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VRMMOが成立する世界観①

 VRMMOが有効活用されるシチュエーションとはどんなものがあるだろうか。

 よく言われるのが「軍事目的」「医療目的」の二つである。


 その二分野について否定する気はない。

 しかし、人気ゲームが存在するほど普及したVRMMOの有効活用法とは、それだけではないと思っている。

 どんな分野に使われるか。

 私は、「学校生活」になり変わるものだと思っている。


 VRMMOを扱った話では、主人公は過半数が高校生ぐらいだと思う。残りはおっさんがメインのような気がするが、そっちは横に置くとして。

 VRMMOプレイヤーである高校生主人公。ほとんどの日常描写で学園生活があるが、それは現代の学園生活と何ら変わり映えのない「ただの日常」である事がほとんどだ。

 それは、本当にVRMMOが成立する世界における学生の日常なのだろうか?


 思うに、学校とは問題の多いシステムだ。

 その問題の最たるものは「いじめ」であり、これを肯定する人はまずいないと思う。少数意見を言うのであれば、社会へ出た時のリハーサルなのだから、という人もいるが。今回そこは無視する。


 まず「いじめ」の内容に目を向ける。

・ 暴力行為

・ 筆記用具や教科書などの盗難

・ 机、ノートへの落書き

・ カツアゲ

・ 誹謗中傷、罵詈雑言

 大雑把に、これだけ上げてみた。他にもいろいろあると思うが、その問題提起はまた別の人に頼みたい。

 いま上げたこれらを、VRMMOの世界で学校生活をすることで激減する事が出来るのではないだろうか。


 暴力行為についてはダメージ設定を全員0にして、殴ろうが蹴ろうが椅子を振りまわそうがダメージ、痛みを発生しないようにすればいい。これは学校で発生する事故の防止にも役立つ。体育館の屋上、採光用のガラス窓の上で飛び跳ねていた小学生がガラス窓を突き破り落下、死亡した事件があった。VRMMOの中でならこういった事故は起きない。

 盗難についても、所有者設定をする、アイテムストレージに格納させておくなどすれば完全に防げる。紛失も無くす事ができるので、忘れ物に悩まされる事もないだろう。重さ設定を0にしておけば持ち運びに困る事もない。机、ノートへの落書きも所有者以外に書き込み不可の設定をするだけで防げる。

 カツアゲなどは、そもそもVRMMOの学園にお金を持ちこむ理由が無いので起こりようが無い。金銭の受け渡し設定を不可にするといった技も使えるだろう。一部の人間には不便になるかもしれない。金銭の受け渡しが出来るようにしたとする。だが学園に記録が残る形で行われれば、不自然な金銭の流れは一目瞭然だ。

 誹謗中傷や罵詈雑言といった事については、「暴言のシャットアウト」を強制的に行い、心の中で思っているのと変わらない状態にするといった事が出来る。また、その状況を自動的にログを取る様にすれば、少なくとも「口にする」事は無くなるだろう。


 いじめ関係以外のメリットとして、

・ 試験の不正防止

・ 学内における喫煙・飲酒の禁止

・ NPCに教師をさせる事により、教員の負担を減らす

といったモノが考えられる。


 これらは高度な監視社会になればVRに頼らずとも行われることかもしれない。しかし現実社会では抜け穴が多そうなので、あまり信用できない。これについてはそういった「抜け穴」を使いイジメを行う描写の小説もある事から、多くの人が納得してくれると思う。

 だが、VRを使えばデータ上のやり取りで、確実に行う事が出来る。設備投資費用もデータ代とシステム運用費のみで、ほとんど要らないはずだ。


 私が上げたやり方については、監視社会の中でも特に窮屈で自由のない、監獄のような世界に見える人もいると思う。

 しかし、それだけのデメリットを支払ってでも社会的に受けるメリットの大きさが際立ち、実行されるであろう内容だと考える。

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