0645・久しぶりの暗闇ダンジョン
昼食を食べた後はマイルームに戻り、そのまま現実へと戻って昼食にする。適当にお昼を作っていると上の階からシズが降りて来た。
「今日が金曜日って事は明日から友哉が居ないのよねえ。強力な盾が一枚無くなるから結構厳しいけど、戦えないっていう程ではないか。それでも巨人族が抜けるのは大きいのよねえ」
「仕方ないよ。久しぶりに桜さんと過ごせるんだし、流石にどうこうは言えないと思うよ。ゲームの為にプライベートを犠牲にするっていうのは違うしね。友哉だって桜さんだって恋人と一緒に過ごしたいでしょ」
「まあ、友哉はどうでもいいけど、桜さんには幸せになってほしいわよね。このまま行ったら<FUJIYAMA>の御曹司と結婚でしょ。ついでに双方の家がそれを考えてないとは思えないし」
「だろうね。お互いに幸せならそれで良いんじゃない? 何だか厳しい道が目の前にありそうだけど、何とか乗り越えていけると思うけどね。それはともかくとして、お昼できたよ」
シズとお昼を食べたら片付けと雑事を終わらせてログイン。マイルームへと来たら確認してみたものの、ビスティオ側は一万人で埋まってしまっている。【死気感知】の事が出回ったからだろうけど、これはどうにもならないな。
仕方なくラスティアとキャスティに声をかけてから、ソファーの部屋へと行き二人を呼び出す。その後はユウヤにメッセージを送って来てもらい、皆で話し合いをする。
「流石に【死気感知】の事があるからか、ビスティオ側で参戦できなくなってる。おそらく大半の人が習得するまで治まる事は無いんじゃないかな?」
「掲示板を見てもそんな感じね。狂ったエルフを探したり、罠を見つけてそれを調べる事で手に入らないかとか、色々と検証してるみたい。エルフェリア側では多分だけど習得できないんじゃないかって憶測が流れてるわ」
「悪行度が上がるのを隠してたりとか、色々と怪しいからな。それに狂った連中と敵対する立場じゃないと習得は無理だろう。俺達だってアレと戦ってる最中に習得できたんだしさ」
「どうも今日のお昼前ぐらいから、おかしなエルフが出始めたみたいだよ。他にも狂ったようなエルフに会ったっていう書き込みがある。何故か一人で行動してるみたいで、私達みたいに大量じゃないみたいだけど……。苦戦してる?」
「生命力を使って戦えない連中って多いもんな、俺達だって無理だし。その所為で【浄化魔法】でオーラを削って、【回復魔法】でダメージを与えなきゃいけないからな。それじゃ時間が掛かるし大変だろ。更には【木魔法】のオマケ付きだし」
「ある程度はこの熱狂が治まるまで放っておくしかないね。だったら今の内に天使と悪魔の二人を60階に連れて行っておこうか。後でやるのも面倒臭いし」
「そうね。そうしましょうか。戦争に参加出来ないんじゃ、待っててもしょうがないしね」
僕達は午後から暗闇ダンジョンに行く事にし、皆で集まった後で飛ぶ。エウリティアさんとアルゼルは50階で止まっているのでそこから開始し、いつも通り地図を描いていく形だ。二人の武器は魔鉄で作ってもいいんだけど、エウリティアさんの武器はなんだろう?。
「私は今も昔も両手剣だよ。いわゆるところのグレートソードだね。父が使っていたグレートソードに憧れたのがキッカケなんだけど、気付いたらそればかりを修練していたよ。だから私は両手剣以外を使わないのさ」
「なら作るのは両手剣と棍棒だね。耐久力はメイスより棍棒の方が上だから、そっちの方が良いでしょ。何より怪力ならしいし、だったら耐久力の方が重要になってくるよ」
そんな話をしながらもマイルームへと戻り、僕はささっとグレートソードと棍棒を作ってきた。材料自体はあるんだけど、在庫は少ないんだよね。ここ最近は掘りにも行ってないし。
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<剣> 氷怪木と魔鉄のグレートソード 品質:9 レア度:4 耐久830
アイストレウッドの柄と鞘と魔鉄で作られたグレートソード。その切れ味と威力は高く、魔鉄製という事を鑑みても優秀である。属性金属ではない為、癖が無く非常に使いやすい
攻撃力30 破壊力1
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<棍棒> 魔鉄の棍棒 品質:9 レア度:4 耐久890
魔鉄で作られた非常に原始的な棍棒。その重さを使った威力は十分であり、破壊力以上に高い耐久力こそが本質。属性金属ではない為、癖が無く非常に使いやすい
攻撃力25 破壊力6
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出来上がった武器を優先付きでトモエとイルに流してから、僕は皆と合流して暗闇ダンジョンへと飛ぶ。そして分かれて仲間達を呼び、レイドを組んで出発。まずは50階への魔法陣に乗り、そこから地図を描きつつ進んで行く。
皆は既に慣れたもので、暗闇ヘルムなどを打ち倒しつつ進んで行くも危な気はなく、しかも相当に殲滅速度が早い。やはり武器が強力だとそれだけ楽なようだ。まだまだ全員分には程遠いけど、それでも強力な武器があるだけに快速で進めている。
敵を倒す速度でここまで変わるのかと言いたくなるぐらいに違い、その御蔭で今までよりも相当に速い。ついでに魔鉄であるにも関わらず、二人の天使と悪魔も強かった。特にアルゼルは暗闇ヘルムを殴ると凄い音がする。
ドゴンッ!!!
「俺が重結晶製の棍棒で殴っても、あそこまでの音はしないんだけどなー。どんなパワーしてんだと言いたくなる。尋常じゃねえよ、まったく」
「そういう肉体というか体質だから仕方ないよ。それはともかく、十分に魔鉄で戦っていけそうだね。この階層は」
「流石に60階層は大変でしょ。暗闇の造魔は硬いし、耐久力も多く削られるわ。とはいえ出てくれるまでは新しいのに変えるのも無理だから、出てくれるのを祈るばかりね。気は早いけど」
「そうだね。まずは60階に到達してからだと思うよ。少なくとも午後から地図を描いてるんだから、明日の午前中には到達できるんじゃない? 戦闘が早く進むようになったし」
「武器の攻撃力が相当に上がってますから、その御蔭で今までとは違って相当に楽ですよ。もしかしたら午後からだけで突破できるかもしれません、運が良ければ」
「だねえ。上手く行けば午後からだけで突破できそう。ただし魔法陣に近ければだけど」
運が良かった事なんてあんまり無いから期待しない方が良いけどね。とも言いながら皆で進んで行き、途中で幸運のハチマキをイルがゲットする場面があったものの、何故かアルゼルが着けて遊びつつ進む。ナツはそれを見て微妙な表情をしていたけど。
その後はナツが星兜型の暗闇ヘルムを狙ったものの、結局出る事は無く60階に到達。何故か57階からは一気に進めてしまい、あっと言う間に来てしまった。
そのまま登録する為の黄色の魔法陣を探しつつ、僕達は採取をしたり採掘をしたり伐採したりしていく。その結果……。
「何だかあっさり揃ったわね、素材」
「こういう時には何故か出る。とはいえ元々から出やすい感じはしてた。最初からそれなりに手に入っていたし。問題は聖結晶のみの武器を作るかどうか」
「刃物じゃなきゃ魔法は切れないからな。とはいえ有るのと無いのじゃ違うし、どうしたもんか……」
「魔法を切るだけなら、おそらくスキルは必要ありませんよ?」
「「「「「「えっ!?」」」」」」
………マジで?。




