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0810・検証の結果




 妾はファルを呼び出すと、そのまま<屍人の森>の浅層へと進む。

 そして出て来たアンデッドに対し、ファルに火炎龍樹と深紅亀の甲羅の太刀を持たせて戦わせる。


 当たり前ではあるが、ファルは【刀術】のスキルを持っておらぬ故に最低ダメージしか出ぬ。

 だからこそ検証になるのだし、回数を数えておかねばならぬので妾も真剣じゃ。


 なかなかに時間が掛かったものの、どれだけ武器が良かろうと最低ダメージしか出んのは助かる。

 ちなみに今回の攻撃回数は40回であった。

 最初にストンピングや投げで勝った珠は間違っていなかったの。


 武器で戦うとこんなにも苦労をするとは思わなんだわ。

 それはともかくとして、次は清浄塊の打刀を持たせての実験じゃ。

 これで回数が減れば特攻効果が効いておるという事になる。


 再び同じアンデッドを探してうろつき、そしてファルに戦闘を始めさせる。

 なお、先程の戦闘でファルは【刀術】スキルを習得したが、すぐに忘れさせた。

 別に要らんからの。


 再びファルが戦闘を開始するものの、その攻撃回数はなんと4回で終わった。

 ちょっと回数に差があり過ぎる気はするが、これは【アンデッド特攻】と【常時浄化】の両方が利いておるのかもしれん。


 そうなると分からぬようになるが、明らかに攻撃回数に差がある事は分かった。

 そして特攻効果が思っておるよりも強い事もの。

 妾はすぐにファルを連れて家まで戻り、庭でマイルームに帰還。


 ファルも戻したら錬金部屋に行き、ファルが使う為のメイスと盾を作る。



 ―――――――――――――――


 <盾> 火炎龍樹と清浄塊のラウンドシールド 品質:10 レア度:6 耐久1380


 火炎龍樹と清浄塊を用いて作られた、真っ白なのが美しい盾。火炎龍樹は良いのだが、清浄塊の素材性能が低い為に盾としての性能は落ちた。ただし対瘴気性能は高い一品

 破壊力減少9(闘気強化時14) 魔法攻撃減少9(闘気強化時14) 火属性耐性(中) 瘴気属性耐性7


 ―――――――――――――――



 メイスはこの前作った物と同じものを作って渡す。

 剣とどちらにしようか悩んだが、使うのであればメイスの方が耐久力が高く使いやすい。

 なのでそちらを作って渡した。


 そして訓練場に居るファルとフィーゴに、前と同じくレベル上げを頼んで家の庭へ。

 そして召喚したら妾は送り出した。

 今回は清浄塊の装備をファルが持っている為、前回よりも安心して送り出せる。


 何と言っても【アンデッド特攻】の武器と、【瘴気属性耐性】付きの鎧と盾じゃからの。

 前よりも遥かに余裕があるじゃろう。

 それに深層の一層目でレベル上げをしろと言うてある。


 流石に二層目は危険じゃが、一層目であれば問題無い。

 あの装備であれば十二分に戦っていけるじゃろう。

 だからこそフィーゴのレベル上げの為に送り出したんじゃからのう。


 他の仲間のレベル上げに関しては行わずともよい。

 レベルさえ上げたら強くなるわけではない故に、訓練場で連携などの訓練をさせる方が大事じゃ。

 脳筋では話にならんからのう。


 おっと、妾は邪悪な思想の者どもをブチ殺さねばならんので、そろそろ現実に戻らねばな。

 後は放っておいても問題あるまい。

 そう思ってマイルームに戻ると、何故かセナがおって話しかけられた。



 「ワタシモ、トッコウブキガホシイ」


 「【アンデッド特攻】の武器かの? それは構わぬが、どれにする? トンファーかヌンチャクか、それとも杖かじゃが……」


 「ツエ!」


 「分かった。ならば作ってから落ちるか」


 妾は素材を持って錬金部屋に行き、清浄塊を使った杖を作る。それがコレじゃ。



 ―――――――――――――――


 <棒> 火炎龍樹と清浄塊の杖 品質:10 レア度:6 耐久1310


 火炎龍樹の幹で棒を作り、全体に清浄塊を被覆した杖。ただそれだけであり、棒より短い為に杖という。ただし殴るも薙ぐも突くも自在であり、どのように使うか、そして使い熟せるかは君次第だ。使う者によって化ける武器である

 攻撃力38 破壊力5 アンデッド特攻5 常時浄化3


 ―――――――――――――――



 うむ、なかなかに強力な物になっておるのではないかな?

