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0466・第四回公式イベント その12




 現実でのやるべき事も終えて再びログインした僕は、すぐにイベントを開始する。まずは戻ってきた事を確認し、木彫りの像があるのも確認する。


 一気に攻略してしまわないと、またやり直し。そのパターンもあり得るとトモエと話してたんだけど、それは無かったみたいだ。やれやれ、本当に良かったよ。また狼の夫婦や大蛇を倒さないといけないってなったら、流石に凹むからね。


 気を取り直して進み、今度は大蛇が出る方とは反対、つまり左側へと進んでみよう。そう思って進んで行くと、ある程度進んだ先が右に曲がっていた。慎重に曲がり角から覗くと狼と目が合ったので迎え撃つ。


 眉間を攻撃すれば倒せる事は分かっているのでカウンターで始末し、それが終わったら再び10フィート棒で調べつつ進む。途中でクロスボウが撃たれたが、盾で防いで事なきを得た。そして奥には上に上がる階段が見える。


 僕は引き返して十字路を真っ直ぐに進んで行く。再び10フィート棒を使って調べていくと、途中で落とし穴があり、しかも向こうには扉が見えた。再びランドセルから板を取り出し、それを落とし穴の上に架けて先へと進む。


 扉の前まで来たので耳をつけて確認するも、中からは何も聞こえない。という事は中に魔物は居ないという事だろうか? 慎重に扉を開けてみると中には大きなネズミが居り、そいつはこっちに気付くと襲ってきた。


 慌てて部屋の中に入り、巨大なネズミに対して剣を振り下ろす。然したるダメージにはならないが、突進は止まったようだ。こんなネズミが外へ出たら、縦横無尽に走り回られる。そうするぐらいなら、部屋の中で戦った方がマシだ。



 「juuuuu!!!!」



 なかなかに甲高かんだかい声で鳴くんだなーと思いつつ、体高1メートルはありそうなネズミに再び振り下ろす。しかしサッと左にかわされ、そこから僕をかじろうとしてくる


 僕は鉄の盾で素早く防ぐと、今度は右手で胴体目掛けて突きを繰り出す。しかし、この攻撃は「ボヨン」という感じで跳ね返される。厄介な事に柔らかい脂肪と皮の所為で弾かれたようだ。


 ネズミも攻撃されたのは分かったのか、素早く僕から離れる。再びジリジリと間合いを計り、ネズミが一気呵成にかじりに来た。今度はネズミに盾をかじらせ、その隙に再び突きを繰り出す。


 今度は首だったのだが、またもや柔らかい脂肪と皮の所為で弾かれた。これは<白の意思>ではどうにもならないなと思い、僕は<白の意思>を仕舞う。


 そして腰の鉄のナイフを抜き、再び間合いを計る。ネズミが再び向かってきてかじろうと口を開けたので、その口の中に投げナイフのように投げてやった。



 「juuuu!! gijubujubyuee!?!!?!!?」



 鉄のナイフが口の中に突き刺さってかなりのパニックを起こしているようだ。ここがチャンスと思った僕は、<白の意思>を抜き、ネズミの目に剣を突きこむ。当然ながらネズミの眼は潰れ、片方は一切見えなくなった。



 「juaaaaaa!?!??!?」



 更にダメージを受けパニックが大きくなったところに、再び突きだ。今度は左眼に突き込み、こちらの破壊にも成功。これで両目が見えなくなった以上。かなりの不利に陥った筈だ。そしてここで手を休める事は無い。


 僕はここからネズミの頭に剣を振り下ろし続ける。それもネズミの斜め後ろから攻撃を続け、確実に噛みつき攻撃を受けないように立ち回った。流石にかじられると大ダメージ確定だろうしね。


 必死に叩き続けた結果、ようやくネズミが倒れ塵となって消えていく。随分と苦労したものの、何とか勝てて良かった。まさか<白の意思>が効かないとは思わなかったよ。


 そしてネズミの死体の後に木彫りの像が落ちている。どうやらコイツも重要なボスだったらしい。



 ―――――――――――――――


 <イベントアイテム> 大鼠の像


 大きな鼠が餌を齧っている姿の木彫り像。ただそれだけであるが、とある場所に置くと……?


