0043・スキル取得の特訓
「何というか、そこまでレベル差があるって事は、珠は経験値の多い所で戦ってるって事じゃないのかい? RPGで差がつくって事はそういう事だろう?」
「そうだね。僕は初期地点の<屍人の森>に今も居るけど、ここは浅層と中層があるんだ。おそらく深層もあるんだと思うけど、今のところは中層での戦闘が精一杯だよ。進化してる相手が普通に出てくるからね」
「うわー、進化した魔物と戦ってるんだ。よくもまあ、そんなの相手に戦えるわね。それだけじゃなくて、前に言ってた賞金首の事もあるんだろうけどさ」
「そうだね。あの後も2回盗賊に襲われたよ。あいつらお金くれるし装備も落とすから、僕達からすれば丁度良いカモなんだ。今日も出てきてくれたんだけど、最初の賞金首が一番お金くれたよ。名前忘れたけど」
「ふーん。タマがやったようにすれば勝てそうだから、私もボッコボコにしてみようかな。流石にタマほど、あの頭のおかしいゲームしっかりやってないけど」
「あら!? タマ、この女性なに? 格好が静と一緒だけど……」
「えっ!? 静と一緒? ……ああ、本当だ。サキュバスねえ……珠は確かネクロマンサーじゃなかったか?」
「そうだよ。そのキャラの名前はラスティアで、呪いの短剣の中に封印されてた古代の悪魔だよ。僕が短剣を投げて使ってたから碌に僕を呪えず、御蔭で壊れた時に弱体化して出てきたんだ。だから全員で囲んでボッコボコにして倒したら、何故か使い魔になっちゃったんだよ」
「使い魔……っていうか、古代の悪魔ねえ……」
「ラスティアが言うには、師匠とかスキルに熟練している人に教えてもらうと覚えやすいみたい。だから教えてもらえるなら、積極的に教わったら? シズだって師匠居るんだからさ」
「師匠ねえ、どっか行って今は居ないのよねえ。家は好きに使っていいって言われてるけど妖精が居るのよ、怖い妖精が。シルキーって言うんだけど、家の物を綺麗に使わないと物凄く怒られるうえにメチャクチャ強いの」
「それはシズが雑に使ったり、置いて忘れるからじゃないかな? それに僕の師匠も今は居ないよ。何でも魔女仲間に呼ばれたから帰ってこれないって書き置きがあってね。何故か一度戻ってきたけど、何かを取りに戻って来てただけで、また出て行ったよ」
「ふーん。………しっかし、レベル上がってるわねえ。うん? ……タヌキ? ちょっと、コレどういう事? ネクロマンサーなのにモフモフいるじゃん!! ネクロなのに!」
「何で大事な事みたいに2度言うのさ。フォグは進化先に4つ出てね、犬と狼と狐と狸があったんだよ。で、どれがいいか本人に聞いたら狸を選んだって訳。【土魔法】が使いたかったのか、狸になりたかったのかは知らない」
「むー………モフモフ……」
「分かったって、どうせイベントで会うだろうし、その時にモフらせてあげるよ。それでいいんでしょ?」
「やった!! 今私の周りじゃモフモフが居ないのよね。仕方なく仲間にしてるけどさ、本当はゴブリンとか爬虫類じゃなくてモフモフがいいのよ! モフモフが!!」
「いや、このゲーム高性能AI使ってるから、そんな態度してたら愛想つかされちゃうけど? 本当に大丈夫なのか疑問しかない」
「大丈夫よ。そんな態度見せる訳ないじゃない。流石にゲームの状況が悪くなるような事なんてしないわよ。それに嫌いって訳じゃないし。でもモフモフが欲しいの!!」
「それが……まあ、いいや。それにしても、そんなに人のステータスが気になる? 僕は然して気にならないけど」
「そりゃ1人だけレベル突っ走ってる……って言いたいけど、タマは昔から興味なしよね。他人より自分って感じで」
「他人がどうなってても、自分が強くならないと意味ないじゃない。他人のステータス眺めても強くなる訳じゃないしね。それに他の人と同じ事したって同じにしかならないし」
「まあ、それはねー」
