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0471・昼食前の下らない話




 ソファーの部屋へと行きファルを呼び出すも、居たのはラスティアとキャスティだけだった。2人は僕が来たと見るや話し掛けてきたものの、その内容は大した事ではなかった。


 僕は仕方なくマイルームへと戻り、適当に運営マーケットでお菓子を買ったらソファーの部屋へと持ってくる。ついでに倉庫に入れていた物も持って来た。ラスティアとキャスティは満面の笑みで、早速自分の好きなお菓子を開け始める。


 そういえば今気付いたけど、師匠の家には持ってこれるんだね? マイルームでしか食べられないと思ってたよ。ただ、持ってこれても意味があるのかは知らないけどさ。僕も適当に開けて食べながら話すか。



 「バリバリ……それで、何処まで進んだの? コトブキなら楽勝で進めるでしょ。たとえ能力が上がらなくてもさ」


 「サクサク……そうですね。コトブキなら楽に進めるでしょう。他の者と違い、基礎のレベルが非常に高いですし。私が思うに今回の<神の遊戯>は、そういった基礎能力の向上を図っているのではないかと思います」


 「スキルには現れない部分ね。そこを磨くのは、バリバリ……重要な事だと思うわ」


 「食べるか喋るかハッキリすればいいのに。それより僕が一番早かったみたいだけど、他の皆は誰も帰って来なかったんだね?」


 「ええ、帰って来てないわ。バリバリ………そうよね?」


 「サクサクサク………ゴクン。そうですね、私も見ていないので帰ってきてはいないのでしょう。まだお昼には少々早いですし」



 ラスティアはサラダ煎餅を、キャスティはカ○ルを食べている。そんな2人と話していると、イルが戻ってきた。そのイルはラスティアとキャスティと僕を見た後、何故か僕のお菓子に手を突っ込んで持って行く。


 いや、テーブルの上にあるんだし、そっちを取りなよ?。



 「もうすぐお昼だし、そこまでは要らない。それとキャラ○ルコーンを食べるのも久しぶり。トウモロコシ系なら、普通はキャスティの持っているカ○ルを食べるのが常道。でもコトブキは必ず何処かがズレてる」


 「いや、ズレてはいないよ。たまたま、偶然だって」


 「コトブキの好きなお菓子は何故かメジャーからは少しだけズレる。チ○プスター、キャ○メルコーン、豆煎餅。う○い棒だとサラミ味とか。何故か中心からはズレてる」


 「そこまで言うほどズレてはいないよ」


 「世間一般ならポ○トチップス、カ○ルまたはとんが○コーン、サラダ煎餅か雪○宿。うま○棒ならコーンポタージュかのり塩味」


 「意義あり! 流石にのり塩味はメジャーじゃないと思う。それはイルが好きなだけじゃないか」


 「ゴホン! 例えばラーメンでもズレてる」


 「あっ、話替えた」


 「普通は袋ラーメンならマルち○ん正麺とかラ○とか色々あるのに、何故か好みはワン○ンメン。あの豚のマークの」


 「えー、別に良いじゃん。シンプルで。あれに色々と加えるから美味しいんだよ? 下地はシンプルな方が美味しいけどなぁ……」


 「だと思ったらカップ麺はわ○めラーメンという、結局豚のマークをチョイスする。家系のヤツとか色々あるのに!」


 「えー、だってアレ美味しくないじゃん。ああいうのは店に行って食べるから美味しいのであって、カップ麺に店の美味しさなんて期待してないし邪魔だよ。むしろインスタントはインスタントの良さを前面に押し出してほしい。店と同じなんて誰も期待してないでしょ? だって無理なんだからさー」


 「まあ、それはそう。店で食べる物をインスタントで再現なんて不可能。でも他にも色々あるのに何故わ○め?」


 「いや色々なカップ麺に具は入ってるけどさ、別に美味しくないんだよね。むしろお湯を注ぐだけで生の物に戻るわかめが凄いんだけどさ。あれは間違いなくお湯で元に戻るから好きなんだ。他のはちょっと……コレじゃない感が強い。生をうたってるのも含めて」


