0499・第四回公式イベント その37
囲炉裏部屋に戻った僕は、まだ早いのでソファーの部屋へと行きラスティアとキャスティを探す。すぐに見つかったので2人を呼ぶ事を伝え、マイルームに戻って呼び出したら訓練場へと移動する。
ファルも含めて練習を開始し、全員で乱戦を繰り返す。当然ながら僕も殺意を全開にし、ひたすら殺す為に行動をし続ける。持っているのは木刀だが、それを殺す為に振るう。
HPがなくなれば戦闘フィールドから出されるので、そこで戦いが終わるまで待つ事になる。そんな戦いをひたすら繰り返し、夕食の時間が近付いてきたので終了。ラスティアとキャスティとファルに声をかけ、僕はソファーの部屋へと戻る。
既にイルが帰って来ていたので慌てて召喚し、ファルを夕食作りに送り出した。時間は間に合っているので安堵の溜息を吐くと、イルが自分の横を「ポンポン」と叩く。
「今日は普通だけど、ラスティアとキャスティを召喚したって事は何かしてた?」
「2人を混ぜた6人で戦ってただけだよ。訓練場で乱戦形式にして、全員で殺し合いってところかな? 特にどうこうという事はなかったし、それなりに楽しかったよ。ラスティアとキャスティも本気だったし」
「そもそもあの2人は天使と悪魔。それと対等に戦えてるどころか、2人掛かりでも勝利するって時点でちょっとおかしい。まあ、あそこまで全開のコトブキなら勝てるのかもしれないけど」
「それでも天兵さんのところで鍛えてなければ勝てなかったと思うよ? あそこでの練習が無ければ単なるゲーム上でのテクニック程度だった筈だし、リアルでも動く事は難しかったと思う」
「運動はそこまで得意じゃないのに、殺し合いは得意っていうのは……。コトブキらしいと言えば、らしい?」
「どうなんだろうね? まあ僕らしいと言えば、確かに僕らしいのかな? あまり気にした事ないけど」
「コトブキらしさが物騒すぎると思うわよ? あれは〝らしさ〟なんていう言葉で済ませていいモノじゃないでしょう」
「本当に、そうですよ。メチャクチャだという事を理解して下さい。コトブキ、貴方は乱戦でも問題なく戦えています。というか戦えすぎなんですよ?」
「そもそもどれだけの殺し合いをしてきたらそうなるのか、全くもって理解出来ないわ。冗談じゃなく、本気で」
「ここまでの者は相当に珍しいですし、何と言いますか暴走しないのが恐ろしいですね。いえ、暴走はしているのでしょうか? 抑えられなくなった訳ですし」
「それとこれは違うと思う。コトブキは意識が無いと言ってた、だからこそ抑えられなくなった。そう考えるのが正しい。おそらくは解放してしまったから、一時的に抑えが効かなくなっただけ」
「だから今は問題ないと。……多分そうだろうけど、まったく情け容赦しなくなってるわよ? 元々そうだったと言えるけども」
「元々戦いの際に前に出るようなタイプではありませんでしたが、単に前に出る必要も無かっただけですかね?」
話をしているとアマロさんがやってきて、ソファーに座ると同時にナツも戻ってきた。どうやらトモエはまだ頑張っているようだ。2人も加えて話していると、ギリギリになってトモエが戻ってきた。
「危なかったー。ギリギリじゃないの、まったく。何とか無事だったからいいけど、本当に腹立たしいわね」
「5階?」
「そう5階。危うく殺されるところだったわよ。本気でシャレになってないじゃない」
「私はそこまででも無かった。アレは対処がしやすいし、私は刀が使えるから楽」
「私は使えないけど、適当に振ってても十分だったよ? アレ強いし」
そんな暈した話をしていると、ファルが来たので夕食へ。食事後はさっさとソファーの部屋からマイルームへ。囲炉裏部屋からログアウトして現実に戻った。
今日も寝る前にログインして訓練場で戦うかな? スッキリと寝られそうだし。
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2000年 12月2日 土曜日 AM8:22
今日も朝からログインし、イベントなんだけど……今日は三つ首ドラゴンとのボス戦なんだよね。果たして勝てるのかどうかは分からないけど、何とか頑張るしかないか。
