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0477・第四回公式イベント その21




 距離をとられた僕はゆっくりとにじり寄る。ゴールドスケルトンは若干不思議そうな気配を漂わせているが、僕が盾を持っていないのに近付いてくるからだろう。僕はそんな事は気にせずに、ゆっくりと、しかし確実に近付いていく。


 そして一定の距離になると一気に走り出す。ゴールドスケルトン相手に距離をとっても負けしかない。近付いて大きなダメージを与えないと、絶対にジリ貧で負けてしまう。あの黄金色の装備には恐らくダメージを与えられない。


 僕を迎え撃つゴールドスケルトンは、剣を振りかぶってあの光を放ってきた。僕は右斜め前にジャンプした後で、体を一回転させてかわし、更に踏み込んでいく。やはり光の斬撃の後は、多少動き出しが遅い。MPなどの消費だけで使える物じゃないんだろう。


 僕は踏み込んでゴールドスケルトンの顔を突き刺す。そして再び【魔弾】を使用して大きなダメージを与える。しかしゴールドスケルトンもタフで、未だに勝つ事が出来ない。更にゴールドスケルトンは逃げずに踏み込んできた。


 僕を左手の盾で押して離し、右手の剣で胴を突いてくる。この剣の切れ味なら確定で貫かれるだろう。だからこそ僕は、巨人兵のガントレットで剣を逸らす。これこそが盾も無しに踏み込んだ一番の理由だ。


 僕は脇を締めて左手を折り畳む形にし、相手の黄金の剣を滑らせる。かなりの衝撃ではあるものの、体も使って左手を支えて滑らせる事に成功。右手の三魔の剣を再び顔に突き込み【魔弾】を叩き込むと、ようやくゴールドスケルトンは倒れ、塵になって消えていった。



 「ふーっ………。幾らなんでも強すぎる。まさかギリギリの攻防しか出来ないなんて思わなかったよ。それなりに近接戦闘には自信があったんだけどね。まさかここまで強いのが出てくるなんてさ。運営は何を考えてるんだろう」



 愚痴を言いながらもゴールドスケルトンが消えていくのを見守っていると、金の玉と銀の玉と白い鎧が残された。金銀の玉はともかくとして、白い鎧はどう見ても骨製なんだけど? アレを装備しろっていうのだろうか?。


 とりあえずランドセルに入れてみよう。何かを確認しないと判断がつかないし。



 ―――――――――――――――


 <鎧> 死骨の鎧 品質:10 レア度:10 耐久∞


 死神の骨を鎧に仕立て上げた物。その力は破壊を完全に防ぐが、代わりに防御力は犠牲となっている。君は壊れない鎧を手に入れた。これで安心感は増すだろう。

 防御力10


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <強化アイテム> 金の融合玉


 武具を融合して強化できる玉。最初に入れた方がメインになる。君は特殊なアイテムを手に入れた。何を犠牲に力を得る?


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <強化アイテム> 銀の武具玉


 武具を一段階強化できる強力な力を秘めた玉。君は何を強化する?


 ―――――――――――――――



 「うーん………困ったな。いったい、何に……って、まずはこの部屋の中を探そう。それが先だ」



 それに気付いて探すと、なんとこの部屋の中には2つのアイテムがあった。でも、それをゲットした所為で更に悩む羽目になってしまう。それは手に入れたのがこんな物だったからだ。



 ―――――――――――――――


 <槍> 死骨の槍 品質:10 レア度:10 耐久∞


 死神の骨で作られた特殊な槍。その力の大半は壊れない事に注がれている。短槍の長さで扱いやすく、閉所でも振り回しやすい。君はなかなかの武器を手に入れたが、どうする?

 攻撃力15 破壊力1


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <盾> 死骨の盾 品質:10 レア度:10 耐久∞


 死神の骨で作られた特殊な盾。その力の大半は壊れない事に注がれている。ラウンドシールドの形で少し小さいが、君は頼れる盾を手に入れた。これを持って脱出への道を歩もう

 破壊力減少4 魔法攻撃減少4


 ―――――――――――――――



 うーーーーん………更に悩む結果になってるんだよねー。僕が使うとなれば問答無用で槍だ。どう考えてもリーチが長い方が有利だからね。でもソロだから出来るだけ盾を使いたいというのもある。


 短槍だから使えなくもないんだけど、そうなると槍は手打ちにしか使えない。槍を全力で使う為には両手を使う必要がある。そうなるとガントレットが頼りに……。よし、こうするか。


 僕は<金の融合玉>に死骨の槍を入れ、その後に三魔の剣を入れた。その結果、出てきたのは変わらない真っ白な槍だった。本当に融合されたんだろうか? とりあえずランドセルの中に入れよう。



