0470・第四回公式イベント その16
僕は再びゴーレムの足下に入り込み、ウォーターメイスで殴り続ける。どこでもいいとはいえ、まずは集中して攻撃を加えて壊したい。それを続けていると、またもや足をズラしてきたので避け、水弾の魔法紙を破く。
そのままある程度離れ、そこで待機。振り向くのを待つ。
ゴーレムの振り向きに合わせて水弾の魔法紙で【ウォーターバレット】を放ち、顔面に当てると再び大きく声を上げる。多分効いてるとは思うんだけど、そこまでの自信は無い。それでも効いていると考えて続けよう。
再びゴーレムの攻撃をかわしつつ接近し、足を攻撃し続ける。そして足をズラしたら避け、水弾の魔法紙を破く。そしてある程度離れ、振り向くのに合わせて使ったが、今回は腕で守りながら振り向いた。御蔭で腕にしかダメージを与えられていない。
再び攻撃を回避して踏み込み、足を殴り続ける。すると、表面が欠けて零れ落ちる。全く効いていない訳じゃなかったと分かり、やる気も出てきた。足をズラした押し込みを回避し、水弾の魔法紙を破く。
今回はどうか? ……やはり振り向く際に腕で守っているので、【ウォーターバレット】が当たっても碌なダメージが与えられない。おそらく腕は水耐性が高いのだろう。これはもうダメだな。
そう考えつつ、再び踏み込んで足に攻撃を集中。すると更に表面が欠ける。このまま攻撃を続け、着実に足を破壊しよう。足をズラすのを回避し、水弾の魔法紙を破く。少し離れ、振り向く際に、足に向かって【ウォーターバレット】を放った。
すると更に足は欠け、片方の足が随分と細くなり、いつ自重で壊れてもおかしくない程になった。もう少しでゴーレムを転倒させられる、そうすれば後は滅多打ちで倒せるだろう。そう思ったのだが甘かった。
足の欠片が細くなった足に集まってくると、足が元通りに戻ったのだ。これはズルい!。
「そのパターンがあるのは分かるけどさ、となると頭をどうにかするしかないじゃん。しかも学習して防いでくる相手なんだけど?」
そう愚痴りつつも水弾の魔法紙を破いて持ち、ゴーレムの周りを回る。チョロチョロするのが鬱陶しいのだろう、張り手で押し潰すように攻撃してきたので回避しつつ、頭に向かって【ウォーターバレット】を発射。見事に命中する。
やはり腕を使わせてからの魔法で顔というか頭には当たるね。そして今の調子だと、あそこが弱点と見て間違い無い。後は魔法紙が足りるかだ。
ゴーレムはダメージを受けた後に、頭を守るように動いたが、僕が何もしないと分かるや攻めてきた。隙の少ない攻撃じゃ危険だから、隙の大きい大振りの攻撃をしてほしいんだが、なかなかしてくれない。
それなりに魔力は消費しているものの、それでもまだまだある。初期の魔法だからそこまでMPを消費する訳でもないしね。隙を探しながら頭に【ウォーターバレット】を叩きつける事3回、それで対策を取られてしまった。
ゴーレムが大きく叫ぶ割には未だに倒せない。もしかしたら攻撃する場所が違うのだろうか? そう思いながらも反応がある所を攻撃してしまう。流石に反応の無いところを攻撃してもね。
再び大きな隙を晒す瞬間を狙って【ウォーターバレット】を放つも、やはり腕で防がれる。その腕の表面が欠けたものの、あまり意味は無い。更には回復するんじゃ、尚の事、意味が無いのだ。
何とか顔に攻撃しようとするも防がれるのでどうにもならなったが、遂に左腕が壊れた。とはいえすぐに修復されるだろう。そう思っていたら、なんと腕の残骸はこちらを攻撃し始めた。
「足は直るのに、腕は攻撃してくるの!? 本当、厄介な形にしてあるね!!」
大きな破片が飛んでくるが、盾で受け流して後ろへやる。そしてその隙に【ウォーターバレット】を使い顔面にダメージを与える。すると顔面が壊れて、青色のコアが現れた。僕はそこに【ウォーターバレット】ではなく【ファイアバレット】を発射した。
ずっと疑問だったんだ、何故<火弾の魔法紙>があるかを。他にも使う場所はあるのかもしれないけど、間違いなく使う場所はここだろう。そう思って発射すると、弱点攻撃になったのか、なんと3発で撃破した。