 「フリーズドライを含めて、生には勝てない。それは事実。お店のラーメンのチャーシューは、一度も乾燥させてないから美味しい。あれが乾燥させて戻してるなら……」


 「絶対にコレじゃない感が出るよ……っと、お帰りー」


 「あんた達、何の話をしてるのよ。まったく……」



 戻ってきたトモエ達には聞こえてたんだろう、若干呆れた感じの声で話しかけられる。とはいえ、お昼までの適当な雑談なんだから構わないと思うけどね? それは横に置いといて、何故かトモエ達がお菓子を開けている。



 「あっ、ちょっと! それ私達の分よ。コトブキが<神の遊戯>に集中してるからマイルームに行けないの、だから買ってきてもらったのに!」


 「ああ、そうだったの。だったら後でお菓子を持ってくる。いっつもここに集まるんだし、お菓子があった方が良いわよね?」


 「そうだね。私も自分の好きなの買って持って来ようっと。そういえばトモエの支配モンスター達は大丈夫なの? 食事」


 「ウチはリナが料理スキルを持ってるから、皆の食べる物は作ってくれてるわよ。後、地味にリーダも料理スキル持ってるし」


 「まさかオーガに料理スキルを持たせる人が居るとは思いませんでした。初めて聞きましたけど、それで良いんですか?」


 「いや、よく考えたらモフモフのご飯が要るのよ。でも料理は人型しか出来ないわけでね? なら仕方ないじゃない。最近はドールのマキも料理スキル持ったから、皆で色々と作ってんじゃない? 不満は聞いた事が無いし」


 「それなら良いんでしょうけど、オーガが料理………。色々と考えても、特に萌える要素は無いですね?」



 あれ? もしかしてアマロさんってそっち系だったの? まあ、重くもなければ腐ってる訳でも無さそうだから大丈夫か。まあ何であっても、僕に関わってこないなら何でも良いんだけどね、個人の趣味の範疇だし。



 「それで何の話をしてたの?」


 「コトブキの好みが微妙にズレてる話」


 「ああ、お菓子とかカップ麺とかね。それに料理でも微妙にズレてるのよねえ」


 「そうなんですか?」


 「そうそう。例えば麻婆豆腐より麻婆茄子の方が好きだったり、唐揚げより竜田揚げの方が好きだったり、うどんより蕎麦より素麺の方が好きだったりね。何か微妙にズレてるのよ」


 「あー、確かにそれはズレてますね」


 「いや、ズレてないって。麻婆茄子の方がおかず感あるし、竜田揚げの方がしっとりしてるし、僕は煮麺の方が好きなだけだよ」


 「確かに茄子の方がおかず感があるのは分かる。後はどっちでもいい」


 「まあ、言いたい事は分かるね。お豆腐は食べてる感じ、あんまりしないもん。私はご飯の上に乗せるの好きかな?」


 「あー、ウチの弟はそれしてますね。豪快に乗せて麻婆丼とか言ってます。マナーとしては良くないですけど、牛丼もありますし、麻婆丼を出しているお店も今はありますし……。微妙なところでしょうか?」


 「微妙ねー。世の中に受け入れられたらセーフみたいなところがあるから、そういう意味ではセーフになりつつあるのかな?」


 「でも麻婆丼おいしいけどね? マナー的にダメっていうのも分かるけど、麻婆の味が染みたご飯が美味しいんだよ。あれは上に乗せないと実現しない味だから、乗せるのはダメだってなったら困る」


 「あー、そういう考え方もあるのかー。確かに味が染みたご飯って美味しいんだよね。麻婆の素でご飯を炊くのはおかしいから、分からなくもないかな?」


 「そんな事をしたら、炊飯器から匂いが取れないと思う」



 そんな下らない事を話していたらファルが来た。どうやら昼食が出来たらしい。久しぶりにゲームの事を一切話さなかった気がする。


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