その後は情報交換をして夕食は終わり、部屋へと戻る。僕は課題を終わらせていくけど、シズは近場で強力な魔物が出る場所を探すんだそうだ。強い敵を倒せば、その分経験値は多い。シンプルだけど当たり前の話だし、そうやって強くなっていくのがRPGだからねえ。
まあ、僕は僕のペースで頑張るよ。
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2000年 8月2日 水曜日 AM8:02
今日も朝の雑事を終えたらログイン。まだラスティアは寝ているようなので、気にせず朝食を食べ、今日は昨日考えていた事をする。それは【魔力操作】【魔力感知】【闘気操作】【闘気感知】、この4つを皆に覚えさせたい。
少なくとも【身体強化】まで覚えさせる事が出来るなら、全員の戦闘能力向上に寄与する筈。そう思って練習を開始しようとすると、師匠の家から食事をとったラスティアが出てきて話し掛けてきた。なので話すと微妙な顔をされる。
「スキルを保有出来る数は<魂のキャパシティ>に比例するのよ。召喚した者っていうのは擬似的に作られた者であってね、今のこの子達だと……スキルの数は10で限界じゃないかしら? あまり詰め込むと、その子にとって重要なスキルが覚えられなくなるわよ?」
「うーん……そうなのか。じゃあ、ファルは生産系だから横に置くとして、他に4つのスキルと身体強化が覚えたい人!」
「ハイ!」 「ブルッ!!」
「セナとドースか。セナは格闘の為、ドースは体当たりや蹴りに速く走る為かな?」
「ソウ!」 「ブル!!」
「ならファルは師匠のスケルトン・クラフターから色々習ってくれる? 僕は錬金術師だから教えられないしね。フォグは魔法の練習だけど……適当な方向に向かって撃つだけだと上達しないだろうし、ここは狙う物を置いておこうか
僕はそう言って近くの木の枝に麻縄を括りつけ、その先に木の棒を括りつけた。これなら壊れずに練習できるだろう。セナとドースはラスティアに任せ、僕は【ダークヒール】を使って【闇魔法】の練習だ。
皆が思い思いの時間を過ごしていると、あっと言う間に時間は過ぎてお昼となった。
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召喚モンスター:ファルは【木工】を習得しました
召喚モンスター:ファルは【料理】を習得しました
召喚モンスター:セナは【魔力操作】を習得しました
召喚モンスター:セナは【魔力感知】を習得しました
召喚モンスター:セナは【闘気操作】を習得しました
召喚モンスター:セナは【闘気感知】を習得しました
召喚モンスター:ドースは【魔力操作】を習得しました
召喚モンスター:ドースは【魔力感知】を習得しました
召喚モンスター:ドースは【闘気操作】を習得しました
召喚モンスター:ドースは【闘気感知】を習得しました
召喚モンスター:フォグは【魔力操作】を習得しました
召喚モンスター:フォグは【魔力感知】を習得しました
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何故か途中からフォグが僕をジーッと見て練習してたけど、何故かは分かった。魔法を使うにしても魔力関係のスキルを持ってた方が都合が良いからね。それにしてラスティアが居る御蔭で捗るなぁ。
スキルを持っていて悪い事は無いけど、召喚モンスターに覚えさせられるスキルに限度があったとは……。知らなかったらポンポン覚えさせるところだったよ。ラスティアいわく、進化前だと5つぐらいが限界だって言ってたね。
上手く調整しながら覚えさせていった方が良いけど、今まで覚えてこなかったし、召喚主が命じないと新しいスキルを覚えられないのかな? それならありがたい。勝手にスキル枠を埋められても困るし。
さて、昼食も終わったし、午後から頑張ろう。




