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0029・ダンジョン街での買い物とオッサン盗賊




 ダンジョン街の防具屋に行き色々と見回っているが、コレといった物が無い。鉄の鋲付きブーツはあるが、こっちだと10000デルもする。にも関わらず、性能的には変わらなさそうなんだ。どうにも買おうとは思えない。


 他にも見て回るが、コレといった感じの物は無いな。1軒目は失敗だったかと思い、店を出たら次の店へと行く。再び見て回るも、鉄の鋲付きブーツ9800デル。大して変わらないし、値段も殆ど変わらない。もしかして、ぼったくりが多いのかな?。


 そんな風に思っていると、靴ばかりを扱っている店があった。成る程、靴関係はここで買えって事ね。そう思い店の中に入ると、色々な靴があってなかなか面白い。サンダルやブーツだけじゃなく、何故か下駄とか綿の厚底の足袋みたいなものまであった。何処の忍者が買うのさ?。


 そんな物を見ていると、セナが釘付けになっている靴があった。革で出来た靴だったが、足先が鉄板で補強してあるうえに底は完全なスパイクになっている。正に蹴って踏む為に存在する靴だな。値段は……たっか! 14000デル!!。


 ……ああ、うん。分かった、分かった。物凄い目力で見てくるんだよ、あの圧力に屈するのは仕方ない。無表情なのに圧が強すぎる。僕とファルは鉄の鋲付きブーツ。値段は7800デル。ゼット町より安かったよ。


 別の店に行き、鉄のガントレットと鉄の脛当て、しめて11000デル。4200の革鎧を3つ、指貫グローブ1400を2つ、革の剣帯2600を3つ買った。その後は武器を見て回るのだが、錬金術のレベルを上げるには作るのが一番なのでどうしようか?。


 ………色々悩んだ結果、予備だけを買う事にした。それはファルの装備である鉄のメイス。20000もしたが仕方ない、総鉄製だし破壊力と耐久力が非常に高いんだ。これだけは惜しまずに買う。



 ―――――――――――――――


 <武器> 鉄のメイス 品質:5 レア度1 耐久470


 総鉄製でフランジが4枚付いたメイス。ホーリーウォータースプリンクラーという異名通りの威力を発揮する

 攻撃力18 破壊力7


 ―――――――――――――――



 石を投げるから分かるんだけど、破壊力の高い武器は部位破壊をしやすく怯みを発生させやすい。特にアンデッドを相手に戦う僕達にとっては、破壊力が高い武器は魅力的だ。僕自身の武器も探したけど、そこまで良い物は無かったし、欲しい物も無かった。


 ドース用の鞍は買わずにスルー、進化したら大きくなるだろうし今買っても損するだけだ。後は3000出して多めの麻縄を買ったらダンジョン街を後にした。防具が揃ったからか喜んでいるが、全員後ろから尾行している連中には気付いている。


 ある程度の距離を歩いたら振り向いて聞いてみた。



 「オッサン達さあ、ダンジョン街から後ろをつけてきてるのは分かってるんだけど? 盗賊をするなら殺される覚悟があるんだよねえ?」


 「チッ! 気付いてやがったか。それより、どうだ?」


 「大丈夫だ。このガキとアンデッドどもは遠距離攻撃のスキルを持ってねえ。ただ、あのガキは【身体強化】を持ってる。そこには注意しろ」


 「ケッ! 単に使えるだけだろ。それでこのクソガキは調子に乗ってるんだろうが、世の中の厳しさっつうもんを教えてやるぜ。なぁに心配すんな、たっぷりケツの方も可愛がってやるからよ?」


 「気持ち悪いオッサンどもだね。お宅らでケツを掘り合ったらどうだい、その気持ち悪いツラ同士でさあ。慰め合いで丁度良いかもよ?」



 それにしても12歳以上のゲームでこの描写って良いのかな? ケツ掘るぞっていう盗賊が出てくるとは思わなかったよ。運営はクレーム入れられなきゃいいけど……。



 「うるせえ! 気持ち悪い事言うんじゃねえよ、このクソガキ! お前ら、殺さねえように痛めつけるぞ!」


 「分かってるっつうの、てめぇが指図すんじゃねえよ」


 「いちいち五月蝿え奴等だ、こういうのは早いもん勝ちだろうが! ………【ファイアボール】!!」



 革鎧のオッサンが魔法を放ち、こちらに飛ばしてきた。僕達は一斉に広がり回避するものの、オッサン達は一気に接近してきた。僕は素早くインベントリから壊れかけの石を取り出し、【身体強化】を使って投げる。


