↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/893

0088・運営ダンジョン1階




 素材を使い切ったので錬金術を終え、僕は木箱からお金を取り出したら、仲間を連れてゼット町へと行く。到着したら鍛冶師の所に行き、全員の武具を修理に出す。



 「随分と綺麗にしてあるな。この辺は特に修理の必要もねえが、こりゃあ【クリーン】を使ってるのか。上手く使ってるが気を付けろよ? 下手に使うと革に塗ってあるオイルまで落ちるからな」


 「えっ? ……そうだったんですね。割と無意識に使ってましたよ、危ない、危ない」


 「ははははは、鍛冶師からツッコミ入れられて学ぶのも多いからな。上手く使ってるお前さんでも、そこは変わらんよ。殆どが教えてもらって知るんだ、最初に発見したやつ以外はな」



 そんな話を聞きつつ直してもらったものの、鉄のメイスは割と傷付いていたらしい。何にぶつけたのか聞かれたので答えたら、「メイスは角を折るもんじゃねえ」って怒られたよ。角を折るならハンマーだって言って見せてくれたけど……どうしようかな?。


 ハンマーを買うお金はあるんだけど、【槌術】なんて誰も持ってないよ。ハンマーなんて使う気も無かったし、弱ったな。そう思っていたら、スレッジハンマーとかウォーハンマーは【長柄術】でも使えるらしい。……それを言われても。


 今のところ覚えさせる気がないので遠慮し、とはいえ角は予備があるので今は狩らない事を言って、鍛冶師に修理代を払いゼット町を後にする。確かに角を折るなら、折る専用の武器を持たないといけないかー。


 言われれば当たり前の事なんだけど、わざわざ角を折る為だけにハンマーを使わせるのもねー。何か違うというか、そんな余裕は無いというか……。


 考え事をしつつ師匠の家に戻っていると、またもやモンスターが透明の何かとバトルをしていた。それを見た僕は皆に離れるように言い、僕も遠ざかる。十分に離れたら【身体強化】を使って投げつけ、破裂したら色々な場所にベッタリと付いた。


 あからさまに透明の連中にくっついているので効いているのだろう、臭い物が蹲(うずくま)っているように見える。そのままモンスターに攻撃されているが、出てくるのは弱いアンデッドだ。<羅門会>の下っ端も簡単には死なない。


 とはいえ臭すぎるんだろう。汚い物をつけた連中は、ダンジョン街の方へと走って逃げていった。……それは予定通りなんだけど、あの臭いを撒き散らして入れてもらえるんだろうか? やったのは僕だけど、ちょっと気になる。



 「あからさまに汚い物をベッタリ付けた連中が逃げていったわね。あれが<羅門会>とかいう稀人の連中なんだろうけど、コトブキがやってる事も唯の嫌がらせで悪行じゃないの?」


 「………いや、悪行度は増えてないね。おそらく<羅門会>の連中が悪行度の高い者だからじゃないかな? 盗賊が襲われても自業自得でしかないのと一緒だよ。そもそも盗賊行為をしなきゃ良かったんだしね」


 「まあ、それはそうね。盗賊なんて殺されても文句は言えないし、殺しても復活する奴等じゃ嫌がらせされても文句は言えないわ。殺したところで復活するうえ、盗賊行為を止めない訳だし」



 そう考えたら相当に碌でもない連中だなぁ。早く消えてくれと思うけど、しつこそうだし関わりたくないし。色んな意味で面倒な連中だよ。ちょうど師匠の家に戻ったら昼食の時間だったので、家に入って昼食をいただく。


 いつも通りログアウトして、リアルでも昼食を食べて雑事をしたらログイン。午後から何をしようか悩んだが、運営ダンジョンへ行く事を決めて師匠の家から転移する。運営ダンジョンはセーフティエリアなら何処からでも転移可能となっている。


 戻る際にセーフティエリアじゃないと危険だろうし、おかしな挙動でバグを起こしても困るからだろうね。ラスティアから急かされたので運営ダンジョンへと転移した。単に運営ダンジョンを選んでYESを押しただけなんだけども。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 運営ダンジョンの1階は石壁迷宮だった。僕達が道なりに進んで行くと、最初に現れたのは動く床だ。何がしたいのか分からないが、通路が全て動く床で戻るようになっている。つまり、走って行けという事だろうか?。


