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0319・運営ダンジョン30階のボス




 ジャケットやズボンを作成した後、たまたま顔を上げたらファルが居た。なのでついでにファルの分も作り着せておく。


 今まで着ていたフリーズベアの物はプレイヤーマーケットに出しておき、倉庫に行こうと腰を上げると何故かセナが居てジッと見てくる。言いたい事は分かるんだけどね。



 「セナ。申し訳ないんだけど、ウェルズベアーの毛皮がないからこれ以上は作れないんだ。明日もウェズベア森に行くから、そこで皮を得たら作ってあげるよ」


 「………ショウガナイ」



 そこまでかな? それとも何かしらを感じ取ってるんだろうか? よく分からないけど、同じ物が欲しいという感じなのかと解釈しておく。良い物という意味ではフリーズベアのジャケットも優秀だからね。


 僕はそう思っていても、新しいのが欲しいってなったらどうにもならないし、面倒な事は言わずスルーしよう。セナも訓練場に戻ったみたいだし、僕もログアウトしてリアルに戻るか。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2000年 10月22日 日曜日 AM8:11



 サービス開始が7月24日だったから、もうすぐ始まって3ヶ月か。まだまだと言えるし、ようやくラスボスっぽいのの顔見せがあったばかり。ゲームもこれからだし、何と言ってもラスボスを倒したからって終わるとは思わない。


 その後って感じで続いていくゲームなんてザラにあるし、とりあえずのチラ見せでしかなかった。これからどうなっていくのかは分からないけど、そもそもまだ国vs国の戦争イベントも無いんだよね。


 色んな意味でこれからというところかー。……考えてないで、さっさとログインしよう。


 いつもの囲炉裏部屋に移動した僕は、プレイヤーマーケットの売り上げを倉庫に入れたら、倉庫の中の売り物をプレイヤーマーケットに出しておく。ラスティアとキャスティが来たので挨拶し、師匠の家のソファーの部屋へと移動する。


 ファルの拠点変更を行い、ラスティアとキャスティを呼び出したら適当に過ごす。今日は僕1人なので気楽なものだ。適当に掲示板を見たりしてダラダラ過ごしていると、ファルが呼びに来たので食堂へ行く。



 「そろそろ魔力金属の事も考えて動くのだぞ。魔炭に関してはシャルロットの所へ行き交換してもらってくるがいい。コトブキはグリーントレウッドを持っているだろうから、交換を言えばしてくれよう」


 「分かりました。豪雪山に行く前に、シャルロットさんの所に行って交換してもらってきます」



 魔炭をどうやって作るか迷っていたんだけど、シャルロットさんの所で交換してもらえるのは助かる。魔炭をどうやって作ったらいいか分からなかったし、炉というか窯が無いと無理だと考えていたんだ。


 最悪はユウヤに作ってもらおうと考えていたんだけど、シャルロットさんに交換してもらえるならそっちの方が良い。ついでに多めに渡しておこう。


 朝食を終えた僕はマイルームに戻り、少々多めにグリーントレウッドを持ったらシャルロットさんの所へ行く。家人の人に話すと待つように言われ、シャルロットさんの許可が出たので交換してもらえた。


 多めのグリーントレウッドを渡し、お礼を言ってシャルロットさんの屋敷を後にする。そのまま豪雪山に行き素材を回収。さっさと戻るとマイルームに戻って素材を倉庫に突っ込む。


 次にドースとファルを交代し、その足でバイゼル山を回って鉱石を掘る。魔力金属を作るには元々の金属が必要なので、久しぶりにバイゼル山で掘るしかない。何ならファルとシグマだけで良いんだよね、その2人しか【採掘】を持ってないし。


 すぐに3ヶ所を回りきった僕達はさっさと戻り、次に境界の建物に飛ぶ。転移したらすぐにウェズベア森へと出発し、ウェルズベアーやグリーントレントを倒して行き素材をゲットしていく。