 ―――――――――――――――



 やはり今までと同じ木彫り像で変わりないらしい。そしてネズミが居た部屋の奥には物を置く場所があり、その手前と左右にも物を置く祭壇がある。そして近くには紙が落ちていた。


 そこにはこう書かれている。



 ―――――――――――――――


 この祭壇は武具強化の祭壇。3つの像を手前と左右に置き、その奥に強化したい物を置けば、置いた物が強化される。君は何を置く?


 ―――――――――――――――



 何を置くって言われても、現状で置く物は1つしかないんだよね。おそらく武具強化と書いてある以上は、今使っても問題ない筈。


 僕は狼の夫婦像、大蛇の像、大鼠の像を置き、その奥に<白の意思>を置いた。途端に木彫りの像からキラキラとした物が<白の意思>に注がれ、それが終わると木彫りの像は砕け散る。


 おそらく終わったのだろうと思い、僕は<白の意思>を取ってランドセルに入れた。



 ―――――――――――――――


 <剣> 三魔の剣 品質:10 レア度:10 耐久∞


 三体の特殊な魔物の力を得て強化された白の意思。その剣身は折れず砕けず朽ちず、というだけではなくなった。更なる力を得た剣を持って、君は脱出への道を歩む

 攻撃力15 破壊力1 【魔弾】


 ―――――――――――――――



 おおーっ!! 攻撃力が鉄の剣と同じになってる。これで相当使い勝手が良くなったなー。……とはいえ、ここで攻撃力15という事は、この先に進むにはこれぐらいの攻撃力がないと駄目なんだろう。


 それはそれで大変だと思うしかないな。……もしくは、もう強化イベントは無い? それとも、もっと攻撃力の高い武器が登場するんだろうか? 考えても仕方ないから先へと進もう。


 僕は部屋を出ると、上を通ってから板を回収し、十字路の左へと再び進む。奥の階段から2階へと上がり、顔だけ出して覗く。すると、2階には人形が動いていた。あれっておそらくドールだと思うけど、アレ系って弱点無いよね?。


 ゴーレムだって打撃が弱点というだけで、当てれば1発で倒せる弱点って存在しないんだよ。いわゆる生物的弱点の事なんだけど。


 そうなると、ここからは武器の耐久力が削られていくって事か。先に強化できていて良かった。ドール相手だと、<白の意思>じゃ碌に効かなかったかもしれない。<三魔の剣>になってて本当に良かった。


 けど、あの3体に勝てない人は、また苦しむ事になるんだろうなぁ。そう思いつつも2階に上がり、剣と盾を持つドールを待つ。罠があったら危ないからね。


 そんな事など気にしないドールは接近してきて袈裟に振るってくる。当然僕は流してドールの隙を作ると、相手の頭に振り下ろす。半分ほど頭に入ると一撃で倒したらしく、塵になって消えていった。


 驚くほど強力な武器になっている事に気を良くした僕は、10フィート棒で調べつつ進んでいき、再び現れたドールに対して【魔弾】を使う。



 「【魔弾】!」



 どうやらわざわざ口に出さないと発動しないらしい。しかし拳大の紫色の塊が敵に飛び、当たると結構なダメージを与えたようだ。MPゲージを見ると5分の1ぐらいは減っているので、消費量が大きな攻撃らしい。考えて使わなきゃいけないな。


 それでも切り札のように使えるのだから、奥の手が出来たようなものだ。上手く使えば敵に大ダメージが与えられるだろう。口の中とかね。


 気分の良いままに10フィート棒で調べつつ進む。こういう時こそ妙な失敗をするので落ち着こう。浮き足立ってるのが自分でも分かるくらいなんだ。ここで死んだらやり直しになる。



 ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


 ※装備


 三魔の剣

 鉄の盾

 鉄のサレット

 革鎧

 革の剣帯・鉄のナイフ・革の水筒

 火弾の魔法紙9・水弾の魔法紙10

 革のサンダル


 ※ランドセル型アイテムバッグ


 骨の槍

 鉄の槍

 鉄のポールアックス

 鉄のメイス

 鉄のサレット

 鉄の盾

 パン6

 大きなハム

 干し肉

 チーズ

 コップ

 水甕2

 ポーション甕

 荷物袋(小)

 紙(複数)

 長い棒

 大きな板

 死神の鍵

 骨の鍵


 ※イベント限定金銭

 40エス


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