0472・第四回公式イベント その17
昼食を食べた後はマイルームに戻り、ログアウトしてリアルへと戻る。またもやシズに根掘り葉掘り聞かれたから答え、昼食を終えたら雑事を済ませてログイン。囲炉裏部屋からイベントを始める。
再び1階からスタートだが、既に魔物は居ないのでさっさと4階まで上がる。この階も魔物を倒しているので5階に顔だけを出す。確認すると通路があり、その奥には豪華な扉が見える。やはり5階は中ボス戦みたいだ。
豪華な扉の前まで調べ、問題ないようなのでランドセルを下ろして準備を始める。剣帯に強引にウォーターメイスを差し、他には無いかと探すも無かったので扉を開ける。中に入ると自動的に扉が閉まり、床に大きな魔法陣が現れた。
その魔法陣は回転して輝きながら上っていき、その下から赤いパペットが現れた。僕はすぐに三魔の剣を仕舞い、代わりにウォーターメイスを握る。出てきた赤いパペットはいきなり何かを投げてきたので、僕は慌てて盾で防ぐ。
それは「キン!」という音と共に下に落ちたが、よくよく見ると手裏剣だった。そういえば赤い着物を着ているが、アレってもしかしてくノ一なのか?。
僕が前に出ると赤いパペットは後ろに下がりつつ手裏剣を投げてくる。僕は盾で弾くものの、前に出るとまた後ろに下がるパペット。これって一気に行けって事かな? そう思い盾を構えて走るも、パペットは後ろに逃げて行ってしまう。っていうか動きが速いな。
壁際まで追い詰めればと思うも、壁際まで行くと右に移動されてしまう。まるで後ろにも目が付いているかの如く、動きに澱みが無いな。その所為で壁際に追い詰める事が出来ない。その事で悩んでいると「バキィッ!」という音と共に鉄の盾が壊れた。
慌ててパペットの手裏剣をかわすも、盾が無くて防げない。僕は手裏剣を回避しながらもランドセルを前に持って来て、中から鉄の盾を取り出す。そして床に落とした後でランドセルを背負うものの、これ幸いとパペットは手裏剣を連打してくる。
少なくともあれだけ投げて無くならないという事は、パペットの手裏剣は無限らしい。しかし盾は戻ったがどう戦おう? そう思い右手のメイスで手裏剣を弾いた際に思い出す、これの【ウォーターバレット】で戦えば良いじゃないかと。
「【ウォーターバレット】!」
相手の手裏剣の合間を縫って使ったが、簡単にかわされてしまう。当たり前だけど簡単には当たらないよねー。
困った僕は氷縛の魔法紙を破き、【アイスバインド】を使う。突然の魔法に反応できなかったパペットは、アイスバインドを受けたので身動きがとれなくなっている。ここはチャンスとばかりに一気に接近し、パペットの足を集中的に攻撃する。
【アイスバインド】が解除されるまで殴ったものの壊れなかった。すぐにパペットは逃げたが、僕は再び【アイスバインド】を使って縛り付ける。再び集中して足を狙い、破壊を試みるも成功せず。思ったよりも硬いな。
三度【アイスバインド】で縛り上げ、足を殴っていると遂に破壊。しかしウォーターメイスも壊れてしまった。僕は一旦距離をとり、三魔の剣を抜く。これで機動力は無くせた、後は近接戦闘で勝つだけだ。
そう思っているとパペットの足がパーツとして外れ、膝から下が太い車輪になった。
「そんなのアリ!? 何で普通の足以上の機動力を得てるのさ? おかしいでしょうよ!!」
足が車輪になった事で今まで以上に高速で逃げるのかと思ったら、右手に短刀、左手にくないを持って突っ込んできた。車輪だと接近戦なの!? 運営は何を考えてこんなボスを用意したんだ!。
物凄い速さで突っ込んできて左右の武器で攻撃してくるパペット。しかし僕は冷静に盾で防ぎ、三魔の剣で弾く。再び攻撃してくるのでシールドバッシュを行うも、態勢を崩さず車輪で後ろに流れていくだけ。まさかの転倒無効とは……。
予想以上に戦いにくいパペットくノ一。仕方なく僕は素早く水弾の魔法紙を破き右手で持つ。再び前に出てきたパペットの攻撃を捌き、右手の三魔の剣で弾いた後で「ウォーターバレット」を至近距離で発射。
「gyowaaaa!!?!?」