 僕達は走ってさっさと越えていく。首を捻りつつ先へと向かうと、今度は天井のレールから縄が垂れ下がっていた。コレってジップラインって言うんだったかな? 仕方なくドースを送還し、フォグを片手で抱いてジップラインを楽しむ。


 運営の意図がサッパリ分からないが、終点に着地すると自動で縄は戻ったようだ。下り坂のようになっているが、途中は水が張ってあり落ちるとどうなるか分からない怖さはある。横にズレてドースを召喚し、待っているとラスティアがやってきた。


 楽しかったようで何よりだが、興奮しすぎだと思う。その後はファルとセナも来たので全員一緒に先へと進む。フィーゴ? ラスティアに【憑依】したままだよ。


 更に先へと進むと、足場が幾つかしかない水の張られた池があった。あれって足場を飛び越えていくんだろうけど、どれかは沈む足場だったりするんだよ、確か。


 動画なんかで見た事があるんだけど、どうやって沈む足場を把握すればいいんだろう?。


 いや、この場合は正解ルートを把握するべきか。それと、今回もドースは無理なので送還する。ごめんね、ドース。流石にこのアトラクションは四つ足には無理だ。


 沈む足場ってもしかして浮かんでるだけなんじゃ? そう思った僕は必ず使う事になる最初の足場に乗り、その後は【セイントバレット】で攻撃する。すると、沈む足場は押されて移動し始めた。よしよし、予想通り。


 後は動かない足場に跳び乗っていき、楽々と渡る事が出来た。フォグを下ろしてドースを召喚、後は皆が跳んでくるのを待つだけだ。残りの3人も簡単に跳んできたので、纏まって全員で進んで行く。


 アトラクションと考えれば、次に来るのは何だろう? そう思っていたら、左右に道のあるT字路にやってきた。左を見ると上り坂で大きな岩が、右を見ると傾斜で下りる形になっている。これってどう考えても”アレ”だよねえ。


 さて、まずは左に行って確認しようと思った矢先、入ってきた通路が閉じられ岩が転がり始める。僕は即座に「走れ!」と言って一気に走り出す。右の下り坂の途中には入れる通路があったので入り、素早く奥に詰めて隠れる。


 皆も入ってきたので待っていると、物凄い速度で岩が通過し壁に激突した。大きな音と衝撃が凄いが、右の通路の奥の壁が壊れて先に進めるようになっている。考古学者が主人公の映画じゃないんだからさー。勘弁してよ、ほんと。


 皆も少々グッタリしているが、それでも壊れた壁から先へと進む。通路を右に左に進むものの、何故か同じ場所をウロウロしているような……? 僕はゆっくりと進みつつも、前方に石球を転がしてみる。


 皆は理解していないものの、僕はその行動を繰り返す。何度も繰り返すからだろう、いい加減に面倒臭くなったラスティアが声を掛けようとしたその時、石球が目の前で消えた。これにはラスティアも目が点になっている。



 「今、石球が消えたあの場所。あれが転移トラップのある場所だよ。あそこから手前に戻されてるから、同じ場所をウロウロする羽目になってるんだ。だから、おそらく、この辺りに………あった!」



 僕が壁を叩いていると、一部で音が軽い場所があった。そこの近くを探すと、床にボタンらしき物があったので押す。すると壁が上にスライドし、先へと進めるようになった。



 「カタ!」 「コレハ、ヒキョウ!」 「ブル!」 「ク!」 「こんな仕掛けになってたの?」



 古典的な物ばっかりだけど、一部のマニアしか知らない物だと攻略できないしね。<レトロワールド>に恥じないトラップだとは思う。ここは運営ダンジョンなんだけどねえ……。


 普通は本編でやらない? こういうのって。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ブラックリスト越しに嫌がらをする手本見せちゃったらやり返されない?
ダンジョン混雑の為の措置? モンスターは何処w 謎解きイベントの会場に迷い込んだ?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。