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0525・下らない話




 食堂に移動して食事を始めるんだけれど、先ほどのキッズモードの事を考えている。キッズソードが合わないものの、それ以外が何となく似てるんだよね。


 <キッズヘルム>と<コ○ズヘルム>。<キッズアーマー>と<コッ○アーマー>。他もそうなんだけど、<キッズソード>と<ハ○スニール>だけは全然違う。とはいえ、それ以外は本当によく似てるんだ。おそらくワザとだろうけど。


 下らない話だし、師匠やラスティアにキャスティにも聞かせる話じゃない。だから黙っておくけど、本当にここの運営は何を考えているのやら。ダイ○モンドナイトは新聞紙じゃないよ。


 昼食も終わったのでソファーの部屋からマイルームへ。そして囲炉裏部屋でログアウト。リアルでも昼食にする。キッチンで料理を始めると、すぐにシズがやってきた。



 「さっき食堂で何か言おうとして止めてたでしょ? 午前中に何かあった?」


 「いや、そんな真剣な顔して聞く事じゃないよ。凄く下らない事」


 「……下らない事って?」


 「いや、とあるゲームに出てくる装備に似てるなぁって思ったんだよ、キッズモード。<キッズソード>はともかくとして、<キッズヘルム>と<コ○ズへルム>。<キッズアーマー>と<○ッズアーマー>。他にガントレットとシールドもあるしさ」


 「…………確かに下らない事ね。とはいえ<ハー○ニール>が違ってるだけで、それ以外は一字違いなだけ、か。そんな事考えもしてなかったけど、確かに言われてみれば似てるわ。ワザとでしょうけど」


 「だろうね。どう考えてもワザとだと思うよ。そもそも似せなくても良いし、新聞紙で作った兜なんて本気でアレだしね。折り紙の兜でビックリする。何処までもキッズモードに突入した人を舐めてるよ」


 「とはいえ運営の気持ちも分かるけどね。何回死ねば気が済むんだっていうのをさ、見ているだけでも腹立たしいんじゃない? それに50回の死亡は流石にキッズモードに突き落とされても文句は言えないと思う。流石にないわよ、50回は」


 「まあね。真面目に不真面目をやらなきゃ50回も行かないだろうし、だったら自動でキッズモードにされても文句は言えないと思う。Z○Pなのか、それともワープなのかは知らないけど」


 「ワープってどういう事?」


 「変な階層とかステージにワープさせられるゲームってあるじゃん、あんな感じだよ。<謎○壁>とかみたいに」


 「あれって……確かコ○ミマンが飛んでくるんじゃなかったっけ? まあそれは横に置いておくとして、確かに無理矢理ワープさせられるゲームってあるわね。それと似た感じで裏面に飛ばされたと考えれば分かるか」


 「難易度は簡単になってるけど、連れて行かれたら終わりなのは間違いないね。元の難易度に戻るには、やり直しをするしかないみたいだし。もしかしたらクリアしてのやり直ししか出来ないのかも……」


 「もしそうなら、50回死亡した時点で一度はキッズモードクリアの記録を残さなきゃいけないって事? ……名前が出ないとはいえ、十分に地獄ね」


 「本人は恥ずかしさに悶えるんじゃない? そのうえザコ敵とか出ないし地下にもいけないから、何の経験にもならないし攻略の役にも立たない。何重もの意味で厳しいよ」


 「確かにそう、キッズモードを攻略しても何の得も無いじゃない。そもそもボスは弱いし、意味不明な装備を持ってる。あまつさえ、ザコが出ないからザコ戦の予行にもならない。ムカツク敵をあっさり倒して爽快! っていう感じも無いわけね」


 「無駄に移動に時間が掛かって面倒臭いだけだし、あまつさえボスは一撃。地図を描いたり覚えたりぐらいかな? でも最初から手鏡持ってそうだし、キッズモードに有意義な部分が何も無いような気が……」


