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 またウロウロしつつウェルズベアーを探すも、出会うのはグリーントレントばかり。探していると見つからないという状況。物欲センサーかと思うも、グリーントレウッドも必要なので何とも言えない。魔炭も魔力金属には必要だし、困ったものだよ、本当。


 ようやく見つけたウェルズベアーにはユウヤが挑み、立ち上がって威嚇している隙に、首に【闘刃】螺旋突きを叩き込む。例え棍棒といえど使えるし、十分な威力だったので一撃で倒したようだ。さて、毛皮は……。



 「よっしゃ、毛皮ゲット! コトブキの倒し方で大丈夫みたいだが、原因としては何だろうな? 威嚇中に倒す事なのか、それとも一撃で倒す事なのか……」


 「じゃあ、次は私がやるよ」



 今度はナツがやるようだ。何か考えがあるんだろうけど、何をする気だろう? 近くにもう1頭いたのでナツが近付いていき、威嚇に立ち上がった後、地面に下りた瞬間を狙ってメイスを全力で叩き込んだ。


 闘気で強化したうえ、【闘刃】まで使って頭をカチ割ったようだ。何というか、上手い使い方をしたものだと感心する。僕も使い方をしっかり考えた方が良いね。



 「……ダメ、毛皮じゃなくて肝だった。……あれ? 肝って初めてだけど、薬の材料になるんだっけ?」


 「……ナツが新しい問題を作り出した。余計に面倒な事になったけど、今日はもう検証している時間が無い。そろそろ帰らないと<屍人の森>まで戻れない」



 フランジの刃の先に【闘刃】を出す事により、【闘刃】、フランジ、メイス本体という三段攻撃を行ったナツ。その一撃で熊の頭をカチ割るという破壊力を見せたにも関わらず、御蔭で妙な問題を作り出すとは……。


 まあ先ほどの【闘刃】の使い方は僕も取り入れて、綺麗に応用に繋げたいところだ。【闘刃】で先に少しでも切っておけば、そこから闘気で強化した武器を使って切り裂けはいい。硬い物を切るのは難しくても、先に切れていれば切り口を広げるだけで済む。


 そしてその程度の小さな【闘刃】なら、今よりも耐久力は減らないだろう。【闘刃】螺旋突きも小さく効率よく使っていきたい。使えるようになっても使い熟すのは大変だし、使えるようになるのはスタートでしかないね。


 帰り道で出会う魔物を倒しながら、僕達は足早にウェズベア森から外に出た。


 ―――――――――――――――


 種族レベルが上がりました

 メイン職業:ネクロマンサー・下級のレベルが上がりました

 ※スキル【屍命召喚】にスケルトンバードが追加されます


 使い魔:ラスティアの種族レベルが上がりました

 メイン職業:暗殺者・下級のレベルが上がりました


 使い魔:キャスティの種族レベルが上がりました

 メイン職業:盾士・下級のレベルが上がりました


 召喚モンスター:ファルのレベルが上がりました

 召喚モンスター:ファルのレベルが上がりました


 召喚モンスター:セナのレベルが上がりました


 召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました


 召喚モンスター:フォグのレベルが上がりました


 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました


 召喚モンスター:シグマのレベルが上がりました


 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 おっと、まさか新しい召喚が追加されるとは。とりあえず登録だけしておいて……うわ、結構な魔力を使ったなぁ。やはり登録にはかなりの魔力を持って行かれるか。召喚は後回しでさっさと戻るのが先だね。


 僕達は走ってセロンヴラドへと戻る。町に着いたら早歩きで領主の館に向かい、門番に執事長を呼んでもらう。もっと下っ端か門番でもいいんだけど、責任者じゃないと駄目っぽいから頼んだんだ。


