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第四話 帰還者

遅れてしまい申し訳ありません!

少し考えるのに手こずりました!


そして見てくれた方がようやく70人を突破しました!

感想やレビューお願いします!

翌日、和泉レイは頭の中に「レヴナント」という言葉が響いていた。昨夜オラクルから聞かされた話が信じられない一方で、胸の奥には妙な確信があった。自分の感じていた違和感や「65」という数字。それらがただの偶然ではないことに気づいていた。


学校に着くと、いつものようにトモヤが話しかけてきた。


「昨日、なんか変わったことあったか?お前、顔色悪いぞ。」


「いや、なんでもない。」


レイは視線をそらしながら答える。だが、オラクルの言葉が頭を離れない。「この世界は仮想現実だ」という真実を、トモヤに伝えるべきか迷っていた。


授業中も、レイの意識は上の空だった。ノートに無意識に「65」という数字を書き続けていると、隣のトモヤが小声で囁いた。


「なあ、最近“65”って文字ばっかり書いてるけど、何かあったのか?」


レイは驚きつつも答えを濁した。


「気になることがあってな。…それより、放課後ちょっと話したいことがある。」


トモヤは首を傾げたが、特に深くは追及しなかった。


レイはトモヤを屋上に呼び出し、ついに真実を伝えることにした。


「トモヤ、お前を信じてるから言うけど……この世界は仮想現実らしい。」


「は?」


トモヤは眉をひそめ、呆れたように笑った。


「おいおい、冗談だろ?そんな厨二病みたいな話、誰が信じるんだよ。」


「俺だって信じたくない。でも、昨日俺は“オラクル”ってやつに会ったんだ。」


レイは昨日の出来事をかいつまんで説明した。「65」という数字の謎や、世界の歪みの話、そして「レヴナント」の存在について。


「俺たちが生きてるここは、現実じゃないんだ。何かが歪み始めてる。」


トモヤは最初こそ半信半疑だったが、レイの必死な様子を見て次第に真剣な表情になった。


「それで?お前はどうするつもりなんだ?」


「……わからない。けど、俺はこの世界の真実を知りたい。」


その時、屋上の空間が歪むような感覚が二人を襲った。空気が揺らぎ、まるで熱気の膜が張られたように見える。


明らかに近づいては行けない。レイは人としての本能がその場所を拒絶した。


「これが……歪みか?」


レイが呟いた瞬間、トモヤが一歩その歪みに近づいた。


「おい、やめろ!触るな!」


レイが制止する間もなく、トモヤの足元が崩れ落ち、彼の体が歪みに吸い込まれていった。



トモヤが目を覚ました時、そこは薄暗く荒れ果てた世界だった。


朽ち果てたビル群、錆びついた車両、無数の瓦礫が広がる光景――まるで戦争や災害で滅びた世界のようだ。空は暗く、重苦しい雲が立ち込めている。


「ここは……どこだ?」


辺りを見回すトモヤの耳に、金属が擦れるような音が響いてきた。次第にそれは近づいてくる。


「……なんだ?」


音の正体を探ろうとした次の瞬間、巨大な機械のような影が視界に現れた。それは四足歩行のロボットのような姿をしており、鋭い光を放つセンサーがトモヤを捉えた。


「おいおい、なんだよこれ……」


トモヤは全力で逃げ出したが、地面を重々しく踏みしめながら追いかけてくるロボットのスピードは速い。


「まずい……!」


瓦礫の山に足を取られ、転倒したトモヤを見下ろすようにロボットが立ち止まった。センサーが鋭く光り、機械的な声が響く。


「侵入者確認。排除プロトコルを実行する。」


「待て!俺は……!」


トモヤが叫んだ瞬間、ロボットの武装が彼に向けて展開された。


その時、鋭い音と共にロボットの一部が吹き飛んだ。


「何だ……?」


背後から現れたのは、一人の人物だった。黒い戦闘服に身を包み、片手には黒い炎なのか電気なのか得体の知れない何かを纏った刀を持っている。


「どけ」


ライはロボットの次の攻撃をかわしながら、トモヤに短く声をかけた。


「お前は……?」


「こちらからすればなぜ丸腰でこちら側にいるのという話だが。」


ライは刀を振るい、武装したロボットを一瞬で破壊した。


「…?」


トモヤは何があったか全くわからなかった。目が追いつかない。そう、速すぎるのだ。


「お前はここで何をしている」

ライはロボットが火花を散らしているなか後ろを振り返りこう言った。


「俺は、歪みに触れたらここにいた…?」

曖昧な言葉になってしまったのは、歪みに近づいたところからの記憶がないからだ。


「歪みに触れた…?」

少し考えた様子を見たレイのもとに急に、声が飛んできた。


「ライーーー!おわったよー!」

走ってきたのは高校生程度の赤い目をした華奢な女の子だった。


「あれ、どなた?」


「墜ちてきた者だ」


「あー!ほんとに墜ちてくる人っているんだー」


「????」

トモヤは混乱が抑えられなかった。

急に変なところに来たと思ったら、変なロボットに襲われそうになって、訳の分からないことを言われてる。


困惑が抑えられない表情のところで、レイから

「お前はここから帰れ。ここは一般人には危険だ。」

と告げられた。


それはこの世界の色が反転していた白いゲートだった。

「これは?」


「,入口"。現実世界から、仮想世界にいくためのものだ。」


「そう…か。わかった。じゃあ、助けてくれてありがとう。さようなら。」


「ああ」「ばいばーい」


現実世界での数時間が経った後、トモヤは再び歪みを通じて仮想世界に戻ってきた。


「トモヤ!」


屋上で待っていたレイは、ボロボロになったトモヤの姿に駆け寄った。


「お前……どこに行ってたんだ!」


「現実世界…らしい。」


「……?」


トモヤは現実世界で見た光景と、謎の人物に助けられた話をレイに伝えた。


「レイ……お前が言ってたこと、信じるよ。この世界、確かに何かがおかしい。」


その言葉を聞き、レイは自分の選択が間違っていなかったと確信する。


「トモヤ……俺たち、一緒にこの世界の真実を探そう。」


二人は固く握手を交わし、次なる行動を決意した。レヴナントとして歩み出す第一歩を。

次回 迴セ螳滉ク也阜

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