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14歳の記録  作者: 波瀾
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小学校のころ

もう、こんな人生辞めたい、そう思ったのはたぶん人生で初めてだと思う。まあ、人生って言ってもたった14年しか生きてないけど。これで終わりでいいかな?そんなふうに考えてしまう。


これはわたしの摂食障害の記録。わたしは現在進行形の摂食障害だ。今に至るまでのストーリー。波乱万丈のわたしの物語。

大人の人にはたった4年と思われるかもしれない。けど、私にとってはいろいろあった摂食障害の4年間。



四年前、わたしは小学6年生。まあ、一応友達とやらはいた頃だ。表面上だけだったのかもしれない。一緒にプリクラに行ったりゲーセンで遊んだりする仲だった。メンバーは5人。そう、奇数である。女子が奇数で集まると必ずひとりはぶかれる。仕方の無いことだと思ってる。その時は気づいていなかったが、わたしははぶかれる人間だったのだ。


そう言えば保育園の頃も5人で、必ずわたしは雑用とか余り物とかを引き受けていた。保育園の先生に心配はされていたが、当の本人まったく分からず、

「リーダーの子が好きだから、これが好きでやってるの」

と泣きながら訴えた覚えがある。


おっと、話が前後してしまった。小学6年生に話を戻そう。

わたしはまず、拒食症になっていった。

きっかけは、いろいろあるけど、いちばんはクラスに一人はいる悪ガキの

「ほんとお前デブだよな。俺はデブと痩せならだんぜん痩せのほうがマシだ。だからお前ほんっとキモイんだよ。」

こんな言葉だったとおもう。

それからというもの、少しずつダイエットを始めた。そう、ちょうど冬で体育では持久走をやっていたので、その練習がてら毎日放課後も校舎の周りを3周走っていた。おやつは普通に食べるし、まだ食事は抜いていない。この程度なら普通に健康的なダイエットで、重視することはなかった。

続けること3ヶ月くらい。身体測定で体重は0.3キロ減っていた。もともと標準体重だったのが、痩せ気味に入り、とても嬉しかった。

その頃もクラスの悪ガキにはデブデブいい続けられていたから、「痩せ気味に入ってるから、わたしはデブじゃない!」

そう言い放った。今思えば、相手にしていたのが馬鹿だった。

悪ガキは

「俺は痩せすぎに入ってるんだぜ?これくらいまで痩せてないと痩せとは言えないぞ。しかも、俺は野球をしてるから筋肉もある。お前は何にもしていないから、ただのデブなんだよ!」

この言葉を間に受けてしまった。

そして、6年生の半分が過ぎた頃バスケットボールを始めた。

週に一度だけだったが、たくさん動くせいか、太ももは引き締まり、体重は1キロ減った。とても嬉しかった。

でも、筋肉がついたせいかそこから体重は落ちなくなっていった。悔しくて、おやつを食べなくなった。

しかし、それだけでは体重は思うように落ちなかった。

運動量は夜に階段を100往復したり、徐々に増え、それにつれて給食のご飯を食べなくなっていった。


ここまでくると、さすがに学校の先生も心配したのであろう。

ご飯を残そうとすると、呼び止め、

「最近食べてないじゃん。どうした?」

と聞かれるようになった。必ずわたしはこう答えた。

「給食が美味しくないだけです。冷たくなったご飯は不味すぎて吐き気がします。」

食べないことはいつの間にか親にも知らされていた。

体重はスルスルと落ちていき、夕飯も抜くようになった。


中学生に上がる少し前、いやいや行った小児科で拒食症と診断された。わたしは受け入れなかった。

「こんなデブ、拒食症なわけが無い。だって、友達はよく痩せてていいなって言われているのに、わたしには何一つ言ってこない。ということはもっと痩せなければ認められないんだ。」

そう思っていた。第1、クラスの男子には痩せこけて気持ちわるいわたしにもデブデブいってくるので、そう思い込んでいた。


小学校は卒業した。

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