 ―――――――――――――――


 <槍> 死克の槍 品質:10 レア度:10 耐久∞


 死神の骨で出来た槍に、折れない心と三魔が組み合わさって生まれた新たな槍。死に打ち克つ者の為の槍であり、君はこの槍と共に死なぬ事を誓った

 攻撃力22 破壊力2 【魔弾】


 ―――――――――――――――



 強いなぁ……。強いけど、僕は更にこいつへ<銀の武具玉>をつぎ込む。ここは押すべきところだからね、やっちゃえ、やっちゃえ。



 ―――――――――――――――


 <槍> 死天の槍 品質:10 レア度:10 耐久∞


 死神の力を十全に活かせるようになった槍。非常に強力で、敵に突き込んだ際に【死告】というスキルが使え、死なせる事が出来ずとも大ダメージが与えられる。君は脱出に向けて、これ以上は無い程に強力な槍を手に入れた。なお、これ以上は強化できない

 攻撃力35 破壊力3 【死告】


 ―――――――――――――――



 おぉー……。ここまでになったら十分だよ。後は第3エリアを突破するだけ……あれ? まだ鍵は4本だ。次のエリアで果たして本当に揃うんだろうか? ま、とりあえず行ってみるしかないね。ここにこれ以上居ても仕方ないし。


 そう思った僕は上にスライドした所から先へと進む。すると前のエリアと同じ螺旋階段と、その先に扉を発見した。という事はおそらくだけど、全ての敵を倒してきたんだろう。ボス部屋から戻る事は出来ないので、ここで店が無かったら再スタートかな?。


 僕がノックをすると「お客さん、開いてますよ」と声が聞こえた。前の人と同じ声だって事は、彼もここまで移動してきたんだろう。


 扉の中に入ると、相変わらず薄暗いような室内で、怪しいゴブリン風の商人が笑っていた。



 「どうやらお客さんも生きていたようで何よりです。それで、何か売る物はありますかい?」


 「鉄のポールアックスと鉄の槍、鉄のサレットと鉄の盾が2つに革鎧と革のサンダルかな? 後は骨で出来た槍とかあるけど……」


 「そいつぁ、この先に向けて持っといた方が良いですぜ? きっと役に立ちます。次の場所は罠は無いんですが、いやらしい魔物が増えますからねぇ……全部で47400エスですな」


 「で、次のエリアで役に立つアイテムはある? 売ってくれるんでしょ?」


 「ヒッヒッヒッヒッ。先読みされちゃあ困りますが、その通りでね。お客さんの後について、私も脱出したいんですよ。で、次の場所を進むために必要な物。そりゃあ、こちらですな」



 そう言って商人が見せてきた物は、小さな巻物だった。……何だあれ?。



 「不思議そうな顔をするって事はご存知ないという事ですか。こいつは魔法書の1つでさぁな。簡単に言やぁ、腰に着けてらっしゃる符と違って何度も使えるもんですぜ。何度もね」


 「成る程。次の場所は飛びまわる魔物でも現れるのかな?」


 「ヒッヒッヒッヒッ。お客さんは賢い。賢いもんじゃなきゃ生き残れませんからねえ。それで、どうします?」


 「それの魔法は? そして他に魔法はある?」


 「ありますぜ。こいつは【ライトバレット】ですが、他に【サンダーバインド】と【クリア】の巻物もありますねえ」


 「………【クリア】は幾ら?」


 「ヒッヒッヒッヒッ! 本当に賢い。何故これを出したかすぐに理解しましたね。では少しおまけして50000エスでお譲りしましょう」


 「……これは売れる?」


 「こりゃあ………正気ですかい? こいつは骨董屋に持ってきゃ、おっそろしい値段で売れるもんですぜ?」


 「僕には必要ないからね。それで、コレを売れば買える?」


 「ハッハッハッハッ。コレを売ってくれるなら、他の巻物もお渡ししましょう。それぐらいに価値のあるものですからねえ!!」



 僕は<巨人の腕>を売る代わりに、【ライトバレット】、【サンダーバインド】、【クリア】の巻物を手に入れた。使うには巻物を広げて同じように使えば良いらしい。


 僕は他にもパンなどを幾つか買い、商人の店を後にした。剣帯に巻物を結ぶ革紐もおまけでくれたけど、巻物だと重いなぁ。ちょっと違和感がある。



 ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


 ※装備


 死天の槍

 死骨の盾

 鉄のサレット

 死骨の鎧

 巨人兵のガントレット

 革の剣帯・鉄のナイフ・革の水筒・からくり手裏剣

 火弾の魔法紙8・水弾の魔法紙3・氷縛の魔法紙12

 【ライトバレット】の巻物

 【サンダーバインド】の巻物

 【クリア】の巻物

 からくりの足袋


 ※ランドセル型アイテムバッグ


 骨の槍

 鉄のメイス

 パン10

 大きなハム2

 干し肉4

 チーズ2

 コップ

 水甕2

 ポーション甕

 荷物袋(小)

 紙(複数)

 長い棒

 大きな板

 死神の鍵

 骨の鍵

 巨人兵の鍵

 人形の鍵


 ※イベント限定金銭

 39440エス


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