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0629・ビスティオとエルフェリアの戦争 その7




 PK系クランである<道化師>の新リーダーである11番ピエロをゾンビに変えた僕達は、さっさと離れて更に西へと進んで行く。<道化師>に攻められていた彼らは、一旦戦争フィールドから出るらしい。休憩も兼ねてのようだけど、死なない限り出入りは出来るみたいだ。


 ちょっとした事だけど、休憩が出来る事が分かったのはありがたいね。とはいえ休憩の為には魔法陣を使って出るしかないらしく、それ以外の方法では死亡するしか無いようだ。僕も死にたくはないので、昼前には魔法陣に戻ろう。


 更に西へと進みつつ敵を探していると、あからさまな罠と共に木の上のエルフを発見。初めて罠を発見したけど、どうやら罠は見えるっぽいね? 暗闇ダンジョンの罠が見えるくらいのスキルレベルなら、ここでも罠を発見できるようだ。


 ドースが【ウィンドウォール】を使ってエルフを落としてくれたので、僕はエルフに素早く接近して頭を棒で殴る。ただしカチ割るほどの力は篭めていない。それでも痛みにのた打ち回っているエルフを、無理矢理に罠の上に転がす。


 すると罠が発動し、その罠を中心にして黒色の霧のような物が噴出。僕は慌てて距離をとる。仲間達は既に距離をとって見てたんだけど、霧を浴びたエルフは苦しみにのた打ち回りながら肉が腐り落ちていく。


 どんだけの罠を仕掛けてたのさ、本当にエルフェリアのエルフは碌な事をしないね!。


 肉が腐り落ちたエルフは白骨死体のようになったが、そこから更に動き出す。どうやらスケルトンになる罠だったようだが、さっきの黒色の霧って呪いか何かだったのかな? じゃないといきなり腐り落ちるって事もないだろうしね。


 本当に碌でもない連中だと思いつつも、ファルが頭をカチ割って倒したので先へと進む。先程のエルフは下っ端だったのか普通の装備しか持っていなかったし、瘴気結晶も持っていなかった。



 「それにしても肉が腐り落ちる呪いのような物を罠にするなんてね。あんなのどう考えても即死罠だろうに、メチャクチャな事をするよ。本当にエルフェリアのエルフっていうのは、骨の髄まで腐ってる」


 「クサッタノハニクダケ」


 「いや、それはさっきのエルフの話で、僕が言ったのは比喩的な話だよ。魂まで腐ってるっていう言い方もするけどね」


 「ナルホド」



 そんな会話をしつつ進んで行くと、またもや罠が仕掛けられていた。今度のエルフは茂みに隠れていたのでセスが闘気バインドを喰らわせ、痺れているエルフを罠の上に放り投げた。すると、灰色の霧が吹き上がり一気にゾンビになっていく。



 「魔人風情がよくも!!」



 近くに居たのを知っていたけど、怒ったエルフが細剣を持って襲い掛かってきた。セナにそいつを任せ、僕はゾンビになったエルフを【浄化魔法】で始末する。その頃にはセナがエルフの頭をカチ割っており、とっくに死んでいた。相変わらず早いなぁ。


 エルフェリアのエルフの基本的な装備は、弓か細剣だ。つまりスモールソードとかレイピアを持っている者が非常に多く、実は弓を持っている者があまり多くない。


 エルフって弓矢のイメージだけど、少なくともエルフェリアのエルフは弓矢をあまり使わないみたいだ。何か理由があるのかもしれないが、きっと深堀する意味も無いだろう。


 しかし下っ端エルフが持っているのは普通の魔鉄のスモールソードであり、木製ではなかった。というか、エルフの癖に普通に金属を使うらしい。そういうところもイメージと違う連中だけど、リアルに考えたら金属を使わないとかあり得ないしね。


