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0256・ブラッディキャメルとブラックスコーピオンの関係




 休憩を終えて、再び砂漠に出る僕達。既に魔物のリポップも済んでおり、再び戦闘となるんだけど……僕の投球案が何故か採用された。といっても今回は魔法でやってみる事にする。何故なら石球が勿体ないから。


 遠くから【ダークバレット】を飛ばすも途中で消えてしまった。仕方なく魔力をそれなりに篭め、威力よりも飛距離を稼ぐ形で飛ばす。見事にブラッディキャメルにぶつかり、こっちに気付いた敵は一気に走ってくる。


 サンドドッグも居らず、たった1頭だけのブラッディキャメルなど相手にもならない。さっさと足を切り落とし、後は全員でボコボコにして終了。唯のザコでしかなかった。



 「<血駱駝の肉>が手に入ったのは良いんだけど、1頭だと本当に大した事がねえな。これが暴走すると途端に大変になるんだから、本当に厄介な形にしてある階層だぜ」



 ユウヤの愚痴に3人も「うんうん」と頷いている。それからも遠間から攻撃して釣り出して敵を倒すという形で進み、乱戦をするよりも精神的負担は随分軽くなっていた。少数の敵なら簡単に倒せるので、暴れないならそこまでの強さもしていない。


 ブラックスコピーオンの居る場所も分かっているので、その上の地面を攻撃すると地上に出てくる。後はバインド系魔法で拘束している間に尻尾と鋏を切り落とせばいい。それだけで逃げようとするので、その隙に殺せば終わる。



 ―――――――――――――――


 種族レベルが上がりました

 メイン職業:ネクロマンサー・下級のレベルが上がりました


 使い魔:ラスティアの種族レベルが上がりました

 メイン職業:暗殺者・下級のレベルが上がりました


 使い魔:キャスティの種族レベルが上がりました

 メイン職業:盾士・下級のレベルが上がりました


 召喚モンスター:セナのレベルが上がりました


 召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました


 召喚モンスター:フォグのレベルが上がりました


 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました


 召喚モンスター:シグマのレベルが上がりました


 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 ようやく僕達のレベルも上がったけど、皆は更にレベルが上がってるらしい。まあ、まだランク1な訳で、それに比べたら上がり難いのは仕方ない。そろそろ時間なのでダンジョンを脱出し、僕達は師匠の家に戻る。


 転移魔法陣に乗って帰るユウヤを見届け、僕達は師匠の家に入るとスケルトン・クラフターに食材を渡す。その後ソファーのある部屋へ。マイルームに移動してラスティアとキャスティ以外を呼び出したら、倉庫に素材を入れて整理していく。


 スノーウッドとブラックスコーピオンの甲殻を出してインベントリに入れ、僕はソファーの部屋へと戻りファルを呼び出す。そうして物作りを始めようと思ったら、イルから矢作りの手伝いを頼まれた。まあ、いいかと思いつつ今日も手伝う。


 ナツがキャスティの野菜を欲しがったので一旦マイルームへと戻り、必要な分の野菜をプレイヤーマーケットに優先付きで流す。終わったら戻って再び作業の手伝い。その横からちょこちょことトモエも頼んでくるので、そっちも手伝う。


 こういう時に断ると後で五月蝿いんだよね。しかもそれが長く続くっていう面倒臭さ。だから僕はこういう時には断らないんだ、後で倍以上の面倒臭さが襲ってくるなら誰だって我慢する方を選ぶと思う。


 作業を続けているとナツとファルが呼びに来たので食堂へ行き、夕食を食べつつ今日の成果を話す。



 「ブラックスコーピオンの肉はそこまで要らぬのだが、ブラッディキャメルを狩るのに苦労したか。確かに聞いておると天然のブラッディキャメルとは動きが違うの。わざわざブラックスコーピオンの居る方向へと行くのはおかしいうえ、そもそもブラックスコーピオンの居場所が分からぬであろう」