どこから声を出しているのか知らないが、大ダメージを与えたらしい。やはり色の通り水属性に弱いようだ。再び水弾の魔法紙を持つとパペットを待つが、今度は車輪が外れ、足にプロペラがつく。ちょっと待って、もしかして……。
「それは反則でしょうよ! 何でボスが空中を飛ぶのさ! しかもプロペラで!!」
空中を飛んでいるというかホバーみたいな感じではある。室内なので低空ではあるが、物凄く速いスピードで飛んでいるのだ。しかもまた手裏剣を投げてくる。いったいこのボスはどうなってるんだ!?。
再び手裏剣を投げてくるので盾と剣で弾きつつ接近。しかし空中を浮遊して逃げるパペット。どうすれば倒せるんだと思いつつ鬼ごっこを開始。
相手を走って追いかけ回している間は殆ど手裏剣を投げてこないので助かる。なので追いかけながら考えていたのだが、突然プロペラの回転が落ちて地上に降りて来た。どうやら燃料が必要なようで、足にケーブルが刺さって給油している。
「【ウォーターバレット】! 【アイスバインド】!!」
【ウォーターバレット】で給油を止め、【アイスバインド】で縛り上げる。後は三魔の剣でフルボッコだ! これ以上、逃がしはしない!!。
右手の三魔の剣で滅多打ちにすると、【アイスバインド】が解けかかる頃には倒せた。どうやらくノ一っぽいだけあって、HPは高くないらしい。御蔭で勝てたとは思うも、手裏剣攻撃がウザ過ぎる。
やれやれと思っていると、部屋の中央に紙が10枚ほどと足袋と鍵が現れた。僕はそれらをランドセルに詰めた後、それぞれを確認する。
―――――――――――――――
<符> 氷縛の魔法紙 品質:5 レア度:5 耐久1
紙を掲げ魔法使用の意思を持つと、自動的に魔力が吸われ魔法を行使できる。この紋様は【アイスバインド】の紋様である
―――――――――――――――
―――――――――――――――
<イベントアイテム> 人形の鍵
最後の大扉を開ける為の8つの鍵の内の1つであり、これはからくり人形に勝った証である。
とある人形師が自らの宝物庫を守る為に生み出した、様々なからくりを内蔵した人形。既に宝物庫から持ち出され何処かに消えていたが、その芸術的なからくりは今なお生きていた。とある人形師の芸術を打ち破った証
―――――――――――――――
―――――――――――――――
<足防具> からくりの足袋 品質:10 レア度:10 耐久∞
とあるからくり人形が履いていた足袋。何故か装備者に合わせて自然と大きさが変わる。底の部分は硬いのに柔らかいという訳の分からない素材で出来ており、何故か壊れる事が無い。君は足音を減らす良い防具を手に入れた
防御力8 【減音】
―――――――――――――――
やっぱりこのタイプだったか。すぐに履き替えよう。それにしても足音が減るって事は、この先は音が問題になるのかな? となると狼は出てこない可能性が高いね。
おと、オト、音……ねぇ。
どんな魔物でも音ぐらい聞こえてるだろうし、足音に敏感な魔物って言っても……。もしかしたら音が問題になる罠がある? ……そっちの方がありそうだなー。よし、履き終わった。
さて、ボス戦で時間を喰ったとはいえ、午後からログインしてすぐボス戦だったんだ。まだまだ時間はある。6階へと進むか。……の前に、ボス戦の部屋を調べておこう。それとゴーレム戦の部屋も戻って調べるかな。
またもやすっかり忘れてたから仕方ないんだけど、どうにもボス戦後はホッとするんで忘れてしまうんだよねー。
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
※装備
三魔の剣
鉄の盾
鉄のサレット
革鎧
巨人兵のガントレット
革の剣帯・鉄のナイフ・革の水筒
火弾の魔法紙19・水弾の魔法紙3・氷縛の魔法紙16
からくりの足袋
※ランドセル型アイテムバッグ
骨の槍
鉄の槍
鉄のポールアックス
鉄のメイス
鉄のサレット
鉄の盾2
革のサンダル
パン6
大きなハム
干し肉
チーズ
コップ
水甕2
ポーション甕
荷物袋(小)
紙(複数)
長い棒
大きな板
死神の鍵
骨の鍵
巨人兵の鍵
人形の鍵
※イベント限定金銭
40エス




