夏の嵐の日
二人は冬馬君のうちに着き。
「ただいまー」
雨はまだポツポツ降り始めたくらいだ。
「お邪魔しまーす」大喜はこれから冬馬君の家に泊まれる事が嬉しくはしゃいでいる
二人は二階の冬馬君の部屋にかけあがっていく
「明日から夏休みだし最高だね」なんともご機嫌冬馬君である
「最高だ」と大喜
これから休みが始まるという前日などは妙に休みに入ってる時よりも嬉しいものである
二人は部屋越しに外を見て「真っ暗だよ外、こりゃ荒れるね」窓の外を見た大喜はビックリ
下の階から大喜のお母さんが
「私帰るからちゃんと良い子にしてるのよじゃよろしくね」
大喜のお母さんは帰って行った。
二人は下の階にテレビアニメをみに降りて行き 夏休みの始まりのウキウキの気分とともにテレビを楽しんでいる。
18時過ぎに玄関のチャイムがなり
「ただいま」
冬馬君のお父さんが帰ってきた。
「雨強くなってきたよ、良い時に帰ってこれたよ」と父の隆は言った。
隆は部屋に入って来て子供達をみては「大喜いらっしゃい、良いなお前達は明日から夏休みか~」笑顔で羨ましそうに言った。
「うん、そうだよ」
子供達は隆に顔を合わせず、テレビに夢中である
「ご飯出来たわよ!みんなでそっちで食べるから運ぶの手伝って」と母の正子
台所にはテレビがないからリビングで皆で食べる、これは何も今日に限ってではなく毎日こうしてるのだ。
子供達と隆は行ったり来たり晩御飯のおかずを運んでいく
隆はさっそく冷蔵庫からビールをとりだしさあ始めますかと言わんばかり嬉しそうだ。
皆でご飯を食べている最中も子供達はテレビに夢中で釘付けである
ザザーッ
外の雨の音が激しくなってきた。
隆 「雨凄いな」
正子「今日パパはやくて良かったね」
子供達が観ていたアニメが終わり隆がチャンネルを回すと夏によくやっている幽霊などの恐い番組がやっていた。どうやら、ちょうど始まった所みたい。
「観たい観たい」子供達は声を揃えてはしゃぐ
正子「寝れなくなっても知らないわよ」
外の嵐と怖い番組まさにベストマッチであった
子供達は布団にくるまりながら怖い番組を観ている
ザザーッ ザザーッ
ガタ ガタガタ ザーッ ガタッ
風の勢いで雨戸が揺れ、雨の音もいっそう激しくなってきている 冬馬君はこの状況を楽しんでいた
大喜「いやー今の話恐かったね冬馬」
冬馬「全然恐くないよ」布団をかぶりながら言った。
何故だろう布団や毛布などにくるまって観る不思議な心地良さ。
番組も終わり二人はお風呂に入り、そして眠るために二階に向かった。
雨は依然強いままである
布団に入ってもちろん二人は眠るはずもない、二人は布団の中で怖い話でもしようと盛り上がっていた。
大喜がトイレに言ってくるよと下の階に向かって行く
冬馬君は、しめたおどかしてやろうと大喜がおりていってから暫くして下に向かった。
トイレの前で驚かす為に隠れてる間、大喜が驚く顔を想像しては笑いがこみあげてくる。
ジャー さあっ出て来た
「わあーーーーっ」
「ぎゃーーーーー」
トイレの中でひっくりかえってるのは、父だった。
「やばい」冬馬は二階に走って逃げていく
実は大喜は誰かがトイレを使っていたので台所で待っていたのだ。
二階の布団の中で二人は大爆笑
二人は気付けば寝てしまっていた。
雨も二人と仲良く呼吸し合っているのか眠るように静かになった いよいよ夏休みが始まる。




