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冬馬君の夏休み  作者: だかずお


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祭りを楽しむの巻



『祭りを楽しむの巻』



冬馬君は屋台の中で、クジを引いて当たったらおもちゃなどの景品がもらえる店を見つけて、さっそく挑戦する事にした。


冬馬君がクジを引く時、大喜と多網も何が当たるか気になったみたいで、後ろで真剣にクジを引く様子を眺めてる


「さあ坊や良いのが当たるといいね」


冬馬君が引いたクジ券を見ると、5等と書かれている


ザルに入ってるお菓子を選んで、もらった。

大喜と多網はそれを見て、当たらないなぁと思ったのか、クジはやめていた。


多網は何故か、風鈴を買って持っている


冬馬君は気になって「多網風鈴好きなの?」

多網は顔をポッと赤くして呟いた

「店の子かわいかった」


冬馬君はその屋台を振り返って見ては、確かに可愛い女の人が売っているのを確認した。


多網はヤりてだなと冬馬君は笑う、それを横で、聴いていた大喜も笑っている


「それにしても凄い人の数ね」正子は例年よりも多い人の数に驚いていた。


今年は確かに去年よりも沢山の人が来ていた、何より祭りが賑わってるのは嬉しい


大喜はトウモロコシを口にほうばりご機嫌の様子

「結構美味しいよ」


多網もそれを見て何か食べたくなったらしく、イカ焼きを買ってもらって大喜び


大喜のお母さんが、またそれを見て「何だか祭りだし飲みたくなってきたわね」正子と二人でビールを買っている。


しかし、人々がこんなに楽しく過ごしている祭りと言う行事は良いなとしみじみ感じる


毎月の様に、あったら嬉しいなと冬馬君は思った。


お腹が減ってきたので、冬馬君も焼きそばを食べる。味は普通なのだが祭りの雰囲気のせいか、いつもより美味しく感じる


ふと多網を見ると、急に細い目をカッと見開いたではないか


あの顔をする多網は何かする。冬馬君は興味を持ってあとについて行った。それを見て大喜も後を追っかける


「みんな迷子にならないように私たちはここに座ってるから」


「はーい」


多網は何処に向かってるんだろう


「あっ」


後を追っかけてた二人は、その光景を見て笑った


何と、多網がまた風鈴を一つ買っているではないか


二人は笑いながら「多網凄いプレーボーイになりそうだね」


「変なストーカーみたいにならなきゃいいけど」

大喜が言った言葉に、二人は大爆笑。


二人共、多網が風鈴を買ったのを見た事は黙っていた。黙っていたらまた買いに行くんじゃないかと思ったからだ


多網は持ってきたカバンに風鈴をしまっている


二人は先に正子達の所に戻る事にした。二人はビールを飲んで楽しそう


「あれっ多網は?」


「じきに戻ってくるよ」二人は顔を見合わせて微笑んだ。


すぐに何事もなかった顔をして、多網が戻って来る


大喜が知らないふりして聞いてみた

「多網何処行ってたの?」


「あっ、風鈴屋台の近く」


つくづく嘘が下手だなと思い、冬馬君と大喜は心の中でばれないように笑っている


神社の境内では太鼓や笛が演奏されていて、祭りを一層盛り上げている、やっぱり祭りは最高だ


最後にカキ氷をみんなで食べながら、夏の祭りの夜を過ごした


大喜のお母さんは正子に今日も大喜をよろしくと伝え家に帰って行った。

子供達三人は今日も一緒に過ごせる事が嬉しく飛び跳ねている「やったーまだ一緒に過ごせる」


やっぱり夏休みは大好き


家に帰るとすでに隆が帰ってきていて

「祭り賑わってたか?」


「うん凄かったよ」冬馬君達は祭りの様子を、興奮気味に伝えた


子供達は汗もかいていたし、さっぱりしたくなり三人でお風呂に直行、湯船に浸かっては気分も良くなり歌を歌っている


多網は歌とかを歌うイメージはあまりなかったが、何故かクリスマスソングを口ずさんでいた。

冬馬君と多網も盛り上がり三人で色々な歌を歌って遊んでる賑やかな冬馬家。


外では隆と正子がみんなの歌声をしみじみと聴き入っている。みんなが賑やかな様子が嬉しかった。


親達は子供達が楽しく過ごしている、そんな光景を目にする度、とても嬉しい気持ちになっていた。日々の疲れや頑張りが癒されるそんな気持ちになる。


三人の歌声はまだ賑やかに鳴り響いていて、今や多網が締めに「炭坑節」(盆踊りにかかる歌)を歌っているほどだ。


「あー面白いお風呂だったね」冬馬君は体を拭きながら言った

三人はお風呂からあがりTVを観ている。

冬馬君は突然TVのコマーシャルに映った女性を見て、胸がドキッとした。


最初は何故ドキッとしたか分からなかった。

もちろん可愛いなとか、そういう類いな事ではあったのだけれど、少しして、何故自分がこんなにドキッとしたのかハッキリ分かった、そう清香に似ていたのだ



会いたい すぐにそう思ってる自分がいた


それから冬馬君はTVを観る度に、そのコマーシャルがやらないかなと、そのコマーシャルを探すようになるのは言うまでもない


TVを暫く観てから三人は二階に行こうと二階にあがっていく

二階に行って暫く遊んでいると多網が下にトイレに行った。

冬馬君は目の前に多網のカバンが開いてるのを発見


「あっ」


何とそこには


風鈴が三つも入ってるではないか、冬馬君と大喜は笑った

いつの間に多網?


まさに恐るべし多網であった。

あの子と話がしたいが為に三度も買いに行ってたのか。


多網が二階に戻ってきたので、知らない風にごまかす二人


時刻は21時をまわったところ、祭りでパワーを注入された今日

こんなに早く眠る子供達ではなく、

三人ともまだまだ遊ぶ気は満々


冬馬君が言った「みんなで今日の夜の遊ぶ計画たてよう」


「おーっ」


子供達の夜はまだまだこれからだった



つづく

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