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0660・運営さん達40




 2000年 1月12日 金曜日



 『プレイヤー<コトブキ>が、ウェルズベアー・エリートを発見しました。アップデート後に発見したのはプレイヤー<コトブキ>が初めてです』


 「ああ、アレを見つけたか。これで更なる魔防の素材が出回るな。天使の星にも新たに出現しているし、戦争イベントに向けて多少はマシな防具を装備するかな? 手に入れられた連中だけだが」


 『プレイヤー<コトブキ>とその仲間達しか、確定で手に入れる方法を知りません。どうやら未だに気付かないようですが、その理由は致命傷を与える事が難しいからだと思われます』


 「立ち上がって威嚇している間に致命傷を与えなきゃ駄目だからなぁ。難易度は高いが、やってやれない事も無い。別に彼のように必ず首を刎ねなきゃいけない訳でもなし。カチ割ってもいいんだから、全力でやればいいんだがなー」


 「巨人辺りじゃないと、一番力の乗るところで攻撃するのは難しいでしょ。おそらく一番楽なのは大型の槍で突き刺す事だと思いますよ。大型って言うか幅広の刀身の物ですけど」


 「首をやってしまえば確かに致命傷判定か。そこまでやれば確定だが、そんな重い物を上手く突き刺せるか? 幅広って事はその分だけ重さが掛かるからな。それでも出来るなら作る価値はあるが……」


 「【身体強化】でも何でも使えば可能でしょう。それでも適切な重量にする必要はあると思いますけど。いっそロングソードにしますか、幅広のペラッペラなヤツ」


 「多分それじゃたわむだけで刺さらないだろ。何と言うか、彼らだからこそドロップ出来ているというところか。それらも含めて彼らは上手くやっていると言わざるを得ないな」


 …

 ……

 ………


 『ウェルズベアー・エリートの皮で服を作ったようですが、概ね規定値に納まっています。品質:10は出ていませんが、9は出ていますので高い魔法防御力を壊す事なく作製しました。後はランキングを見た者から広まるでしょう』


 「なら後は放っておけばいいな。それよりもこっちだ。まさか自称中学生(51)がここまで面倒な人物だったとは思わなかったぞ」


 「ゴシップ誌には載るでしょうね。まさか若くしてFIREした、有名なカリスマ株主だったとは……。この人って動画でも儲けてますし、テレビ番組でも持てはやされてましたよね? 裏でしょうか?」


 「だろうな。裏で金が渡ってるのと、それで更に一儲けをしてたんだろうさ。これで完全に色褪せた過去の人になるだろうけどな。若くしてFIREしたからか、他人を見下している部分があったが……。こういう人物だったってだけだ。ある意味で分かりやすいだろう」


 「まあ、そうですね。こうやって捻くれてないと、若くしてFIREなんて無理でしょう。自分はそう思いますよ。FIREしてから捻くれたっていうより、元々の本質だと思いますしね」


 「だろうな。<三つ子の魂、百まで>と言うが、そうそう人間の本質が変わったりなどせんさ。そういうヤツは元々そういうヤツなのだ。それまでは見えなかった、または見ようとしなかっただけでしかない」



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2000年 1月13日 土曜日



 『やはりプレイヤーの参戦人数が絞られている事に関してのクレームが幾つか届いています。とはいえ今のところはそこまで影響は出ていません。片側に集まり過ぎると戦いにならない事は理解されているようです』


 「まあ、それに関してはな。10万対数千では勝負にならんし、少数が圧殺されて終わりだ。そんなものはゲームにならんからな、そちらの方が大量のクレームが来てしまう。それに比べれば多少のクレームなど誤差の範囲だ。……今のところはな」


 「後でクレームは増えるでしょうね。特に【死気感知】のスキルが見つかったら、大量のクレームが来ますよ。仕方がない事です。どのみち最終日に全員習得できるんですけど、それを告知する訳にもいきませんからね」


 「それをすると完全にネタバレだからな、流石にそれは出来んよ。ま、そこまではクレームの嵐が来ても我慢するしかあるまい」


 『【暴食】の悪魔が勝手にプレイヤー<コトブキ>の召喚モンスターを鍛えている件ですが、これに関しては規制をしないのでしょうか?』


 「規制してもな、というところだ。【暴食】がやっているのは教える事だけだからな。元々の発想はあのゾンビーナのものなので規制する訳にはいかん。むしろ思考としては文句なく優秀であるし、後の雛形としても高いレベルだと言える。そういう意味では規制したくない」


 「ですよねー。あのゾンビーナ、ちょっと予想外に育ってますから気持ちは分かります。このまま放っておいた方が面白くなりそうですし、正直に言って今さらでしょ。出来ればこのまま突っ走ってくれる方が、後々の事を考えると良いに決まってるわ」


 「本当に彼に任せていると面白くなる。色々な意味で考えても、放っておく事が何よりのプラスだ。彼はあのままでいい」


 『………』



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2000年 1月14日 日曜日



 『【死気感知】を習得した者はすぐに戦争フィールドを離れるなど、ルール作りが為されたようでスムーズに各プレイヤーが習得しています。そこまで目立った問題は起きておりません』


 「なら大丈夫だね。そこまで心配はしていなかったけど、予想通りに推移しているようで何より。エルフェリア側では習得出来ない事も検証班があっさりと特定したみたいだしね。後はこのまま明日を待つだけだ」


 「明日で終わりだからねえ。ただし2回あるけど。その告知は終わってから?」


 「そうだね。一度目の<死王の欠片>討伐終了から告知。夜しかログイン出来ない人向けの2回目が行われる。まあ、建前は「倒した筈が復活した」ってところだけど、夜にインする人用のイベントだって事は告知しておくよ。【生命力操作】が習得できなかった連中も参戦するだろうけどね」


 「今回の<死王の欠片>戦では【死気感知】や【生命力操作】は習得しやすくなってるから、出来れば今回である程度の人数が習得してほしいところね。後で統計見るけど、少なかったら何処かで梃入てこいれしないといけないし」


 「それが厄介なんだよねー。面倒臭いから出来れば今回で規定人数をクリアしてほしいよ。駄目な人は次のチャンスを待てって感じで終わるのが最良かな?」


 「そうね。それならこっちは何もしなくても済むから助かるんだけど、そうも言ってられないわ。私達は調整係でもあるんだから、しっかり調整しないとね」


 「はぁ、やるしかないかー」



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2000年 1月15日 月曜日



 『<死王の欠片>戦。1戦目が終わりました。プレイヤー側が勝利したものの、状態異常の波動に関して予想以上に被害が出ています。プレイヤー<コトブキ>とその仲間達が居なければ、相当の苦戦であった事は間違いありません。修正が必要だと思われます』


 「確かにな、特に猛毒がマズい。逆に凍結や麻痺に石化はそこまででもなかったか。アレらは時間で治るし、今回の<死王の欠片>は近接物理と状態異常しか持っていない。魔法で滅多打ちにされる訳でもないから、そこの修正は要らんな」


 「猛毒を無くすだけなら、すぐに終わりますね。修正箇所が少ない事は良い事です。猛毒があっても弟君達というセーフティゾーンがあったので、然して強くも無かったですねえ。今回、弟君は殆ど関与していませんでしたけど」


 「そりゃ新人さんが来ていたからだろう。怖いのは五條家のお嬢さんが「姉」と呼んでいた事だ。そこだけが気掛かりだよ、私は」


 「言わないで下さいよ。わざわざ口に出さずスルーしてたのに」


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