 そもそも金属だって自然の物だし、不自然なのはお前らのレイシズムだけだって話だよ。そんな程度の事も分からないから狂うんだろうけどさ、呆れるほどバカバカしい連中だ。……ただしそう作ったのは運営というか開発な訳で、いったい何の為になのかを考えると何とも言えない気分になってくる。


 何というか、このレイシズムにも何かがありそうな気がしてくるっていうか、何かの理由があってこうなってるんじゃないかって感じはしてるんだよ。具体的には<死王の欠片>とかさ。


 何だか狂い方がおかしいし、流石に拷問をして作りだした武器ってあり得なさ過ぎるでしょ。幾らクソレイシストでも限度というものがあるしね。これで裏も何も無かったら、本当に腐った汚物どもになるんだけど……そっちもありそうな感じかな?。


 どっちでも行けそうな形にしておいて、最終的にはその場の勢いで決めそうな気も……。ここの運営は色々とおかしなノリをしているから、読めない部分があるんだよね。普通に最低な奴等でしたで終わらせないような、それとも終わらせてしまいそうな……。


 おっと、再びエルフと罠を発見。この辺りでは罠を多用する連中が多いのかな? もしくは罠もそこまで多くない可能性もあるね。おかしな罠だから瘴気結晶とか使ってるっぽいし、<死王の欠片>の一部さえ使ってるかもしれない。


 第三回イベントの時にも、死王のオーラに汚染されたモンスターとか出たからね。アレの素材を利用されたら、危険な罠とかも作れるのかもしれない。特に黒い霧のヤツは肉が腐り落ちたし。


 木の上に居るエルフに対し、フォグが【アースボム】を放って飛び散らせる。突然近くで拡散した土の塊の直撃を受け、バランスを崩して落ちるエルフ。それなりの高さでしかなかったが、落ちた時の角度が悪かったのだろう。首が折れて死んでしまった。


 僕もそうだが、仲間達も何とも言えない気分になっていると、少し離れた所から怒り狂ったエルフが襲ってきた。死んだエルフは女性だったんだけど、どうやら恋人みたいだ。怒り狂っているのがよく分かる。



 「よくも私の恋人を!! 貴様ら絶対に許しはせんぞ! 地獄に落、ウギャァァァァァァ!!!」



 首の骨が折れて死んだ女性エルフが仕掛けていた罠を踏んでしまったエルフは、黒い霧が立ちのぼって肉が腐り落ち、それだけではなく骨が黒く染まっていく。先程と違う反応に少々戸惑っていると、突然黒い骨になったスケルトンは襲い掛かってきた。



 「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス……」


 「何このトチ狂った骨。おそらくさっきの黒い霧のせいだと思うけど、何処から声を出してるんだろう?」



 重結晶製の棒でブン殴るも碌に効いていないみたいだ。それでも吹っ飛ばせたから良かったものの、この武器が効かないなんて思っておらずビックリした。何故かは知らないけど、やたらに強くなったらしい。


 効いていないので、黒い色繋がりで思い出した【生命力操作】を使って攻撃する。キャスティに教わった通り、そこまで生命力を篭めずに使ったものの、その一撃は覿面てきめんな効果を発揮したようだ。



 「ウギェアァァァァァァァァ!!! シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ!!!」


 「うわぁ………気持ち悪ぅ」



 生命力を付加した攻撃は、一撃で黒いスケルトンの腰骨を砕いて吹き飛ばしたんだけど、今度は地面を腕と足でシャカシャカしながら接近してきたよ。腰骨が無いから立ち上がれないみたいだ。


 再び生命力を使って、今度は頭蓋骨を砕く。すると倒せたのか、黒い骨は塵になって消えていく。最後まで僕に「シネシネ」と言い続けてたけどね。居なくなったのならそれでいい。



 「<死王の欠片>と関わりがあるなら、さっきのヤツは【浄化魔法】でなんとかするしかないな。僕の場合は【生命力操作】が使えるけど、他に使える人が居たとしても多くないだろうし、鍵は【浄化魔法】だろう」



 このイベントも面倒臭い事になりそうだなぁ。


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