 杖と言っても敵を殴り殺すには十分すぎる武器じゃ。

 何より刃物が効き難いモンスターなどもおるでな、やはり打撃武器は必要となる。


 それが有るのと無いのでは大きな違いが出てくるのだ。

 その為に刺突や打撃、斬撃や打撃と武器を分けるんじゃからのう。

 一種の武器では戦いは厳しい。

 だからこそ複数の武器を持つ。


 ま、仲間がおれば無理に複数持つ意味は無いんじゃが、自分だけが敵に大したダメージを与えられぬというのは、それはそれで腹の立つものよ。

 セナは自身が使いたがらぬので仕方ないがな。


 だからこそ仲間達との連携が重要になってくるんじゃが、あれは一人で前に出て暴走する事がようある。

 それではいかんのじゃが、アレはもう性分と言ってよかろうな。

 現にああいう者は現実にも存在するので諦めるしかない。


 そういうキャラとして作ってあるならまだしも、現実にも似たような者がおるのではのう。

 文句を言っても始まらぬし、矯正すれば済む。

 稀に矯正できぬ者もおるが、そういうのは切り捨てれば済むでな。

 難しい事ではない。


 まあ、ここはゲームじゃし、セナは矯正できるので問題もないがの。

 とりあえずは、さっさとログアウトするか。


 自室でログアウトした妾は片付け、ベッドに寝転がると意識を飛ばす。

 今日はどこじゃったかの?

 順番に一つ一つの都道府県を調べとるから時間が掛かるんじゃよ。

 過疎の村や集落すら調べとるでな。

 その所為で長い時間が掛かってしまっておる。


 とはいえ不自然にならぬように殺しておるし、珠が戻ってこんので急ぐ必要も無いしの。

 妾は気楽なものじゃ。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2001年 2月9日 金曜日 AM8:29



 今日もレベル上げを繰り返すのじゃが、レベル上げを頼んでおいたファルとフィーゴはどうなったかのう。

 やられる事は無いであろうし、ファルはセナと比べれば慎重じゃ。

 だから危険な事は決してすまい。


 だからこそ信頼して任せておるのじゃからな。

 それはともかくとしてまずはログインをせねばな。



 ―――――――――――――――


 使い魔:ラスティアのサブ職業:踊り子・中級のレベルが上がりました


 使い魔:キャスティのサブ職業:農家・中級のレベルが上がりました


 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました

 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました

 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました

 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 おっと、まさか4つもレベルが上がるとは思わんかったわ。

 その割にはファルのレベルが上がっとらんが、レベル差があるから致し方なしと言ったところか。


 それはともかくとして、さっさと話をして庭へと移動するかの。

 外でファルとフィーゴが待っておるであろうしな。


 そう思った妾は2人の部屋に行き呼び出す事を伝えると、すぐに移動して家の庭へ。

 するとファルが赤いスケルトンと会話をしていたので呼ぶ。

 ま、会話というかジェスチャーで意思疎通をしとるだけじゃがな。


 それはともかく、童女にメッセージを送って玄関を開けてもらうと中へと入り、そのままファルを朝食に送って2人をソファーの部屋で呼び出す。


 その後はソファーに座って話すんじゃが、なんぞ皆が妾の方を向いておるの?

 何かあったか?



 「何かもなにも、いったい外に出て何をしてたの?」


 「昨日、検証すると言うておらなんだか? 【アンデッド特攻効果】の検証じゃ」


 「ああ! そういえばそんな事を言ってたね。自分がやる訳じゃないから忘れてたよ!」


 「私もなんで外に出てたんだろうと思ってたけど、そういう事ね」


 「おぬしらなぁ……」



 昨日の事なのに忘れとるとは、まだ若いというのに大丈夫かのう……。


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