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0497・第四回公式イベント その35




 「コトブキは戻ってくるのが遅かったみたいだけど、何かあった?」


 「いや、特に何かあった訳じゃないよ。戻るのが遅れたというか、なかなか見つからなかったというか。まあ、どっちかだね」


 「よく分からないけど、説明し辛いという事だけは分かった。これ以上は聞かない」



 他の女性陣も聞こうとはしなかったので話は終わり、ファルが来るまで掲示板を確認しておく。特におかしな書き込みも為になる情報も無く、ファルが来たので食堂へと移動。師匠達に挨拶してから食事を始める。



 「朝もそうだが完全に治まっておるようだの。代わりに凹まされたお主らが、今ごろ修練に励んでおる訳じゃが……」


 「仕方ないでしょ。幾ら弱くなってるとはいえ、まさか技術で負けるとは思わないじゃない、御蔭で随分と自分の足りなさにも気づいたけどね。コトブキ、今日も夕方からだから早く終えなさい」


 「分かったよ。流石に腕を磨く為に早く終える羽目になるなんて思わなかったけど、僕としても練習になるから構わない。早めに戻る事にはするよ」


 「これでコトブキが戻ってきたら色々試せますね。流石に天使の沽券を取り戻さねばなりませんし、修練に修練を重ねないと……」


 「そこまで気合いを入れるような事かな? 別に勝ったり負けたりするのは普通のことじゃないか、それで天使の沽券とか言われてもねえ」


 「とにかく、私もラスティアも真面目に練習をするべきと思いましたので従って下さい」


 「気合いが凄いけど、分かりました」



 余程に納得できなかったんだろうけど、そこまでになる事かな? 悔しさは分かるものの、そこにプライドを混ぜてはいけないと思うけどね。そんな事をするからこじれなくもいい物事でこじれたりするんだと思うけどなぁ。


 ま、向こうが言ってきてるし、断ると面倒臭い事にしかならないから黙るけどさ。


 昼食が終わった僕はソファーの部屋からマイルームへと戻り、そのまま囲炉裏部屋でログアウト。現実へと戻る。


 昼食の用意を始めると、すぐにシズがキッチンに来て話してきた。どうやら今日遅かった事に引っ掛かったらしい。



 「今日は妙に遅かったわね。魔法陣部屋に戻るだけなんだから、そこまで遅くなるのは不自然でしょ。なら聞いておかないとね」


 「別に自分で攻略していっても、良いと思うんだけど。……まあそれはいいや、まずは第1エリアに下りた事かな。で、調べて行ったけど何かあったんだっけ? ごめん、ちょっと覚えてない」


 「流石に覚えてないっていう事は無いでしょう。覚えてない訳がないんだから、早く言いなさい」


 「そうじゃなくて、銀の武具玉とかあったんだけど複数手に入ってるんだ。だから第1エリアで手に入れたか記憶にないんだよ。もっと驚く事があったからさ」


 「驚く事ってなに?」


 「最初のエリア、つまり第0エリアに隠し階段があった。ランドセルの後ろの壁が壊せて、その先を進むと結構強い蠍が出てくる。で、それを倒して奥まで行くと鍵が落ちてた。その鍵を持ってガラクタが散乱してる部屋に行って、鍵を開けるとロッグが外れるのと取っ手が出てくる。後は開けるだけ」


 「そんな所に隠し階段があったの? あのいちいち装備を探して拾って行かなきゃいけないところ。まさか散乱してたのは階段というか鍵穴を隠す為?」


 「そうじゃないと思うよ。そもそもランドセルの裏側の壁は壊れ難いし、そういう壁って耐久力のある武器だとすぐに壊れそうだし、その後の蠍は最初じゃ無理かな。どのみち戻れるようになっている以上は、後で攻略する場所なんだとは思う」


 「なんか歯切れの悪い言い方ねえ。何でそんな言い方すんのよ?」


 「実は鍵をランドセルに入れた際の説明には、行かなくてもいいって書かれてるんだよ。行かなくても最後の大扉は開けられるってさ。つまりそれ以外の何かがあるんだとは思うんだけど、それが何かは分からない。おまけに階段は途中で崩落して戻れなくなる」


 「それが遅れた原因? 中途半端な時間に行くと、戻るまでに時間が掛かりそうね。それとも進むのに時間が掛かるの?」


 「どっちもじゃない? それなりに魔物と戦わないと進めないし、思っているよりも魔物が強いんだ。だから自信が無いなら行かない方がいい。とはいえシズ、友哉、五條さんなら突破できると思うよ」


