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0608・光結晶




 もし戦争に参加するなら申し込みをしなくちゃいけないらしい。普通なら該当の国まで行って、そこで申し込みをするみたいなんだけど、稀人の場合はどうなるか分からないようだ。理由は稀人が特殊な立ち位置に居るからでもある。


 一般の者なら成り上がる為とか自分の力を見せ付けるとかあるけど、大半はお金の為に参加する。とはいえ1つしかない命を危険に晒すうえでの行為だ。しかし稀人は何度でも復活する。そんな者が果たして参加できるのかという話なんだ。



 「幾らでも復活できるとなると強力すぎる兵士よ? 相手が何をやってくるにしたって使いようはあるもの。それこそ相手の軍に居る強い者に敢えてぶつけるとかね。そうする事で相手の魔力などを削り、自軍の優秀な者にとどめを刺させる。そういう扱いも可能でしょ?」


 「まあのう。無限に復活してくる者どもを相手にするのだ、最後には力尽きて負けるであろう。そうなると稀人を大量に動員した方が極めて有利じゃ。流石にそんな事を大天使や大悪魔が認めるとは思えんの」


 「でしょ? だから仮に5日間全てに参加できても1日に1度だけなんじゃないかしら。それも無報酬での参加とかね。それなら稀人の参加も減ると思うのよ。流石に復活もそうだけど、5日間ずっと出られるのも反則だしね。死んでも復活するんだから当然の方法でもあるけど」


 「無報酬だと確かに減るでしょうね。それこそ強い相手と戦う経験がしたい人ぐらいだと思いますよ、出てくるのは。どちらに参加するかは好きに決めさせてほしいですけどね」


 「分かる。エルフェリアに強制参加とかになったら絶対に参加しないし、そもそもクソエルフに味方したいヤツなんて殆ど居ない。世の中には逆張りとかいう、他人と違うオレカッケーなバカが居るから全員とは言えないけど」


 「ああ、そういうヤツって稀人にも居るのね。どうしてああいうヤツって無条件に逆を行く自分を格好良いって思えるのかしら? 私からすれば、既にバカを晒しているだけにしか見えないんだけどねえ」


 「逆だと決めている訳だからの。確かに愚かとしか言い様が無い。正しい道を自分で選ぶならばともかく、多くの者とは違うというだけでは選ぶ理由にならん筈じゃがな。ああいう頭のおかしい者は何故か条件反射で逆を選ぶのだ」


 「意味が分からないっていうか、本当に頭がおかしいよねえ。それはともかくとして、私達プレイヤーは待った方が良いのかな? そのうちどうやって参加するかがアナウンスされる?」


 「多分そうじゃないかな? 天使の星の国と悪魔の星の国の戦争なんだし、言い方は悪いけどお祭り騒ぎみたいなものとも言えるだろうしね。そのうち参加方法なんかも確定するんじゃないかな?」


 「レベルやスキルの事を考えたら、出来得る限り参加したいわよねえ。たとえクソエルフの【木魔法】が鬱陶しいにしても」


 「そうですね。レベルやスキルの事を考えると、無報酬でも価値はあります。自分達の実力がどの程度かも分かりますし、相手の攻撃も含めて経験しておいた方が良い気もしますから」


 「同じ事をされても対処できるようにする為には、確かに経験をしておいた方がいいわ。そういう意味では稀人というのは反則よねえ。死んでも経験を残したまま復活するんだもの」


 「消し飛んでも復活する者が言うべき事ではないぞ? お主も十分に理不尽の権化であろうが。もちろん妾もそうなのだがの」


 「破滅殿はねえ……。色々と反則と規格外が混ざって、どうにもならないのよ。それを知らずに喧嘩を売った連中はことごとく破滅してきたし、そういう意味では私よりも理不尽でしょ」


 「そんな事は知らんな。妾に喧嘩を売ってくる阿呆が悪いのだからして、妾には元々なんの関わりも無いわ」


 「まあ、今の時代なら余ほどの愚か者しか喧嘩を売って来ないでしょ。それこそエルフ至上主義のバカどもを始め、天使の星の連中ぐらいじゃない? 寿命が短い者はすぐに忘れるからね」



