表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/559

0031・進化ラッシュ




 さて、改めてどうするかと考えたものの、最初から決めていた通りにする事にした。とはいえ勝手に決めてどうこうは良くないと思い、ファルに聞く事に。



 「できればスケルトン・クラフターになってほしいんだけど、いいかな?」


 「カタ!」



 頭を上下に振って肯定を示してくれたファル。了承も得られたので、スケルトン・クラフター・下級へと進化だ!。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:ファルの進化先にスケルトン・クラフター・下級が選択されました。これより進化を開始します


 ―――――――――――――――



 そのウィンドウが出た瞬間、ファルが光輝き始めた。おお! 進化演出は初め、えぇーー……。光始めて「ピカッ」で終わり。いやーうん、レトロゲームの演出っぽいとは思うけど、僕の期待を返せ。これはレトロじゃなくて手抜きだろう?。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:ファルがスケルトン・クラフター・下級に進化しました

 初期習得スキルを一覧から1つ選択して下さい


 ―――――――――――――――



 うん? あー……このリストの中から1つだけスキルを覚えられるって訳ね。了解、了解。だとしたら覚えさせるスキルなんて1つしかない訳で。【解体】をポチっと。



 ―――――――――――――――


 スケルトン・クラフター・下級の初期スキルが選択されました

 ※スキル【解体】を習得しました


 ―――――――――――――――



 よしよし。それじゃあ次はセナだ、待たせたね。まずはどんな進化先があるのか確認を………これはどう考えるべきなんだろう? ちょっと困ったぞ。何と言うか、ゾンビって独特だなぁ……。



 ―――――――――――――――


 ・ハイゾンビーナ:より強力な力をもつゾンビ。足が遅く不器用という弱点は変わらない

 ・ジャイアントゾンビーナ:大型になり、より肉壁に特化したゾンビーナ。更に足が遅く、不器用になってしまうので注意

 ・グーラ:ゾンビ種を越えてグール系統に進化する。死肉で修復できて、足の遅さや不器用さは解消されるものの、代わりに耐久力は落ちる


 ―――――――――――――――



 正統進化か大型化か新種族か。見事にバラバラだけど、僕的にはグーラかな? セナは格闘が好きだし、足が遅くて不器用なのはマイナスにしかならないだろうからね。……一応聞いてみたら、物凄くグーラ推しだった。説得の必要も無かったね。それじゃポチっと。


 ファルと同じで段々と光始めて、「ピカッ」で終了。何というか、風情が無いなー。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:セナはグーラに進化しました

 召喚モンスター:セナは【回避術】を習得しました


 ―――――――――――――――



 「フゼイ?」


 「おお? 喋れるようになったんだね、セナ。ゾンビじゃなくなったからかな? 進化にはこういう事もあるのかー、腐った肉で修復出来るところは変わらないみたいだけど」


 「ニク! オレサマ、オマエマルカジリ」


 「何でそれ知ってるのさ!? そもそも種族が違くない?」


 「?」



 訳の分からないセナの知識はともかくとして、ゾンビの時よりも背が高くなってるし、進化で僕を越えてしまった。160台前半かな? まあいいけど。それより進化した2人、体のチェックの為に戦闘しようか?。


 浅層の魔物なら1対1で余裕だからね、とりあえず進化がどんな感じなのかチェック。まずはファルだけど、特に変わりなし。生産系の進化だから特に変わってなくても構わないし、生産系で活躍してくれればいい。


 セナは……体の動かし方、特に関節の動きが人間と変わらなくなったね。今まではぎこちない感じで動かしてたけど、今はスムーズに動かしてる。僕が最初にやらせたとはいえ、ストンピング好きだね。もう諦めてるけどさ。


 さて、2人が進化を果たしたし、再び中層に行こうか? 2人の実力に期待する!。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 再び中層に入った僕達は、熊を見つけたので素早く2度投げつけてから、一気呵成に攻撃して倒した。どれだけ強い相手でもパターン化できれば安定して倒せる。そしてそうなると当然のように経験値かせぎ、つまり乱獲対象になる。