 「そこら辺りかー。棗には難しい? それとも行けそう?」


 「今の調子を聞いてると行けそうな気はするんだけど、どうだろう? 出てくるのは2首狼で両方の頭がブレスを吐いてくる。それを倒さなきゃいけないから、慌てると失敗するかな? それと手数が多いのがねえ」


 「あらら、そのタイプかー。それはタマでも厄介っていう筈よ。特に能力値も上がらないイベントだとね。それでも何があるか分からないから私も行くけどさ」


 「シズは何処まで行ったの?」


 「私はムカデとか蜘蛛とか面倒な奴を倒しながら、何とか吸血鬼を撃破したばっかりよ。次は牢屋のレイスだけど、私も声を掛けられたら即座に跳ぶつもり。じゃないと殺される可能性が高いみたいだしね」


 「だろうと思う。って、そろそろ出来たろうから、昼食にしようか?」



 僕とシズは昼食を食べた後、シズはさっさと部屋に戻り、僕は後片付けと雑事を熟す。それが終わったらようやくログインだけど、あそこは突破できる場所なんだろうか? ちょっと気掛かりなんだよね。


 階段が崩れたって事は。おそらく突破出来る様には作られてると思うんだけど、レトロワールドの運営だからなぁ。ここで帰れなくしておき、監獄状態にして閉じ込めるってパターンも考えられなくもない。


 そういう事を言い出したらキリが無いし、僕はまっすぐ進むだけか。……さて、そろそろログインしよう。


 ログインして囲炉裏部屋に着くと、すぐにイベントを始める。地下への階段前にある部屋からスタートだったので、すぐに階段を下りていく。


 地下2階も変わらず通路だが、顔だけ出して調べる事が難しいのが厄介だ。奇襲は受けないけど、先の方が見えないから奥に魔物が大量に居ても気付けない。ある意味では致命的と言えなくもないんだ。


 魔物が居なくて良かったけど、本当に厄介だよ。そのまま通路を進み、右に曲がる曲がり角からそっと先を確認する。すると、2首狼が4頭もウロウロしていた。姿を現すと一気に襲ってくるだろう。


 多少困ったものの、それでも進まないと始まらない。なので曲がり角から一気にダッシュして強襲。最初の1頭は、右の頭をカチ割って瀕死にしてやった。後ろにバックステップし、次のヤツを迎え撃つ。


 そいつは1頭目を越えた後でブレスを放ってきたので流し、噛みつこうとしてきたので蹴り上げる。その後ろから3頭目が来ていたが、その上に落ちるように倒れた。僕は即座に態勢を戻し、2頭目の腹の上に斧を振り下ろす。


 確かな手応えを感じたものの、すぐに後ろに下がってブレスを流す。4頭目が突っ込んで来たのでシールドバッシュ。左の首の顔面にヒットしたからか、ちょっと痛そうにしている。その隙を見逃さずに一撃。


 最後に3頭目が復帰してきてブレスを吐いてくるけど、さっさと流して右の首をカチ割る。これで戦闘は殆ど終了。後はとどめを刺していくだけだ。


 やはり斧の威力は高く、十分に使っていける一品だった。改めて良い武器を手に入れたと思いつつ、僕は先へと進んで行く。次の通路までは大丈夫そうだけど、ここって魔物が大量に居る階層かな?。



 ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


 ※装備


 竜巻の斧

 死骨の盾

 鉄のサレット

 金縁眼鏡

 死骨の鎧

 巨人兵のガントレット

 革の剣帯・鉄のナイフ・革の水筒・からくり手裏剣

 火弾の魔法紙8・水弾の魔法紙3・氷縛の魔法紙20

 【ライトバレット】の巻物

 【サンダーバインド】の巻物

 【クリア】の巻物

 キメラの脛当て

 からくりの足袋


 ※アクセサリー

 吸精リング

 解明のネックレス


 ※ランドセル型アイテムバッグ


 秘刀・千華

 死天の槍

 瞬雷の短剣

 骨の槍2

 鉄のメイス

 鉄の短剣

 鋼鉄の剣

 鋼鉄の槍

 鋼鉄の盾

 鋼鉄の鎧

 金の融合玉

 銀の武具玉3

 緑の修復玉

 光の解呪玉

 パン9

 大きなハム2

 干し肉3

 チーズ2

 コップ

 水甕2

 ポーション甕

 下級ポーション甕2

 毒消しの甕

 油の樽2

 荷物袋(小)

 紙(複数)

 長い棒

 大きな板

 ランタン

 火付け棒

 木の梯子

 死神の鍵

 骨の鍵

 巨人兵の鍵

 人形の鍵

 吸血鬼の鍵


 ※イベント限定金銭

 39440エス


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