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冬馬君の夏休み  作者: だかずお
21/50

清香の家に泊まるの巻



『清香の家に泊まるの巻』



清香のお母さんがご飯を用意して、洋間に運んでくれた。


その間にお父さんが帰ってきて、予想外の二人の姿にビックリ


「久しぶりです」


清香のお父さんは少し驚き

「おっ、二人共遊び来たのか」


食事中こないだのキャンプの話で盛り上がった


「こないだのキャンプ面白かったね、冬馬君達の家族と知り合えて良かったよ」清香お父さんが言った


「あの教えてもらった温泉最高でした」


「またみんなで行きたいな」清香もキャンプを懐かしむ。


みんなで食べる食事は最高だ


何よりも冬馬君は清香と一緒に居れる事が嬉しかった

清香のお母さんの料理も美味しい


「ご馳走様でした とっても美味しかったです」


お母さんは嬉しそうに優しい笑みを浮かべた


その表情を見て、清香のあの笑顔はお母さんゆずりなんだなと冬馬君は思った。


テレビでは「魔女の宅急便」がやっている、子供達はテレビに夢中だ。

冬馬君だけは清香の事で胸がいっぱいだったのだが。


「私この映画大好き、もう何回も観てるんだ」


冬馬君も好きな映画だったから、それを聞いて嬉しかった。


映画が終わった後、清香のお母さんが「二人ともシャワー入る?寝巻きもちょっと大きいけど二人分あるから」


「はぁい!入らせてもらいます」


「僕も一緒に入りたい」弟は二人に言った。


「よしっ一緒に入ろう」


お風呂は三人で賑やかなお風呂となる


浴槽の中で弟が持って来たオモチャで三人で遊んでいる


「ヤー」


「トゥー」


「あーサッパリした」


ここの家に向かってる時は、あれだけ緊張してたのが嘘みたいに、今はリラックスしてる自分に冬馬君は驚き、来て良かったなと思った。


もし行動に起こさなかったら何もなかったと考えると自分が勇気を出して行動に移して良かったと心から思ったのだ。


お風呂からあがるとお母さんがデザートにスイカを出してくれて、みな大喜び


「お風呂あがりのスイカは最高だ」大喜が言った


「今日は洋間にお布団、四つ敷くから子供達はここで良い?」


冬馬君はドキッとした清香と同じ部屋で眠れるのは嬉しかった


左から 大喜 冬馬君 清香 弟という並びで布団に入る


大喜は気を遣って端を選んでくれたようだ。


みんなは布団に入って電気を すぐに消したのだが、子供達はまだ眠れず話をしている。


冬馬君にとってこの瞬間は至福の時であった。


「寝ながら色々話すって面白いよね」清香がこっちを向いて言う。


清香のクリッとした大きな瞳を見て冬馬君の胸はまたドキッとなった。


話をして、分かったのは清香は冬馬君達と同じ三年生で弟は幼稚園の年長さんだった


最初の頃は弟も話に入りこんでいたが段々返事がなくなったので、見ると、ぐうすか一足先に夢の中に行ってしまったようだ。


大喜は清香にこんな質問をする

「清香は好きな人いるの?」


冬馬君はドキッとした


「好きな人か・・・」


この間の沈黙はそれ程、長くもなく一瞬だったのだが冬馬君にはとても長く感じた。

いる、なんて言われたら一気にへこむ冬馬君。


「うーん特にいないかな」


この返事は嬉しかったようでもあり寂しくもあった。自分って言ってくれたら、なんて馬鹿なことも考えたのだが。


「二人は?」清香が尋ねる


冬馬君は戸惑う、まさか清香が好きだとは今ここで言える訳がない。


「うん、特にいないよ」冬馬君は言った


自分の気持ちをごまかしたみたいであまり気分は良くなかったが。


大喜もそれに続き、いないと言った

冬馬君は、すかさず、清香にどんな人が好きなの?と尋ねてみた。


「優しい人かなぁ」と清香

冬馬君は、その言葉を必死に、忘れないように、頭に取り込んだ。


その後も三人の話は盛り上がり、そのうち大喜の声もなくなった。


大喜も寝たのかなぁ?それとも気を遣ってくれて寝たふりしてるのか?と冬馬君は思った


清香が「ついに大喜も寝ちゃったね」


「うんっ」


冬馬君は何か喋らなきゃと思った。


すると清香が「冬馬君はどんな人が好きなの?」と聞いてきた。


冬馬君はこう質問されたのが、何だか嬉しかった


何て言おうか迷ったが、本心は言えない。

何度、清香が好きだと伝えたいと思ったか


「うーん笑顔が素敵な人」


「私の笑顔は?」とこちらを見て笑った清香


冬馬君は、一瞬照れて目をそらして


「うん素敵だよ」


「ありがとう」


二人は笑う


素敵な一時だった


今日はいつもより蝉達の合唱が静かな夜だった、蝉まで気をつかってくれたんだろうか?


冬馬君は清香の方を向いて眠りたかったが、恥ずかしかったので大喜の方を向いて寝た。



こうして清香の家に泊まった夜は更けていくのであった。




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