0495・第四回公式イベント その33
2000年 12月1日 金曜日 AM8:19
今日はイベントダンジョンをウロウロする日だ。昨日の夕方から友哉や葛城さんに五條さんからも詳しく話が聞きたいって来たんだよね。仕方なく夜に色々と話して聞かせたけど、皆はまだそこまで行けてないらしいから、頑張ってとしか言えない。
とりあえず雑事も終わったからログインして、と。囲炉裏部屋から移動した僕は、訓練場に行きファルに挨拶。昨夜は夜もログインしてファルやセナ達の訓練に付き合ったんだ。御蔭で多少は良くなってきたと思う。
囲炉裏部屋に戻ってソファーの部屋へと移動し、ファルを呼び出して朝食作りに行かせる。僕はソファーに座って情報収集をしようと思ったら、横に座っているイルがペシペシ叩いてきた。
「なに? 何かあったの?」
「昨夜聞いたアレ、仕掛けの方。足を強くしてギリギリだったのは本当?」
「本当だよ。飛び込んだ段階で、音は後ろから聞こえてたし。その時点で完全にギリギリだと思う。それがどうかした?」
「もしかしたら後ろを追ってくると決まってるかも? そう思った。どんな速さでも後ろを追ってくる代わりに、足を強くしないと梯子の部屋に気付かない。もしくは岩が壊れない?」
「あー、成る程、それはあるかもしれない。あの岩、破壊不能オブジェクトっぽかったから、そこまでの速さにしないと壊れないっていうのはありそう」
「となると、最高速を出さないといけないし、それをするには先に倒しておく必要がある。倒す為の武器が無いと大変だし、無いなら先に5階まで進んだ方が良いかも」
「全員が全員持ってる訳じゃないだろうし、もしかしたら売ったりした人も居るかもしれない。僕の場合は忠告があったけど、必ずあるとは限らないしね。それに第2エリアだから忠告をしてもらえたのかも」
「何にしても、コトブキは最前線を走ってる。このまま最後まで走っていってほしい」
「カンカン」
ファルが呼びに来たので移動し、僕は食堂へと向かう。師匠もラスティアもキャスティも居たので挨拶し、朝食を始めるとラスティアから話があった。
「今日は<神の遊戯>が始まる前に、マイルームで召喚してもらえる? 私達も鍛えないといけなくなったからね。誰かさんの所為で」
「流石に鈍っている訳ではないのですが、弛んでいたのは間違いありません。で、ある以上は鍛え直さねばなりませんので」
「分かった。朝食が終わったらマイルームへ戻って呼ぶよ。それより師匠の薬草畑はいいの?」
「それに関しては構わん。今でもかなり質は良くなっておるからな。このまま推移してくれれば良質の薬草が出来よう。戦闘の為の努力がしたいとなれば仕方ないというところだ」
師匠が納得しているなら問題は無いだろう。流石に僕の方に文句を言われても困るからね。だからこそ聞いたんだけど。
朝食も終わったし、とりあえず戻ろう。ソファーの部屋まで移動した僕はマイルームへと飛ぶと、ファルとラスティアとキャスティを呼ぶ。3人はすぐに訓練場に行ったけど、僕は倉庫の中のお菓子を確認し、補充してからイベントを開始する。
第2エリアの1階に戻ってきたけど、ここから螺旋階段の方に行かなきゃね。これ以上戻れないってなったら、第3エリアに戻らなきゃいけないからさ。多分それはないだろうけど。
螺旋階段を確認すると、やっぱり階段の後ろ側の壁で光っている。僕はそこを壊して中のレバーを下げると、思った通りに床が開いたので下りていく。ついに第1エリアまで戻ってきたけど、ここからは丁寧に調べていこう。
光る場所はないかと、目を皿のようにして調べるけれど見つからない。まあ、そう簡単に見つかる訳はないし、第2エリアだって通路に隠されてたりした。流石にそんな場所なんて調べたりしないからね。
最初に見つけた時は焦ったし、レトロゲームのようだと思ったよ。訳の分からない場所を調べたらアイテムがあるとかね。とあるゲームでは最強の武器が無造作に転がってたり、植え込みに隠されてたりするんだよ。
現実的に考えると意味が分からないし、あり得ない。おまけに色んな意味でシュール過ぎるしさ。最強武器が木に引っ掛かってたり、植え込みの中にあるとか……まともなゲームじゃないよ。
