第20話 瞬殺!
イベント「春のボス祭り」ルール説明!
1.同時に何人でもボスに挑める!
2.戦闘中に死んでもダンジョンに入り直せる!
3.ボスを討伐した場合、戦死者もスキルガチャを引ける!
4.倒されたボスはイベント終了まで復活しない!
5.イベント中はケムシンの剣もロストしない!
6.イベント中はボスを倒しても転生出来無い!
7.イベントの期間は丸1日!
「うおおおおお!」
「ボスを囲み倒すぞおおおお!」
「スキルガチャを引くんだあああああ」
ルールを把握して一気に沸き立つ転生者一同。もれなく俺も興奮していた。
「ケムシン! 俺らもイベントに参加するよな! な!」
「もちろんやで! 強いスキルゲットして、役立たずの汚名返上や!」
教会前に集まった転生者は多分100人くらい。この人数ならチートを携えたボスであろうとも圧倒できるはず!
そう思っていたら、
「皆さん聞いて下さい! 提案があります!」
なんだなんだ? 誰かが踊り出て来たぞ?
そいつらは集会所から持ってきたと思われる丸テーブルを地面に置いて台にした。そしてその上に登り立つ1人の男。
「私はボス攻略専門パーティー『転生前夜』のリーダー、ケロンチョです。皆さん、先ほどのルールを聞いたでしょう。このイベントでガチャを沢山引けるかどうかは、いかに私達が力を合わせるかにかかっています!」
たしかにそうだ。せっかく数の暴力が生かせるルールなんだから、転生者がバラバラに行動していては意味が無い。
「全員で同じボスを狙いましょう! そして順番に攻略していくのです!」
順当だな。良いと思う。
「どのボスを狙うんだ!?」
誰かがそう聞いた。
「町から近い順です。このイベントは死んでも戦闘への復帰が可能です。なら教会に近い方がすぐに復帰出来ます!」
なるほど。確かにそうだな。
「やりましょう! ゾンビアタック!」
ケロンチョが杖を召喚して掲げた。転生者達も呼応して各々の武器を掲げる。
「うおおおおお!」
「やるぜえええええ!」
「ゾンビ! ゾンビ! ゾンビ!」
推定100人が武器を手に雄たけびを上げる光景にはかなりの迫力があった。
「最初のボスダンジョンは町から西に5㎞の地点です! 突撃!」
「「「おおおおおお!」」」
転生者達は一斉に全力疾走を始めたのだった。
~佐藤はじめのダンジョン~
区分 :ボス
タイプ:荒地
人数 :8名以下(解除)
対象者:ダラント
転生者の身体能力はステータスにより決定される。よってそれぞれが全力疾走した結果、転生者の集団は綺麗に5つに分かれてダンジョンへと向かっていた。
ステータスの上限が☆5である可能性が出て来たな。
俺とケムシンの速度ステは☆3なので、3番目の団体の最後尾に交じってたった今到着。
「こ、これは!?」
草原の中に土がむき出しの区画があった。野球のコートよりは狭いと思う。間違いなくこの内側がダンジョンの敷地だ。
そしてそのダンジョン内におびただしい数の死体が転がっていた。光の粒になって消えていく最中。
「先に着いた連中だ!」
「し、死んでる!?」
「ボスだ!」
死体の中に1人だけ立っている男が居た。今となっては懐かしさすら覚える黒目黒髪。その顔は無表情というか虚ろというか、感情を感じさせないものだった。
「かまうな突っ込め―!」
いやそれだと前の奴らの二の舞だろ!
「ミョンチー、とりあえず今回はクリアを捨てて、敵の能力を確認や!」
「な、なるほど!」
生き返れるって便利だなあ……。
「突撃いいい!」
「撃てええええ!」
俺達は一斉に荒地へと突入した。
次の瞬間、俺達は全員教会で復活していた。
ファ……ッ!?