 屋敷の中から執事長が出てきたけど、何やら目の奥が笑ってないね。監視から伝えられた言葉が気に入らなかったんだろう、僕達にとってはどうでもいいけど。


 用件を話し、転移魔法陣のある小屋へと案内してもらう。アレを使わないと帰れないんだから当たり前の事なんだけど、何を考えているのやら……。



 「ここは当家の敷地ですからな、あまり無闇に何度も立ち入られても困るのですが?」


 「だったらここに転移魔法陣を作った女王陛下に文句を言えばいいでしょう? ここに転移魔法陣を作ったのは僕達ではありませんよ」


 「女王陛下の御名を出せば、何でも通るとお思いで?」


 「ならば、この依頼は失敗でいいですよ。僕達は”何故”失敗したかをマリアさんに話すだけですから」


 「………」



 この人達は女王からの正式な依頼だという事を理解してないのかな? それとも叛逆の意思ありなのか。どういうイベントなのか判別が付かないので微妙なところだけど、叛逆の意思ありなら調べておいた方がいいのかもしれない。


 そんな事を考えつつ、僕達は小屋の中の転移魔法陣を使って屍人の森へと戻った。ユウヤとはそこで別れ、僕達は師匠の家に入って一休みする。一度ファルを送還し【拠点召喚】で改めて呼び出した。これはスケルトンバードを召喚する為だ。



 「あれ? 何でわざわざファルを送還してから召喚し直したのよ。そんな事する必要あった?」


 「ウェズベア森を出る前にレベルが上がったんだけど、新たな召喚体が追加されたんだ。新しいのを召喚する為にはファルを外すしかないからね、今の内に召喚のし直しをしておかないと」


 「へー、新しいのが呼べるようになったの。それってなに? マミーとか?」


 「いや、まあ、あれもアンデッドだけど違うよ。今回はスケルトンバード。やっと空を飛んで偵察してくれる仲間だけど、ネクロマンサーにはこの系統の召喚が無いかと思ってた。随分待たされたけど、その甲斐はあったかな」


 「スケルトンバードねえ。どうやって飛んでるのか謎なアンデッドだと思うわ」


 「【飛翔】スキルでしょ、おそらく。つまりは魔力で飛んでるのであって、物理的な翼で飛んでる訳じゃないって事よ」


 「ああ、成る程。それなら分かるわ。………それにしても、大した交換用の物が無いわね。となると前に逃した物を交換するしかないでしょ!」


 「またトモエは露出を増やす気? どうしてそういうのが好きなのか知らないけど、あんまり良い事とは思えないよ? ちゃんと隠しておいたらいいのに」


 「むう、チラリズムを煽る方がよいと仰るか。なかなかの焦らしプレイでござるな」


 「キャラが急にブレてるから元に戻して。後、ナツは諦める。トモエはこんなものだから言っても無駄。リアルで鍛えたり節制してる人は、大抵綺麗な体を見せたがる。ボディビルダーが筋肉を見せたがるのと一緒」


 「まあ、確かにトモエが努力してるのは間違い無い。少ない時間で効率よく鍛えられるエクササイズとか筋トレとかしてるし。……何故か僕も付き合わされたりするけど」


 「あんたは鍛えなきゃ駄目でしょ。筋肉とか足りないから背が低いんじゃない? 昔から走ったりとかだけしてるけど、走ったところで痩せるだけなんだから、あんたにとっては逆効果でしょうに」


 「あれは痩せる為じゃなく、体力をつける為にやってるだけなんだけどね? 別に毎日やってる訳でもないし、気が向いた時だけだよ」



 変な方向に話が逸れたけど、ポイントの方を見ていこう。


 …………トモエがおかしな方向に行く程度には変わらないラインナップだ。前回と殆ど変わってないけど、マイルームの物は追加されてる。物作りの為の物が色々出てるね。


 万力とか魔道具のノコギリとか、魔道具の圧力鍋とかオーブンまで。僕はこれらを買っていくぐらいかな? スキルに欲しい物は無かったし、武具なんて自分で作るから要らないし、お菓子はゲーム内通貨で買えばいい。


 課金アイテムなんて要らない。残っているのは生産設備ぐらいしかないんだよ。それもファルが使う道具系ぐらいしかないんだけど、ポイントを余らせても仕方ないんで、各種生産道具を買って終了。


 余ったポイントはお菓子にしてラスティアとキャスティに渡す。2人は喜んでるけど、これから夕食だし後で食べたら? ……聞いてないね、2人とも。


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