表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14歳の記録  作者: 波瀾
3/8

絶対安静の病棟での生活

入院生活は思ったよりも大変だった。


絶対安静で部屋から出ることを許されなかった。病院食もろくに食べないまま、鼻にチューブを通され、そこから栄養剤を流し込まれた。

ちょうどそのころ頭は過食になっていて、

食べたい。食べたい。口にものを入れたい。

頭がそれでいっぱいになっていた。

それ以外にも、動かないということは筋力がなくなる。治った時にちゃんと動けないのではないか?それがとてつもなく怖く、部屋でラジオ体操を1日8回も行っていた。

今考えると異常だと思う。

体重は入院してからも減っていった。

それを見かねた主治医は部屋での運動も禁止し、定期的に看護師が私の部屋を覗きに来るようになった。

仕方なく、わたしは運動をやめたが、怖くて、怖くて仕方なかった。

とにかく手芸をして怖さを誤魔化そうとしたが、針、ハサミは精神科病棟なので禁止されていた。

看護師のいる所でしか使えなくて、とてももどかしかった。


それから、わたしはなぜだかその時、記念日を大切に思いすぎていて、ペットの誕生日には帰れるよね?〇〇記念日には絶対帰れるよね?

を看護師に連呼していた。

これは今になっても何故だったのかイマイチよく分からない。ただ、絶対こうでなければならない、という思いが非常に強かった。

結局、ペットの誕生日には帰らせてはくれず、その日1日泣きわめいていた。4人部屋だったので、他の子に迷惑を掛けたなと後になって後悔している。


そんなこんなで(当時は本当に毎日がつらく、本気で死のうと思っていたが、いまになってはそんなこんなでと言い表すしかないほどのことでしかない)三月がたった、絶対安静はとけ、院内を看護師となら歩いていいようになった。

少しずつ体重は増えていったが恐怖はなく、ただただ退院したかった。


院内の中学校に転入した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