事件資料「藤沢兄弟バラバラ事件」
藤沢兄弟バラバラ殺人事件とは、2010年に起こった猟奇殺人事件。
・事件発生
2010年7月25日の朝、通報を受けた藤沢警察署警官らが神奈川県藤沢市の団地の一室に踏み込むと、室内ではパソコンから音楽を流しながら、その部屋に住む夫婦が、7歳の長男と4歳の次男を解体していた。警官らが話しかけても応答する様子はなく、「連れて行かせない」と呟いていた。
・事件までの経緯
事件発生まで夫婦はいたって真面目だった。特に近所からは、子供に対する愛情の深さでよく知られており、長男は学校の授業において、「宝物」をテーマにした発表の際は家族を自分の宝物とする発表をするほどだった。
同時期、藤沢市内では失踪事件が相次いでおり、夫婦も近隣の住民とそれを話題にすることが多かった。やがて妻は近所の主婦に「影を見るようになった。影が子供を誘っている」と語るようになった。夫も職場の同僚から「影」の目撃を聞いていた。やがて、夫に影の目撃を語っていた同僚が失踪すると、夫婦は自分たちの子供も「影に攫われる」と感じた。
事件前日、夫婦は「影に子供たちを連れて行かせない」と語っていたという。
事件当日、夫は眠る次男の頭をバットで殴り撲殺。物音に気付いた長男が悲鳴を上げるが、間もなく頭を殴られ死亡する。夫婦は死亡した兄弟の解体を始める。この際、少しでも気も紛らわせるために音楽を流した。
・裁判
夫婦の弁護士は責任能力の欠如を主張したが、横浜地裁は被告弁護士の主張を退け、精神鑑定及び取り調べ最中の夫婦の状態から責任能力はあるとし、夫には懲役20年、妻には懲役14年をそれぞれ言い渡した。夫婦は控訴をしなかったことから確定する。