 「まあ、仕方ないんじゃない。罰ゲームって思えばいいと思うわよ。実際そんなところでしょうしね」


 「ところでシズは何処まで行けたの? そろそろ第3エリア?」


 「まだ第2エリアの5階よ。とはいえ殆ど終わった5階だけどね。後は10階まで進んでボスを倒せば第3エリアよ。とはいえ前回に比べれば格段に早いし、今のところ誰も死んではいないみたい。友哉も速度が落ちたみたいだし」


 「そうなんだ」


 「商人ゴブリンが出て来ないとポイント減るかもしれないって考えて、慌てて戻って殲滅したみたいよ。どのみち【ライトバレット】の魔法が要るからね」


 「ああ。そういえば全てのザコを倒さないと商人は出てこなかったんだっけ? 倒すのが当たり前だから、いちいち考えてなかったよ」


 「タマはそうでしょうね。後で邪魔になるのも腹が立つから先に殺すって感じだもの。全くもって容赦が無いわよねえ」


 「そんな事ないよ。もしかしたら生かしといた方が良いかもって思ったら手を出さないって。後で味方になるパターンとかあるし」


 「そういうのが無さそうなら殺すでしょうが。わざわざ倒さなくていいのすら磨り潰していくわよね、それも何度も調べて。そんな事してるから1週目のレベルが激高になるのよ」


 「いいじゃん、楽勝でラスボスが倒せるならさ。そもそも1週目でもういいやってゲーム多いしね。2周目が楽しめるゲームって少ないよ。だから名作って言われるんだけど」


 「まあ、それはねえ」


 「それよりお昼できたから、そろそろお皿とか出してくれる?」


 「了解」



 僕とシズは下らない話をしつつも、昼食が出来たので食べ始める。それにしても友哉はいつも通りだね。2周目になるとタイムアタックみたいにして早くクリアしようとする。


 普通のゲームなら良いんだけど、あれはイベントだからね。高ポイントを目指さなきゃいけないんだから、女性陣みたいに慎重なくらいで丁度良い。そうじゃないと最高難易度は足を掬われる可能性がある。


 僕も途中からは地雷原みたいな状況だったんだ。友哉じゃ僕よりも厳しいと思うんだけど、本当に大丈夫なのかちょっと心配だよ。まさかの3週目とか始めないよね? そうすると暗闇ダンジョンへ行くのが延びるんだけど……。


 とはいえこちらから何か言うとプレッシャーになるかもしれないから、何も言わないようにするかな。流石にギリギリまで粘る事は無いだろうし。


 昼食の片付けと雑事を熟したら、自分の部屋に戻ってログイン。午後からは屍人の森の深層だ。未だに狭い範囲しか移動できてないので、今日のレベル上げと並行して進もう。


 あそこには最深部がある筈なんだけど、まだ警告ウィンドウすら見れていない。なので深層も思っているよりは広いんだと思う。


 囲炉裏部屋からソファーの部屋へと移動し、師匠の家を出たら召喚する。皆の状態を確認し、問題が無いようなので出発。屍人の森の深層へ。途中で澱み草などを枯らしつつ進み、深層へと進入した。


 相変わらず瘴気が濃くて見え辛いものの、スケルトンフォーアームとブッチャーゾンビを倒しつつ先へと進み、瘴木を木晶へと変えて入手。澱み草は枯らしていく。




 ―――――――――――――――


 使い魔:ラスティアの種族レベルが上がりました

 メイン職業:暗殺者・下級のレベルが上がりました


 使い魔:キャスティの種族レベルが上がりました

 メイン職業:盾士・下級のレベルが上がりました


 召喚モンスター:ファルのレベルが上がりました


 召喚モンスター:セナのレベルが上がりました


 召喚モンスター:フォグのレベルが上がりました


 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました


 召喚モンスター:シグマのレベルが上がりました


 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました


 召喚モンスター:エストのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 おっと、レベルが上がったようだ。それにしてもファルは早いな。レベルが低いと多く経験値が入る仕組みなんだろうか? 今さらな話ではあるけど、考えても無駄っていうか、気にせずレベル上げした方が精神的にも良いね。


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