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0406・暗闇ダンジョン10階到達




 僕達は早速採掘ポイントで掘っていくんだけど、今はツルハシをラスティアとキャスティに貸している。2人も【採掘】スキルを習得するらしい。なので現在光っている場所を指示してもらい掘っている。


 今までは別にいいかと思っていたらしいけど、ここはランダムガチャだからね。回数が多い方が良い物が手に入る可能性は高くなる。もちろん1階なので大した物は手に入らないだろうけど、スキルを習得して損はないだろう。


 ツルハシは良い物を用意してるから別に良いんだけど、掘る者がそれなりに多いから時間は掛かる。といっても、そこまで大きく掛かる訳でもないので、すぐに僕の番も回ってきたけど。


 そして手に入った物は……まあ、酷かった。



 「石、石、銅鉱石、石、石、銅鉱石、石。7回掘れて銅鉱石2個とか、正気か疑いたくなるね。ランダムガチャとはいえ、1階はこんなものか……。これが僕だけなら運が悪いだけで済むんだけど……」


 「まあ、仕方ないんじゃない? むしろ銅鉱石が出ただけ良かったと思うしかないわよ。全部石って可能性もあったんだし。私も銅鉱石と石だけよ?」


 「私は魔纏石が1つだけ出ましたよ? 逆に言えば、それ以外は石しか出てないんですけども。久しぶりですね、この酷さは。懐かしすぎて、納得してますが……」



 他の皆も酷かったらしく、石は捨てて行く事に。他は銅鉱石と魔纏石と硬石が手に入ったらしい。硬石というのは初めて見たけど、天使の星の物だろうか? 僕は今までに見た事が無い。



 ―――――――――――――――


 <石> 硬石 品質:9 レア度:1


 通常の石に比べて硬い石。かつては石斧の材料に使われたり、投石に使われたりしていた石であり、それなりに使える素材。ただし武器に出来るのは石工師か錬金術師のみ


 ―――――――――――――――



 まあ、そのまんまな鑑定結果だね。それでも初めての物が見つかってちょっと嬉しいんだけども。……さて、掘り終わったし進もうか。


 皆も少し緩んでいたが、再び気を引き締めて進む。ネズミやウサギがちょろちょろ出てくるので、それらを倒しつつもポイントを探していると、行き止まりに着いてしまった。


 しかし、そこにはラスティアが語っていた通り、黒い木が生えており伐採出来るようだ。今度は伐採用の斧を持ち、ひたすら切り倒していくのだが、それもラスティアとキャスティに優先してやらせる。


 何故か伐り倒せたのに黒い木は残ったままであり、天然の木とは違うらしい。外の伐採できるオブジェクトだと1度伐ったら終わりなのに対し、ここの黒い木は何回か伐る事ができるようだ。それが全部で7本ある。


 僕達はひたすら伐採していくが、2人は【伐採】のスキルを習得できたようだ。しかし出てくる物は悪い。1階だから仕方ないとはいえ、これは無視して攻略した方が良いかな?。



 「若木か堅木しか出なかったな。しかも堅木は1本だけしか出てないし。初めて出た物だから納得はするけど、正直に言って1階では採取したりする意味があまり無い」



 ―――――――――――――――


 <木> 堅木 品質:9 レア度:1


 通常の木に比べて堅い木。かつては石斧の柄の材料に使われたり、木造住宅の柱などに使われていたり、それなりには使える素材。それなり程度ではあるものの、多く存在するので使い勝手は良い


 ―――――――――――――――



 「仕方ないわよ。ここは深く潜れば潜るほど良い物が出てくるんだもの。1階ではこんなものでしょうね。浅い階層で良い物が出てくる訳ないし」


 「ですね。しかし10階まで行かないと魔法陣に登録できませんから、相当に急がないと難しいでしょう。今からでも急ぎますか?」


 「そうだね。ダンジョンの中が変わるって聞いたけど、それでも何となくで分かるんだから、一応進んで行こうか。地図は描いても仕方ないから無しで」



 そう言って僕達は戻り、他の道を進む。ウロウロしながら魔物を倒していると、今度は採取ポイントがあったので採取し、これで【採掘】【伐採】【採取】の3つのスキルが揃った。


