表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/27

序章:ヘンゼルとグレーテルのその後

 序章


むかしむかし、ヘンゼルとグレーテルという兄妹がおりました。

 お菓子の家に迷いこんだ二人は、恐ろしい魔女につかまってしまいます。

 ヘンゼルは檻の中で泣きくらし、グレーテルは小間使いとして魔法のお菓子をつくる手伝いをしておりました。

 時がたち、グレーテルが魔女を退治して、ヘンゼルを解放しました。


「これからどうしようか、グレーテル」

「お家にもどりましょう、お兄ちゃん」

「だめだよ。僕たちはお父さんとお母さんにすてられたんだ」

「それはみんなのご飯がなかったからでしょう? 今なら大丈夫よ」

「でも、まだききん(・・・)のままかもしれないし――」

「大丈夫」


 グレーテルは無邪気に笑って言いました。



「わたしね、『魔法のお菓子のつくり方』を覚えたの」



 そうして二人は、ほんの少しの小麦から大量のお菓子を作り、飢饉にあえぐ村の人々を救いました。


 やがてお菓子職人――練甘術師がふえると、その村も町へ都市へと成長し、ついには一つの国家として独立したのでありました。


 めでたしめでたし。





 ……でも、ちょっと待ってください。

 もしも、生まれてからずうっとお菓子だけを食べていたならば。


 いったいどうやって美しく健康的な肉体を維持しているのでしょうか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