朝の雑事を終わらせた僕はすぐにログイン。囲炉裏部屋から訓練場に行きファルに声をかけ、ソファーの部屋へと移動したら呼び出す。朝食の準備に送り出すと、僕もソファーに座って適当に会話に混ざる。
そのまま朝食まで話をし、ファルが来たので食堂へ。朝食を食べたらソファーの部屋からマイルームへと移動し、早速イベントの開始だ。
唯でさえ強そうなドラゴンがボスなうえ、それが三つ首ともなると相当に厄介だろうなぁ。とにかく噛まれたらアウトだ、噛み千切られて死ぬ。一番良いのは付かず離れずでダメージを与えていく事かな?。
ま、とりあえずボス戦へと挑もう。死んだらメチャクチャ前に戻されるから、なるべくなら死にたくないんだよねえ。もう諦めるしかないんだけど。
中に入ると広々としたボス部屋であり、そのボス部屋の奥の床に魔法陣が現れた。それは回転しながら大きくなりつつ浮かび上がっていき、その下から三つ首のドラゴンが現れた。
「「「Gisyaaaaaa!!!!」」」
ドラゴンが叫ぶものの、僕は気にせず一気に走って近付く。ドラゴンは早速とばかりに火の玉のブレスを吐いてきたが、僕は前へと走りつつ盾で横に流しでおく。そのまま走って近付くと、予想通りに噛みついてきた。
僕はドラゴンの横を滑るように移動し、右側面から足を狙う。<竜殺剣・聖王>であるにも関わらず弾かれたので、更に移動して後ろ足に狙いを変える。
しかしそれを許すようなドラゴンじゃない。小回りが効かず鈍重ながらブレスを放ってくるので、続けて攻撃がしづらい。まさに怪獣砲台といった感じだろううか、本当に面倒臭い。
それでも近付かなければ噛みつかれないのだから、目の前で戦うよりはマシだ。適当に水の魔法紙を千切って握り、ドラゴンの顔面に水弾を飛ばす。あっさりと避けられたが、とりあえず一呼吸おく事が出来た。
このドラゴンは三つ首だからか、ずんぐりむっくりなんだ。おそらくその所為で鈍重なんだろうが、尻尾の方に抜けてもいいか分からないから怖い。アレが高速で鞭のようにしなってきたら、盾で防ぐ事すら無理だろう。
胴体は5メートルほどで尻尾の長さは2メートルほど、首の長さは3メートルぐらいある。更には首のつけ根は3メートル付近にあって届かない。だから足を狙うしかないんだけど、コイツの足はビックリするほどに太いんだ。
しかも硬そうな鱗で<竜殺剣・聖王>が弾かれるし、どうしたら倒せるんだろう? 既にダメージを与えられる場所が碌に無いんだけど………尻尾のつけ根とか駄目だろうか?。
そう思って尻尾のつけ根に攻撃すると、あっさりとは言えないまでも十分に切り裂く事ができた。
「「「Gyuaaaaa!!?!」」」
多少のダメージになったっぽいけど、大袈裟に騒いでるのは特効武器だからかな? とりあえずダメージを与えられる場所から与えていこう。前後に動く事で多少はブレスを回避出来ているし、盾のおかげで直撃はない。
後はこの調子で続けて尻尾を切り落としたいね。太さは1メートルもないけど、それでも70~80センチぐらいはある。これを切り落とすだけで結構なダメージになる筈だ。
最終的には首を切らなきゃいけないのだろうが、今はその事を考えずに確実に1つずつ潰していく。それ以外に出来る事もないし。
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※装備
竜殺剣・聖王
死竜の盾
鉄のサレット
金縁眼鏡
死骨の鎧
巨人兵のガントレット
革の剣帯・鉄のナイフ・革の水筒・からくり手裏剣
火弾の魔法紙8・水弾の魔法紙2・氷縛の魔法紙20
【ライトバレット】の巻物
【サンダーバインド】の巻物
【クリア】の巻物
キメラの脛当て
からくりの足袋
※アクセサリー
吸精リング
解明のネックレス
※ランドセル型アイテムバッグ
秘刀・千華
竜巻の斧
死天の槍
瞬雷の短剣
骨の槍2
鉄のメイス
鉄の短剣
鋼鉄の剣2
鋼鉄の槍2
鋼鉄の盾2
鋼鉄の鎧2
銀の武具玉
光の解呪玉
パン13
大きなハム2
干し肉3
チーズ4
コップ
水甕2
ポーション甕
下級ポーション甕2
毒消しの甕
油の樽2
荷物袋(小)
紙(複数)
長い棒
大きな板
ランタン
火付け棒
木の梯子
死神の鍵
骨の鍵
巨人兵の鍵
人形の鍵
吸血鬼の鍵
※イベント限定金銭
39440エス