 「そうよねえ。私達は問題なく分かるけど、ブラッディキャメルがブラックスコーピオンの位置を把握してるのがそもそもおかしいのよね。そんな能力やスキルがクソラクダにあるとは思えないし。……という事は?」


 「ダンジョン内のブラッディキャメルには持たされているか、それともブラックスコーピオンがブラッディキャメルを誘導しているかです。暴走しているブラッディキャメルであれば誘導しやすいでしょうし」


 「しかしそれは古くから言われている事の、数ある証拠の一つにしかならんぞ? 天然の魔物とダンジョンの魔物は根本的に違う存在である、という事のな。元々おそらくはそうだろうと言われておるし、幾つもそれっぽい証拠はあったからのう」


 「ですがそれでは、ダンジョン内で幾ら鍛えても、それで天然の魔物と戦える訳ではない。という言葉の信憑性が増しますよ?」


 「それは仕方あるまい。そもそもダンジョン内と天然の魔物では差がありすぎるし、命を懸けた戦いである事に違いなどないのだ。魔物が全て同じ動きをすると考える方がおかしい。それで死んだのなら、対処できなんだマヌケというだけよ」


 「まあ、そうね。そもそも天然だと、どう生きてきたかによって魔物の持っているスキルも違うもの。それすら理解してないんじゃ、殺されても仕方ないわね」



 ……ラスティアのさっきの言葉が<レトロワールド>に当てはまるなら、そもそも魔物のスキルってランダムに決まってる? 例えば5つのうち3つと決まっていて、それが抽選で選ばれてるとか? ……流石にそれは無いか。


 もしそうならザコだけで莫大なリソースを消費してしまうからね。観測するまで不明という事なら分からなくもないけど、それにしたってねえ……。1匹1匹そんな事を決めてたら、幾らリソースがあっても足りない気がする。なので設定でしかないと思う。


 まあ、ボス戦かイベント戦なら可能性としてあるので、覚えておいて損は無いかなってくらいの情報かな? とはいえイベントで1度しか戦わないならランダムにする必要も無いし……やっぱり”そういう設定”っていうのが一番しっくりくる。


 そうなるとブラックスコーピオンが誘引してる可能性が一番高いかな? 毒で殺している以上は、天然のブラックスコーピオンもそうやって捕食しているのかもしれない。そもそも夜行性らしいし、この世界じゃ生態も知られてないだろう。とすると、考えるだけ無駄か。


 夕食後、ソファーの部屋からマイルームへと移動。ラスティアとキャスティを呼び出したら囲炉裏部屋でログアウト。現実へと戻ったら、諸々の雑事を片付ける。


 夕食を食べてお風呂に入り、部屋へと戻ってきたらログイン。今日も<澱み草>を抜きに行く。浅層と中層を回って全て抜き、さっさと師匠の家に戻った。ここ最近はよく抜いているので数が少なく簡単に終わる。


 まだ寝るまでには時間があるので武器を作り、出来た物はプレイヤーマーケットに流す。最近はそれなりに良い物を流しているからか売り上げが大きい。第3陣の武具類も一段落したらしく、木製の物はそこまで売れなくなったようだ。


 だからなのか、最近ファルは椅子やテーブルに箪笥タンスなどといった家具類を作っている。これがそれなりに売れているのと、ファルは石と木を組み合わせた武器も作り始めた。どうも【石工】のスキルには、石を変形させるスキルが含まれている。


 いや、調べると錬金術師と同じ【変形】なんだけど、【石工】の【変形】は石材に特化しているらしい。【木工】にも【変形】があったので、おそらく様々なスキルに似たようなものがあるんだろう。


 何となくではあるが、錬金術師の【変形】は幅広く使える分、難しいかMP消費が大きいかのデメリットがありそうだ。もしかしたら両方かもしれないけど、これは諦めるしかないね。


 その分、色んな物に使えるんだし。


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