表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
342/563

0342・魔隠穴03




 入り口が分からないものの、歩いて進む以外に方法は無いので歩く。地形なんて碌に覚えられない。そもそもワイヤーフレームの構造を見て、今自分が何処に居るのかを知るのは難しい。


 何より、魔物との戦いもあり、戦闘終了後には自分の向いている方角さえ怪しくなっている。運営ダンジョンのジャングルも酷かったが、ここはその比じゃない。壁に右手をつけて移動した方が良いだろうか?。


 そんな古典的攻略法を考える程に、この洞窟は厄介だ。まあ、ここまででなければ、挑戦者が死亡したりはしないだろうけどね。


 そんな事を考えていると、またもや罠があったので離れて魔法で破壊する。誰かが近付かないと絶対に発動しないという罠でなくて良かったよ。そんな罠なら誰かが受ける必要があったからね。


 そうやって罠を解除したら、敵の攻撃が飛んできた。僕は矢の攻撃を腕で受け止め、すぐに後ろに下がる。痛いけども致命傷ではないので、すぐに矢を抜き【ヒール】で治療。腕防具も作っておいた方がいいね、これは。



 「何度も腕で受けてるけど、大丈夫? 受ける度に【ヒール】と【クリアポイズン】は使ってるけどさ」


 「【回復魔法】のスキルレベルも上がってるだろうし、ちょうど良いんじゃない? 僕としては多少の痛みを我慢すれば済むから、そこまで気にしないけどね。強いて言うなら、腕防具を用意してなかった自分が悪いってぐらいかな?」


 「そこでそういう言葉が出る辺り、実に戦闘狂なんですけど、やっぱり自覚が無いと言わざるを得ませんね。ある意味ではコトブキらしいのですが……」


 「まあ、そこは諦めた方が良いんじゃない? 昔からこうだし治らないと思うわ。これでコトブキっていうか、これがコトブキだし」


 「そうなんでしょうね。とはいえ結構危ういのですが……。それも含めて様子見しかありませんか」



 おっと敵を倒し終わったみたいだ。召喚モンスターも支配モンスターも特に問題なく見えているとはいえ、ここは僕達が攻略出来なきゃ意味が無いからなあ。仲間に先導してもらう訳にはいかない。


 そもそも魔隷師の職業以外もここに来て修行するんだ。という事は支配モンスターが居なくても突破できる訳で、そしておそらく自分の力で突破しないと意味は無いんだと思う。また疲れてきたけど、弱音を吐く訳にはいかないな。


 更に僕達は歩いて行くものの、その足取りは重い。何といっても、見えるというか認識できる範囲が狭い所為で、入り口に戻る事も出来ないからだ。脱出が叶うならば、ここまで気分が下がる事もないんだけど、どうしても焦る。


 気持ちとは裏腹に敵は出現するし、罠は設置されている。それらを解除したり倒したりしながらウロウロとしていると、微妙な狭さの小部屋に辿り着いた。……ここ、初めての場所だな?。



 「ここは初めての場所だけど、ここで一旦休憩した後は戻ろう。とりあえず脱出する事を試さないとマズい。出る事もできないとウロウロし続けて体力が無くなり、やがて死ぬ」


 「ま、それがこの魔隠穴の厄介なところだからね。出る事が出来ないっていうのは、予想以上に精神を蝕むわ。それはコトブキでも例外じゃない。というか、戦闘と関わり無い部分だと意外に普通なのね?」


 「ラスティアは僕を何だと思っているのか知らないけど、僕は極めて普通だよ」


 「「「それは無い」」」



 堂々と否定されたうえ、周りの召喚モンスター達も支配モンスター達も「うんうん」と頷いている。そんなにかな? 僕自身、このゲームで戦闘狂と言われるまで特にそう思った事は無い。


 いたって普通にゲームをしている、あるいはしてきた男子高校生なだけだ。まあ、やってるゲームは<BUSHIDO>や<ナイトロード>なんだけど。


 それでも、そこまで言われる程の戦闘狂だろうか? あの2つのゲームには僕なんて比べ物にならない程の戦闘狂が大量に居るんだよ。そういう人達と比べると、僕は戦闘狂などとは言えないと思う。


 考えていても仕方ないし休憩も終わったので、小部屋に入ってきた方角へと出る。そして壁に左手をつけて進む事にした。とりあえずこの方法で脱出をしていこうと思う。時間的に色々とマズいかもしれないし。


 この洞窟では僕達プレイヤーは時間制限つきと言っていい。理由は生理現象だ。トイレに行かないと警告が鳴り、それでも行かないと強制的にログアウトさせる機能がVRマシンにはある。


 当然、攻略中だろうが何だろうが強制は強制だ。つまり生理現象が起きる前に最奥には到達しなきゃいけない。とはいえ今はそれどころではなく、生理現象での警告が鳴る前に脱出しないと駄目だ。