 しかし次の1頭を倒すとブレーキのかかる事態に。



 ―――――――――――――――


 種族レベルが上がりました

 メイン職業:ネクロマンサー・見習いのレベルが上がりました

 【屍命召喚】に新たにゾンビドッグが追加されます

 メイン職業:ネクロマンサー・見習いは規定のレベルに達しました。新たな職業を選択して下さい


 召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 すぐにネクロマンサー・下級を選択し、ついでにゾンビドッグを登録する。あっと言う間に魔力が1割まで減ったが、闘気は半分以上残っているので戦闘に支障は無い。



 ―――――――――――――――


 メイン職業にネクロマンサー・下級が選択されました

 ネクロマンサー専用スキル:【瘴気変換】を習得しました


 ―――――――――――――――



 再びウロウロしつつ、中層の魔物を2頭倒して引き上げる。理由は石球がなくなったからだ。


 しかしこういう時に限って出会うものなのだ。これもレトロゲームあるあるなのかな?。



 「グルルルルァッ!!!」



 ゾンビダークタイガーに襲われてしまい、慌てて僕達は迎撃する。戻る時という事で気が抜けており、【魔力感知】や【闘気感知】での索敵を忘れていた。その所為で不意打ちを受けかけたが、相手が律儀に唸ってくれたから助かったようなものだ。


 相手が咬みつきにくるも、ファルがキッチリ盾で防ぐ。すると盾が壊れて粉々に砕けた。まさかこんなタイミングで耐久が0に!? そう思ったらファルさん、左手に鉄のメイスを持って二刀流になりましたよ。何か格好いいな。


 左手のメイスでゾンビダークタイガーの攻撃を凌ぎつつ。右手の棍棒で攻撃している。横から上手く合わせられないセナは若干ながら苦戦中だ。それでもヌンチャクで攻撃してるんだけど、相手が元気でタイミングが合ってない。


 僕は槍の破壊力が低くて怯ませられないんだ。ヌンチャクの方が破壊力が高いんだと思う。武器種ごとに内部数値が違う所為だろう。突きでもキャンセルさせられない。結局、ドースの体当たりで転んだ所に総攻撃する事で何とか倒せた。正面から戦ったらこんなに強いんだね。初めて知ったよ。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました

 おめでとうございます。召喚モンスター:ドースは進化可能です


 ―――――――――――――――



 おお! 今日は進化ラッシュだな。とりあえず進化は後回しで浅層に逃げ込むぞ!。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 やれやれ。もう1戦する羽目になってたら、間違いなく誰かが死んでたな。中層はいまだ余裕を持って戦える場所じゃない。ちょっと戦えるようになったからって、舐めちゃいけないな。緊張感を持って戦おう。


 よし! それじゃ安全圏まで退避できたし、ドースの進化先チェックだ!。



 ―――――――――――――――


 ・ハイスケルトンホース:体が大きくなり足が更に速くなるものの、その分小回りは利きにくくなる。後ろに動きにくいところは変わらないので注意

 ・ゾンビホース:スケルトンホースに肉が付く。より体重が増えるものの、鈍重にもなるので注意。ただし蹴りの威力と体当たりの威力は上がる


 ―――――――――――――――



 この2つしか進化先がないな。僕としてはゾンビホースかな? やっぱり蹴りの威力は上がってほしいし。それに、この説明文からだと肉が付くだけで体の大きさは変わらないみたいだしね。<屍人の森>で更に大きくなられると厳しいから、小さい方がありがたい。


 ドースに聞くと了承してくれたので、ゾンビホースに進化させる。「ピカッ」で終了、ゾンビホースとなった。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:ドースはゾンビホースに進化しました

 召喚モンスター:ドースは【疾走】を習得しました


 ―――――――――――――――



 「ブルルッ!」


 「おお! 馬の鳴き声になってる。今まではスケルトンだったから鳴けなかったもんな。これで蹄鉄も着けられるし、町に行った方がいいか。とりあえず肉食べといて」


 「ニク!」



 どうやらセナも欲しいようなのであげとこう。何となくファルから「やれやれ」という雰囲気を感じるんだが、気のせいかな? ファルって何か、お兄さんっぽい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