 僕達は食事も終わったので食堂を後にし、ソファーの部屋からマイルームへと戻る。マリアさんはアレが欲しいとか言わなかったので、おそらく60階の素材には興味が無いんだろう。取られなくて済んで良かったよ。


 マイルームでログアウトした僕は、現実での雑事や夕食にお風呂などを済ませ、再びゲームにログインする。この後はいつも通りと言いたいところなんだけど、イルと共に錬金部屋へと行く。


 流石に今日手に入れた素材は早めに試して起きたいんだ。それによって各人が必要とする素材が変わるからね。イルは後ろから僕を抱き締めつつ、手元を覗いてる。そんなに集中して見るような事でもないんだけど。



 「そういえば【精密魔力操作】が上級になったけど、その影響は出てる?」


 「いや、【錬金術】に関してはそこまで影響は無いね。僕の感覚的なものだし、難易度の高い物に影響が出てる場合は分からないかな? 中級で聖結晶を加工した事が無いし」



 それもそうかと納得したイルをそのままにし、僕は聖結晶と白結晶を【破砕】で砕いていく。その後に【粉砕】を使って粉にまで砕いたら、そこにスライムの抜け殻を混ぜて【融合】し【合成】する。


 聖結晶は透き通った白で白結晶は白色の結晶だったんだけど、今はキラキラする結晶に変わったね。とりあえず【均質】を使って均等にした後で、【変形】で形を整えたら完成だ。意外に集中力が必要で厄介だったな。



 ―――――――――――――――


 <鉱石> 光結晶 品質:8 レア度:6


 【錬金術】か【石工術】でしか作り出せない光属性の結晶。非常に強い光属性を持つ結晶であり耐久力も高い。色々な事に使われるが、特に光属性に弱い敵に対する武器として使われる事が多い。


 ―――――――――――――――



 「「おおー!」」


 「これは良い物が出来た予感。何と言っても光属性が強力とか書いてあるんだから、相当の期待を持っても良いんじゃないかな?」


 「とりあえず武器にしてみるのが先。それの性能によって色々と変わる。でも、どの種類の武器にするかは困りもの。暗闇の造魔の事を考えると打撃系?」


 「そうだね。まだ素材はあるし、ここはまずヌンチャクでいこう。そこまで素材も使わないし」



 ―――――――――――――――


 <格闘> ライトウッドと光結晶のヌンチャク 品質:7 レア度:6 耐久1220


 ライトウッドと光結晶という2重の光属性で強化されたヌンチャク。強力な光属性を有しているが光属性に強い者には碌に効かないので、その事に気を付けて使っていこう。

 攻撃力38 破壊力5 光属性(大)


 ―――――――――――――――



 「破壊力はともかく攻撃力が凄い。これはとんでもない威力が出そう。セナだけだから何とも言えないけど、それでも暗闇の造魔を倒すのが楽になるのは事実。まずは前衛の武器?」


 「そうだね。そうしよう」



 ―――――――――――――――


 <槌> ライトウッドと光結晶のウォーハンマー 品質:7 レア度:6 耐久1330


 ライトウッドと光結晶という2重の光属性で強化されたウォーハンマー。強力な光属性を有しているが光属性に強い者には碌に効かないので、その事に気を付けて使っていこう。

 攻撃力40 破壊力7 光属性(大)


 ―――――――――――――――



 「攻撃力が40に到達してる。武器としても強力だけど、光属性に強い相手には駄目っぽい」


 「だね。何か属性に阻害されてダメージが出なさそう。とはいえそっちは硬堅木と重結晶で済むんじゃないかな?」


 「確かにそう。癖の無いのは優秀」



 器用に体が当たらないように抱きついてきてたんだけど、さっきからキスしつつ話すのはどうなのかな? したいだけ好きにさせるけど、何か不満でもあるんだろうか……?。


 ちょっと聞くのが怖いのでスルーしたいところだけど、どうしたものやら。


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