 その事に関してはトモエも理解している為、段々と口数が減ってきた。ここで静かにしていても生理現象が引っ込む訳じゃないんだけど、どうしても無口になってしまうのはVRでよくある事だ。


 罠を確認しつつ破壊し、モンスターが出現したら倒す。それらを繰り返していると、突然光が目に入り、眩しくて目が開けられなくなった。



 ―――――――――――――――


 種族レベルが上がりました

 メイン職業:ネクロマンサー・下級のレベルが上がりました

 ※スキル:【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 ※スキル:【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました

 ※スキル:【練気操作・下級】がランクアップし【練気操作・中級】になりました

 ※スキル:【練気感知・下級】がランクアップし【練気感知・中級】になりました


 使い魔:ラスティアの種族レベルが上がりました

 メイン職業:暗殺者・下級のレベルが上がりました

 使い魔:ラスティアの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 使い魔:ラスティアの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました

 使い魔:ラスティアの【闘気操作・下級】が【練気操作・下級】に変更されます

 使い魔:ラスティアの【闘気感知・下級】が【練気感知・下級】に変更されます

 使い魔:ラスティアの【練気操作・下級】がランクアップし【練気操作・中級】になりました

 使い魔:ラスティアの【練気感知・下級】がランクアップし【練気感知・中級】になりました


 使い魔:キャスティの種族レベルが上がりました

 メイン職業:盾士・下級のレベルが上がりました

 使い魔:キャスティの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 使い魔:キャスティの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました

 使い魔:キャスティの【闘気操作・下級】が【練気操作・下級】に変更されます

 使い魔:キャスティの【闘気感知・下級】が【練気感知・下級】に変更されます

 使い魔:キャスティの【練気操作・下級】がランクアップし【練気操作・中級】になりました

 使い魔:キャスティの【練気感知・下級】がランクアップし【練気感知・中級】になりました


 召喚モンスター:セナのレベルが上がりました

 召喚モンスター:セナの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 召喚モンスター:セナの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました

 召喚モンスター:セナの【練気操作・下級】がランクアップし【練気操作・中級】になりました

 召喚モンスター:セナの【練気感知・下級】がランクアップし【練気感知・中級】になりました


 召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました

 召喚モンスター:ドースの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 召喚モンスター:ドースの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました

 召喚モンスター:ドースの【練気操作・下級】がランクアップし【練気操作・中級】になりました

 召喚モンスター:ドースの【練気感知・下級】がランクアップし【練気感知・中級】になりました


 召喚モンスター:フォグのレベルが上がりました

 召喚モンスター:フォグの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 召喚モンスター:フォグの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました

 召喚モンスター:フォグの【練気操作・下級】がランクアップし【練気操作・中級】になりました

 召喚モンスター:フォグの【練気感知・下級】がランクアップし【練気感知・中級】になりました


 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました

 召喚モンスター:フィーゴの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 召喚モンスター:フィーゴの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました


 召喚モンスター:シグマのレベルが上がりました

 召喚モンスター:シグマの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 召喚モンスター:シグマの【精密魔力感知】がランクアップし【精密魔力感知・下級】になりました

 召喚モンスター:シグマの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました

 召喚モンスター:シグマの【練気操作】がランクアップし【練気操作・下級】になりました

 召喚モンスター:シグマの【練気感知】がランクアップし【練気感知・下級】になりました

 召喚モンスター:シグマの【練気操作・下級】がランクアップし【練気操作・中級】になりました

 召喚モンスター:シグマの【練気感知・下級】がランクアップし【練気感知・中級】になりました


 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました

 召喚モンスター:セスの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 召喚モンスター:セスの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました

 召喚モンスター:セスの【練気操作】がランクアップし【練気操作・下級】になりました

 召喚モンスター:セスの【練気感知】がランクアップし【練気感知・下級】になりました

 召喚モンスター:セスの【練気操作・下級】がランクアップし【練気操作・中級】になりました

 召喚モンスター:セスの【練気感知・下級】がランクアップし【練気感知・中級】になりました


 召喚モンスター:エストのレベルが上がりました

 召喚モンスター:エストのレベルが上がりました

 召喚モンスター:エストのレベルが上がりました

 召喚モンスター:エストのレベルが上がりました

 召喚モンスター:エストのレベルが上がりました

 召喚モンスター:エストの【精密魔力操作・下級】がランクアップし【精密魔力操作・中級】になりました

 召喚モンスター:エストの【精密魔力感知・下級】がランクアップし【精密魔力感知・中級】になりました


 ―――――――――――――――



 魔隠穴が凄いのか、それともギリギリ状態だったのか。でも無印から下級を通り越して中級になってるから、やっぱり魔隠穴の効果なんだろうなぁ。


 目隠し状態なのも相まって、凄いレベルアップラッシュだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