青いコアが砕け散ったゴーレムは塵になって消え、ボス部屋の中央には幾つかの物が現れた。更には壁が開き進めるようになったのと、背後の豪華な扉が開いた。やれやれ、これで終わりらしい。
部屋の中央に近付くと、紙が10枚にガントレットが1つ、そして鍵があった。僕はそれらをランドセルに入れて確認する。
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<符> 氷縛の魔法紙 品質:5 レア度:5 耐久1
紙を掲げ魔法使用の意思を持つと、自動的に魔力が吸われ魔法を行使できる。この紋様は【アイスバインド】の紋様である
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<腕防具> 巨人兵のガントレット 品質:10 レア度:10 耐久∞
古の巨人兵の中に隠されていた、古代の叡智を結集して作られたガントレット。防御力は大した事がないが、壊れる事が無い。君は多少とはいえ安心できる防具を手に入れた
防御力10
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<イベントアイテム> 巨人兵の鍵
最後の大扉を開ける為の8つの鍵の内の1つであり、これは古の巨人兵に勝った証である。
古代人に作られ、ただ守護する事だけを命じられた物言わぬ岩の兵士。いつしか守護の場所からは移動させられ、最初の命令の意味も失われていた。その哀しき巨人兵に、やっと安息の時が訪れたようだ
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これで3本目の鍵をゲットか……。しかしわざわざ下に落ちて調べようとしなきゃ、重要アイテムの鍵を持たないままに先に進む恐れもあったなんてね。怖い、怖い。やはりこういうゲームはマップを全て埋めるに限るよ。
まあ、マップなんてないから自分の感覚だけなんだけどね。それでも何とか無事に終わったよ。疲れたけど、とりあえずガントレットを着けておこう。
………重いなぁ。とはいえ壊れない防具だからね、十分に役に立つだろう。後は今の状況で如何に体を動かすか。ちょっと三魔の剣を持って体を動かしてみるか。
…………うーん。まあまあ、かな? そこまで体が動かし辛い訳じゃないのと、ガントレットの重量を上手く剣に乗せられれば威力は上がるね。上手く活用するか。
しっかし<氷縛の魔法紙>よ。これ絶対に大蛇を倒す際に必要な物でしょ。僕の倒し方が如何におかしかったか分かるね。そしてコレを使えば楽だったろう事も分かる。
もう倒せてるから構わないとはいえ、これが役に立つ日が来るといいなぁ。そうすればドアで挟むのは間違ってなかった事になる。
馬鹿な事を考えてないで、さっさと脱出しよう。そろそろ昼食の時間だし。そう思って壁が上にスライドした場所から出ると、なんとそこは下りる階段のすぐ近くだった。つまり2階から上がってきてすぐの壁越しに、ボス部屋があったらしい。
呆れるやら何やらと思うけど、帰る僕には都合が良い。さっさと1階に戻って休もう。流石にここまでだと大変だよ。第2エリアは内容が濃すぎる。僕はまだ5階にまで届いていない。
死んだらこれを最初からやり直さなきゃいけないんだから地獄だよ。本当。
そんな愚痴を脳内で繰り返しながら、1階の緑の魔法陣から囲炉裏部屋に戻る。このマイルームの景色に「ホッ」とするよ。さて、ファルに話してからソファーの部屋へと行くかな。
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※装備
三魔の剣
鉄の盾
鉄のサレット
革鎧
巨人兵のガントレット
革の剣帯・鉄のナイフ・革の水筒
火弾の魔法紙19・水弾の魔法紙7・氷縛の魔法紙10
革のサンダル
※ランドセル型アイテムバッグ
ウォーターメイス
骨の槍
鉄の槍
鉄のポールアックス
鉄のメイス
鉄のサレット
鉄の盾2
パン6
大きなハム
干し肉
チーズ
コップ
水甕2
ポーション甕
荷物袋(小)
紙(複数)
長い棒
大きな板
死神の鍵
骨の鍵
巨人兵の鍵
※イベント限定金銭
40エス




