表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
437/565

0437・暗闇ダンジョン50階




 公式イベントの事は横に置いておき、ファルが来たので朝食を食べに食堂へ行く。そして朝食を終えたら家の前に出てユウヤと合流し、魔隠穴、豪雪山、バイゼル山と素材を集めて師匠の家に戻った。


 マイルームへ戻ってラスティアとキャスティ以外を召喚し、ソファーの部屋へ移動してファルを召喚する。再びマイルームに移動して優先つきで流された素材を購入、精錬作業を始める。


 精錬を終わらせてソファーの部屋へ移動するのとファルが来るのは同時だった。いつも思うが、ちょうどタイミングが合っているのか、それとも僕が移動するのに合わせてファルが来てるんだろうか? そう思うぐらい同時な事が多い。


 昼食の後はソファーの部屋からマイルームに移動してログアウト。昼食や雑事を終えたら再びログイン。そして暗闇ダンジョンへと出発する。今日からは50階だ。遂にダークゾーンのある厄介な階層になる。



 「ここが50階か……とはいえ特別感なんて全く無いけどな。今まで通りの階層じゃね? 特にどうこうと思わないのは【闇視】が効いてるからか? それとも近くにダークゾーンはねえのかな」


 「さて、どうだろう? とりあえず地図を描くから進んで行こうか?」



 そう言って進み始めるが、早速でてきた魔物に驚かされる僕達。



 ―――――――――――――――


 <暗闇ソード> 特殊魔物 Lv74


 暗闇ダンジョンにのみ生息する特殊な魔物。全身が黒く、非常に見え辛いのが特徴。とても厄介な魔物であり、群れの数が多い。無機物なので気配が無く、生ある者を追い駆けて切り刻み、刺し殺そうとしてくる。弱点や急所がないので注意しよう


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <暗闇シールド> 特殊魔物 Lv77


 暗闇ダンジョンにのみ生息する特殊な魔物。全身が白く、非常に見えやすいのが特徴。とても厄介な魔物であり、群れの数が多い。無機物なので気配が無く、生ある者の目の前に表れて体当たりを仕掛けてくる。生物的な弱点や急所がないので注意しよう


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <暗闇ヘルム> 特殊魔物 Lv77


 暗闇ダンジョンにのみ生息する特殊な魔物。全身が青黒く、微妙に見え難いのが特徴。とても厄介な魔物であり、群れの数が多い。無機物なので気配が無く、生ある者を追い駆けて冷気を吹きかけ、凍死させようとしてくる。弱点や急所がないので注意しよう


 ―――――――――――――――



 「ちょっと待って、この暗闇シールドおかしい! 黒魔銀の鉈で攻撃してるのに、何故か後退しないの!!」


 「鑑定をよく見てみろ、そいつらレベル70を超えてる! シールドとヘルムは77もあるぞ!! 今までの奴等とは違うから気をつけろ!!」


 「げっ!? レベル77!? 幾らなんでも急に上がりすぎでしょうよ! まさか60階はコレよりも上なの?」


 「流石に私も知らないけど、間違いなくコレよりも上でしょうねえ。なんせ<破滅>が急激に強くなるって言ってたんだし!」


 「今までは魔物の種類が変わらなければレベルは上がらなかったのですが、ここからは10階層毎にレベルが上がるのでしょうか? 更に先に進めば5階層毎にレベルが上がりそうです、ね!」


 「というか3、4、3なのに、たった3体のブレスが思ってるより厄介! 早く【光魔法】で何とかしてー!」


 「私が前に出ます。【ライトウェーブ】!」



 キャスティが前に出て【ライトウェーブ】を放ち、その後にすかさずナツが【ライトウェーブ】。そして上から前に出たエストが【ライトウェーブ】を放つ。それでも一塊なままの暗闇ヘルムはブレスを吐いてくる。