 2人もスキルを覚える必要が無いので、後は一気に進んで行く事に。ちなみに手に入ったのは雑草とアール草だった。


 アール草というのは低級ポーションの材料で、手に入れたらプレイヤーマーケットに適当に流している。つまり今までに取得したことのある物であり、初めての物じゃない。採取で新しい物は手に入らなかった。残念。


 僕達は再び進んで行き、採取ポイントなどは無視して進んでいく。魔物は倒さざるを得ないから倒すけど、出来得る限り戦わずに進みたいところだ。そんな事を考えていると、魔法陣を発見した。



 「あれは脱出の魔法陣よ、赤い色で光ってるから分かりやすいでしょ。あれも階層の何処かにあるんだけど、なかなか見つからない事もあってね、帰るのに苦労する事もあるのよ」


 「ここ<暗闇ダンジョン>では進むも戻るも魔法陣です。進む魔法陣は青色、脱出の魔法陣は赤色。そして転移登録は黄色の魔法陣ですね。一度転移登録すると、地上から転移可能となります」


 「へー、そうなんだ。ま、とりあえず今は進むから、これに乗る意味は無いね。それじゃ避けて進もうか」



 僕達は赤く光る魔法陣を避けて先へと進み、青色の魔法陣を発見した。脱出の魔法陣の向こう側にあるというのがいやらしい配置だが、そういうダンジョンなのだろうと思いさっさと移動する。


 ここでは急ぐ必要があるし、僕達もあまり時間がある訳じゃない。ここで余計な時間を使うと、10階にまで到達できないかもしれない。


 2階に到着すると、再び歩きだしていく。5階ぐらいまではネズミとウサギしか出現しないらしいので、ひたすら素早く移動する事だけを心がける。今の僕達にとって大事なのは転移登録をする事だ。


 壁から矢が飛んできたり、落とし穴に落ちたりと色々大変な状況だが、それでも進んで行く。戦闘も大変で、ネズミとウサギだけとはいえ数が増えている気がするんだ。


 3階への魔法陣はすぐに見つかったので進み、今度は3階をウロウロする。やはりネズミやウサギの数が増えていると思う。どうも最高は10匹ちょっとと変わらないんだけど、最低数が増えている感じだ。


 なかなかに厄介な仕様だなと思いつつ、それでもそこまで苦労せずに倒せるので今はまだ楽だ。5階を越えた時にどうなるかは分からないが、今はまだ戦える。


 4階への魔法陣を見つけて乗ると、4階では簡単に魔法陣が見つかった。これで5階に進んだものの、5階に到着してすぐに初見の魔物を発見。



 ―――――――――――――――


 <暗闇リス> 特殊魔物 Lv48


 暗闇ダンジョンにのみ生息する特殊な魔物。全身が黒く目だけが赤いのが特徴。非常に厄介な魔物であり、群れの数が多い。体が小さく攻撃を当てるのに苦労する相手であり、黒い木の実を投げてくるので注意


 ―――――――――――――――



 これはまた厄介な魔物だなと思ったら、キャスティとエストの開幕【ライトウェーブ】で何匹かは死んだようだ。小さい分HPは低いらしく、魔法を当てれば簡単に倒せた。


 もちろん弱点と思われる光属性だったからだろうけど、それでも楽なのはありがたい。その分MPを消費するから、その事を覚悟しておかないといけないけどね。


 それでもリスは楽みたいなので、このまま進んで行こう。今の状況じゃ、そこまで良い物が出ないし。いったいどこまで進めば良い物が出てくるのか分からないけど、今は急いで進もう。


 その後も順調に進んでいった僕達は、時間ギリギリで何とか10階に到達。無事に転移魔法陣を登録する事が出来た。ここ<暗闇ダンジョン>にはボスの出てくる階層が無いらしく、唯々進んで行くだけの場所となる。


 それが良いか悪いかは知らないが、僕としては進むのに楽だからありがたかった。しかし厳しいけど、皆を連れてくる訳にもいかないし、どうしよう。


 流石にランダムガチャを一緒に攻略しようと言っても無理だろうしねえ。


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