そんな下らない事を考えてたからか、あっと言う間に5階まで下りてきたね。魔法陣部屋にも光る場所は無し……と。どうも第1エリアには隠されてる物はないっぽい感じがする。
そんな予感を持ちつつ下りていき、更に調べていくものの1階まで何も見つからなかった。見つかったのは最初のエリアから上がってすぐの場所だ。横の壁と後ろ側の壁に光っている場所がある。
先に横の壁を調べると崩せる事が分かり、崩すと中に銀の武具玉が入っていた。これで4個目だが、こんなに使う事があるんだろうか?。
後ろの壁の方を調べると、やはり予想通りにレバーだった。下にさげると床が開き、最初のエリアに戻る事が可能になった。
僕は最初のエリアに戻り、部屋を1つ1つ調べていく。すると、床に壊れた武具が散乱している部屋で。床が大きく光っていた。色々と調べると、どうやら鍵があれば開くようだ。手持ちの鍵を全て試したが、合う物は無かった。
仕方なく諦め、更に戻っていくとランドセルのあった場所の壁が光っている。ここも壊すのかと思って蹴ったりしてみたがビクともしない。他の方法を探すのかとも思ったけど、試しに死天の槍で刺すと僅かに崩れた。
つまり結構な攻撃力か、破壊力のある武器でないと壊せないらしい。ランドセルの向こうに何かあると知っていても、最初の状況じゃ開けられないだろうね。
必死に削っていったのが功を奏したのか、そこまで壁が分厚くなく開いた。その穴を広げるような形で十分な大きさに開けたら、僕は<秘刀・千華>を持って向こう側へと移動。先を進む。
流石にこんな場所があるなんて思ってなかったので慎重に歩いていくが、早速魔物が現れた。大きな蠍であり、体長は2メートルほどあるだろうか? 尻尾の針も大きく、極めて危険に見える。
「Kisyaaaaaa!!!」
蠍は僕を見るなり一気に突っ込んできて、鋏で攻撃してきた。それを後退してかわすと、物凄い速さで尻尾が向かってくる。僕はそれを右へと半身になってかわし、下から切り上げるようにして右の鋏を切断。
「Giiiiii!!!」
痛みはあるようだが闘志が衰えているような感じはしない。僕は流れるままに移動と追撃を行い、左上からの袈裟切りで尻尾を半ばから切断。ここまですれば、後は左の鋏だけだ。
蠍は反撃として左の鋏で僕を殴ろうとしてきたが、蠍の右側面に移動するようにして回避。そのまま胴体を突き刺してから切り裂く。それが止めとなったのだろう、蠍は塵になって消える。
思っているより強いというか、攻撃時のスピードが速くて厄介だったね。しかし通路を曲がった途端これかぁ。魔物も間違いなく今までより強い。ここを調べるには集中して気合いを入れなきゃ駄目だね。
<秘刀・千華>に【虫特効】が付いていて良かったよ。無いなら相当に苦戦してたところだ。再び通路があるけど……また蠍か。とりあえず流れのままに戦うかな。
最悪は【アイスバインド】を使えば勝てるだろうし、そこまで苦戦する相手でも無い。尻尾は毒針だろうから、そこにだけ気を付ければいいだけだ。
………うん。勝ったけどやはりそうだ。コイツは尻尾の針にさえ気を付ければ敵じゃないね。このまま進んでいこう。
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※装備
秘刀・千華
鉄のサレット
金縁眼鏡
死骨の鎧
巨人兵のガントレット
革の剣帯・鉄のナイフ・革の水筒・からくり手裏剣
火弾の魔法紙8・水弾の魔法紙3・氷縛の魔法紙12
【ライトバレット】の巻物
【サンダーバインド】の巻物
【クリア】の巻物
キメラの脛当て
からくりの足袋
※アクセサリー
吸精リング
解明のネックレス
※ランドセル型アイテムバッグ
死天の槍
瞬雷の短剣
死骨の盾
骨の槍2
鉄のメイス
鉄の短剣
鋼鉄の剣
鋼鉄の槍
鋼鉄の盾
鋼鉄の鎧
金の融合玉
銀の武具玉4
緑の修復玉
光の解呪玉
パン10
大きなハム2
干し肉4
チーズ2
コップ
水甕2
ポーション甕
下級ポーション甕2
毒消しの甕
油の樽2
荷物袋(小)
紙(複数)
長い棒
大きな板
ランタン
火付け棒
木の梯子
死神の鍵
骨の鍵
巨人兵の鍵
人形の鍵
吸血鬼の鍵
※イベント限定金銭
39440エス