 これが進化個体を倒せた投擲だ!!。


 石は魔法を放ったオッサンの頭に吸い込まれ、オッサンの頭を潰して吹き飛ばす。魔人という名の人間に使うと一撃で殺せる事が分かった。あまりに凄惨な死体だからだろう、オッサン盗賊どもが固まってしまっている。


 ただ、そんな停止は僕達にとって隙でしかない。ファルが頭に棍棒を叩き付け、セナがトンファーの先端を目に突き刺し、ドースが体当たりで転倒させる。それ以外に一人残っていたオッサンは慌てて動こうとするが、僕の第二球が首に直撃して圧し折れた。


 破壊力は2倍、つまり総鉄製のメイスよりも更に1高いのだ。そのうえ【身体強化】を使い、投げている石は【剛速球】で加速されている。普通に考えても死ぬだろう、そんな危険球は。本当の意味での”デッド”ボールだ。


 ファルが何度か棍棒を叩き付けたオッサンは、頭をカチ割られて血を噴き出しつつ倒れている。セナは両目を抉った後で右足を潰し、今はストンピングで攻撃中だ。直に沈むだろう。ドースが体当たりをしたオッサンは頭を踏み潰されて既に死んでいた。


 四者四様の酷い有様だ。おっとセナが相手をしてたオッサンも死んだらしい、オッサンどもの装備と金が残って消えていく。盗賊に対する慈悲など無いし、ケツを犯すなんて言った奴は殺して問題ない筈だ。レッドネームにはならないだろう。


 流石に犯罪者プレイは運営に申請しないとアウトだし、僕自身する気は無い。オッサンどもの装備を拾って帰……なんだコレ?。



 ―――――――――――――――


 <武器> 呪いの短剣 品質:10 レア度:3 耐久210


 呪いが込められた短剣、敵を切りつける度に敵も自分も発情し狂っていく

 攻撃力27 破壊力1


 ―――――――――――――――



 「………」



 オッサンどもがケツがどうこうと言ってたのはコレの所為かな? ……これって持っただけでは問題無いって事だよね? だとしたら……。


 僕は短剣を抜き、近くにいた土ウサギに対して呪いの短剣を投げる。狙いをあやまたずに直撃し、一撃で土ウサギは死んだ。あの攻撃力だから一撃なのは分かる。そのうえ思った通りだ。


 この呪いの短剣、手に持って切りつけなければ呪われない。つまり、投げつけるだけならノーリスクで使用できる。良い武器持ってたなぁ、あのオッサン達。気持ち悪い奴等だったけど、そこだけは感謝する。


 後は普通の鉄の短剣2つと、鉄の小剣、それに鉄の杖だった。どうも魔法を使ってたオッサンの武器らしい。魔法使いだったけど、盗賊に堕ちたのかな? 全て鉄で出来ている杖で、なかなかの破壊力がある。


 後は革の篭手3つと革の脛当て3つに、革のサンダルが5つ。適当に【融合】と【変形】で使い潰しながら帰ろう。ただ歩くのは暇だし。



 ―――――――――――――――


 <兜> 革の帽子 品質:3 レア度:1 耐久50


 革で出来た簡単な帽子。庇が着いている為、日光が強くても眩しくない

 防御力1


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <服> 革のジャケット 品質:3 レア度:1 耐久60


 革で出来たジャケット。布に比べれば丈夫

 防御力1


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <服> 革のズボン 品質:3 レア度:1 耐久50


 革で出来たズボン。布に比べれば丈夫だが、足が若干動かしにくくなる。

 防御力1


 ―――――――――――――――



 <屍人の森>に着くまでにこれらの物を作り、帽子とジャケットとズボンをファルに、ジャケットとズボンはセナに渡した。これで見た目は多少マシかな? ズボンに関してはセナが若干嫌がってるが諦めて欲しい。


 今までのは破れた布のスカートだったから色々問題あったしね。革製の物はこれで全部無くなったし、革の脛当ては僕もファルもすでに確保して着けている。


 そういえば魔法使いのオッサン以外、革鎧を着けてなかったな。何故だろう?。


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>大丈夫だ。このガキとアンデッドどもは遠距離攻撃のスキルを持ってねえ 投擲は遠距離攻撃スキルではないのだろうか?
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