ゲームのシステムを考える
面白いVRMMOのゲーム。VRMMOならでは、という要素が必要になると思います。
なぜなら、VRMMOである事に必然性が無い話は「他の人の後追い」というマイナス評価しか得られないからです。マイナス評価を打ち消す要素、読者を楽しませる何かが必要なのです。
一般的には、実際に自分の体と同じ感覚でゲームプレイできるという魅力をメリットに出す人が大勢いますが、これについては賛否両論、どうでもいいと思っています。いや、「これを否定しては成り立たないのでは?」と思われるでしょうが、逆にそれを嫌う人が多そうなのですよ……。基本、ゲーマーはインドア派ですからね。
ただ、五感に訴えかけるというのは悪い事ではありません。どうせなら「ゲームでしか再現できない世界」を魅せて欲しいところですがね。「まるでリアルのような」で感動するのは、どうかと思うのですよ。VRなんだし、「リアル以上」を目指して欲しいところです。
他のメリットとして、プレイヤーの創意工夫を反映しやすい点ですね。どちらかと言うと、これを前面に押し出すVRMMO小説が多いです。コマンド入力式のMMOではできない一工夫を評価することで差別化を図っているのです。
もう一つ多いのが、NPCとの触れ合い。人間と変わらない思考をするNPCと関わることで、ファンタジー世界に来たかのような臨場感を持たせる手法です。これについては異世界トリップのように「最初から全員が人間と認識する」他者ではなく、「ゲームの駒として配置された」他者というのがミソです。人間らしい思考をするNPCといえど、しょせんはゲームの駒。物のように扱うPCが出てきて……定番イベントですよね。他にはNPCとPCをわざと区別できなくするといったやり方もありますが、こちらはあまり見かけませんね。個人的な見解ですが、AI関連は「未来世界である」ことを強調する要素だと思います。今のAIでは出来ないことをやっていますよ、という説明ですね。どちらかというと、VRMMOでなくてもMMOに出すことも可能なわけで……ちょっとなぁ、と食傷気味です。出すのが悪いことではないのですが。人外と触れ合えるのもゲームのメリットですから。
大体見かけるのがこのあたりまで。
少し思うのですが、昨今のVRMMO小説はリアルさを優先しすぎているというのが私の感想です。「ゲームなんだから」という感覚が薄いのですね。
例えばですが「移動はコマンド一つ、街からフィールドに出るのもそれでOK」というシステムを採用している人はどれぐらいいますかね? 普通に考えたら、「ゲームなんだし」、無駄な移動時間を減らして遊べる時間を多く取れる、親切設計でもいいと思うのですが。
わざわざ見あきた街を歩く手間ぐらい、省かせてくれてもいいんじゃないかと思います。そこに発見があるかもなんて、期待している人だけ歩かせればよいのです。
2014年2月23日 誤字修正
× マインす評価を打ち消す要素 →
○ マイナス評価を打ち消す要素