 それをシグマが前に出てタワーシールドで防ぎながら、再びキャスティが前に出て【ライトウェーブ】。これでようやくヘルムは散開し、暗闇ソードも後退した。かなりHPが上がってるみたいで簡単には後退してくれない。



 「だらっしゃーーーっ!!!」



 ユウヤが黒魔銀のロングメイスでブッ叩くと、流石に一撃で暗闇シールドは後退。それほどの威力を叩き出せたらしい。その後は優勢に戦い、戦闘に勝利する事が出来た。出来たのだが……。



 「お疲れー。まさかレベルが上がるだけで、ここまで違うとは思わなかったぜ。まるで別の魔物と戦ってるみてーだわ」


 「お疲れ。ユウヤのロングメイスの威力が高くて良かったよ。流石に相手が後退してくれないと、暗闇ソードにいきなり首を刎ねられる恐れがあるからね。本当に強いよ、この階の魔物」


 「っていうか、よく考えてよ。ここから5階刻みじゃなく出現してる。暗闇ヘルムは45階からの魔物だよ?」


 「もしかしたら、暗闇ダンジョンはここからが本番? 今までのは前座だったんじゃ……」


 「確かにこの階層からダークゾーンが出てくるし、ここからが本当の意味での暗闇ダンジョンかー。なんかヤバい臭いがプンプンするわね」


 「それでも進んで行くしかないですね。流石にここも慣れてくれば突破できるんだと思います。流石に60階は無理でしょうが」


 「とりあえず少しでも進んで行きましょう。地図を描かないと攻略できないわ」



 ラスティアの言葉を機に、皆も進む気になったのか歩きだした。魔物のレベルが上がるだけでここまで違うとは思わなかったけど、それでも戦えなくはないし、苦しいという程でもない。


 <BUSHIDO>じゃ張り詰めたまま2時間も戦い続けた事もあるんだ。いつ張り詰めた糸が切れるか分からない、致死の一撃が飛び交う戦い。それすら行ってきた僕としては、今の状況はまだまだ温い。


 言葉には出さずにそう思いながら進んで行くと、早速採掘場所を発見。皆で掘っていくものの、怖ろしい結果に震えが止まらない。



 「何てこった。本当にここからが本番みたいだぜ……。だって、今までの色々な素材がここから出てる。出たのは石と銅鉱石に鉄鉱石、それに魔纏石に黒曜石だ」


 「「「「「………」」」」」



 今まで石は出るものの、それぞれの階層で出るだけの物だったんだ。これからは全ての物が出てくるらしい。それなんて地獄?。



 「つまり新しい物が増える度に、より新しい物が出てくる確率は減ると……」


 「今まではイージーモードだったのは確か。ここからが本当のガチャ沼……!!」


 「あー……確かにガチャ沼だわ。むしろ50階までに金を出してくれたのは温情なんでしょうね」


 「流石に金の出る確率が低すぎて先に進めないからかもな。それにしたって地獄過ぎるだろ。本当に欲しい物がいつ出るかも、そもそもこの階層で出る物が何なのかも分からないんだぜ?」


 「もしかしたらこの階層からの物が出ない可能性すらある以上、運が悪いと確かめたくても確かめられない恐れすらある」


 「いつまでも新アイテムが出てこないとか、勘弁してよー」


 「まさに、本当の地獄はここからだ! って感じですね。それでも進むしかないですし、素材を回収していくしかないんですけど」



 本当にその通りなんだけど、これから先を考えると力が抜けてくるというか……でも、頑張るしかないんだよねえ。冗談でもなんでもなく。


 全員が掘り終えたら僕達は出発する。当然要らない物は捨てて行き、必要な物だけ持っていくんだけど、今までに比べて持っていく物が少なすぎる。


 ゴミの山を築きながら、ほんの僅かな宝を得ていく作業に入ったね。それでもここ以外では手に入らない物すらあるんだから、通う以外に道は無いか……。


 やれやれ……凹んでもいられないし、前を向いて頑張ろう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