速度:☆☆☆
魔力:☆☆☆☆
器用:☆☆☆
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おっしゃ! 念願の魔法タイプだ!
続いてケムシン。
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・田舎のお地蔵さん(ランク4)
筋力:☆☆
耐久:☆☆☆☆☆
速度:☆
魔力:☆☆☆
器用:☆☆
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「耐久特化かぁ、俺には必要ないな」
ガチャだからな。こればっかりは運だ。
「じゃあ戻るか」
「了解や」
よっこいしょ、粘土で満杯になったバケツを持ち上げる。結構重いな。
俺たちはジョルデさん家に向かったのだった。