 魔力金属の作成に必要なので牙や爪も欲しいところだが、今は毛皮の方が優先度が高い。ウェーブ系魔法を使われたら回避不能なので、同じウェーブ系魔法で相殺するしかないが限度というものがある。


 やはり魔法に対する防御力は、なるべくなら上げておきたい。なので毛皮を優先して威嚇状態で仕留める。


 グリーントレントに関しては、1体だけの奴狙いで狩っていて、【クリーン】も併用しているので臭くは無い。ただし2体だと大変で、3体だと対処不能になる。たとえ【クリーン】を使っても3体同時は厳しかった。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:エストのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 昼が近くなってきたので師匠の家に戻り、ファルの拠点交代を行い昼食の手伝いに行かせる。その間にマイルームに戻って素材を預け、師匠の家に戻って少々ゆっくりさせてらう。


 色々な場所に行っては急ぎ足で動き回り、素材をゲットしては次に移動。これが結構大変だったんだ、忙しなくて。慣れてくればそうでもないんだろうけど、今日が初めてだったからなぁ。


 ボーッとしていたら昼食だったので食べ、マイルームに戻ってログアウト。リアルの方でも昼食にする。


 昼食と雑事を終えたらログインし、今度は運営ダンジョンへと向かう。ファルとドースとフィーゴにエストだけを連れていき、1階から一気に進んで行く。もちろん1階のアスレチックを突破した後は、ファルと共にドースに乗ってだ。


 階段の位置も知っているので一気に進み、道中のボスを蹴散らして26階。一旦マイルームへ戻り攻略の為に防寒具を着る。ここからは雪山だったんで攻略を中断してたんだよね。ビッグフットとビッグアームが出る階層。


 流石にそろそろ攻略しておかないと、いつまでもあんな所で止まっていられない。訓練場に集まり準備を整えたら、運営ダンジョンへ転移する。


 26階からスタートし、目の前の雪原へと足を踏み入れた。遠くの方に足の長い雪男と、右の方に手の長い雪男が見える。とはいえそこまで強くなさそうなのは、僕の方のレベルが上がったからだろうか?。


 試しにビッグフットに近付き、闘気バインドを使うとあっさりと動けなくなった。その隙に【闘刃】で足を切り裂いて倒れさせると、後はフルボッコで終了。特に強くもなかった。


 前に来た時には【魔刃】も【闘刃】も使えなかったし、闘気バインドも知らなかった。どう考えても初めてきた時とは違い過ぎて、イメージと敵の強さが合わない。仕方ないんだろうけど、攻略を止めすぎたかな?。


 サクサクと倒しつつ攻略していき、階段を発見したら先へと進む。


 結局29階まで変わらない景色と魔物だった。落とすのも<魔石・中>なので回収はするが旨味は無い。さっさと越えて正解の階層だったよ、本当。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:エストのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 今はボス前で【昏睡眠】を使って回復中。結構使用してるんだけど、スキルがランクアップする気配は無いね。おそらくこのままなんだとは思うけど、ここまで使用してるんだからランクアップしてほしい気持ちもある。


 回復が終わったので起き上がり、皆も確認したが回復は終わっていた。気合いを入れて30階のボス部屋に入ると、地面の魔法陣からせり上がってきたのは巨人だった。背の高さは3メートルを越えており筋骨隆々な手足が見える。



 ―――――――――――――――


 <ジャイアント> ボス Lv43


 ジャイアント種の一種であり、とあるダンジョン30階のボスをしている。通常のジャイアントに比べて全体的に能力が高い。注意して戦おう


 ―――――――――――――――



 ビッグフットやビッグアームが居たからボスはジャイアントなんだろうと思うけど、安直ながら大きさは脅威だよ。動きは遅く見えるけど、思っているよりは速い。30階だし気合入れた方がいいね。


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― 新着の感想 ―
オンゲーでラスボスなんて前座よ前座、チュートリアル そこから世界が物理的に広がって更にやべーやつが出てくるまでがいつもの流れ
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