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0024・ステータスとヘタクソな錬金術




 2000年 7月29日 土曜日 AM8:08



 今日も元気にログインするが、貴族の配下である騎士に負けてから、色々とあったがようやく吹っ切れた感じだ。昨日の夕食時に父さんに指摘されて、ここ最近機嫌が悪かったと自覚できた。家族に余計な迷惑を掛けちゃったよ。


 実際に僕から話を聞いた母さんは怒り、父さんは呆れ、シズはイベントを羨ましがっていた。ちなみに父さんが呆れたのは、レアアイテムを手に入れさせておいて没収するイベントに対してだ。「なかなか壮大なイベントだな」と皮肉っていた。


 父さんの予想だが、「おそらく最初は盗賊に奪われる筈だったんだろう。だけど珠が倒してしまったので、今度は絶対に勝てる貴族と騎士を送ってきたんだ。二段構えのイベントだな」と言っていた。僕も今は同じ結論だ。


 つまりあれは絶対に奪われるイベントであり、普通なら戻ってこないイベントなんだと思う。もしくは後で悪事がバレる系のイベント。何故か師匠が<八魔女>の僕がトリガーになってしまったけど、そこまで間違ってはいない筈。


 ちなみに【総合鑑定】の話をしたら、シズが物凄く五月蝿かった。なので【人物鑑定】の取得の仕方と、僕のステータスやアバターを見せておいた。何故か母さんが猛烈に見たがったので、結局全員に見せたけどね。それがコレ。



 ■■■■■■■■■■■■■■■


 <コトブキ>


 ※種族・職業


 種族:魔人(♂) Lv10

 メイン職業:ネクロマンサー・見習い Lv10

 サブ職業:錬金術師・見習い Lv11


 ※能力


  力:8

 耐久:8

 魔力:11

 精神:11

 意志:10

 敏捷:7

 器用:10

 感覚:10

 魅力:5


 ※スキル


 【槍術】【投擲】【身体強化】

 【魔力操作】【魔力感知】【闘気操作】【闘気感知】【総合鑑定】

 【屍命召喚】

 【乾燥】【変形】【融合】


 ※装備


 右手:木の棒

 左手:なし

  頭:なし

  体:なし

 右腕:なし

 左腕:なし

  腰:なし

  足:木靴


 ※アクセサリー

 01:なし


 ※称号

 【卑怯者】【剛速球】


 ※所持金 0デル


 ■■■■■■■■■■■■■■■


 ※屍命召喚


 <ファル>


 スケルトン Lv11


 ※能力


  力:8

 耐久:6

 魔力:6

 精神:8

 敏捷:8

 器用:8


 ※スキル


 【棍棒術】【盾術】


 ※装備


 木の棍棒

 木の盾


 ■■■■■■■■■■■■■■■


 <セナ>


 ゾンビーナ Lv11


 ※能力


  力:8

 耐久:10

 魔力:6

 精神:6

 敏捷:7

 器用:7


 ※スキル


 【格闘術】


 ※装備


 トンファー


 ■■■■■■■■■■■■■■■


 <ドース>


 スケルトンホース Lv4


 ※能力


  力:6

 耐久:5

 魔力:3

 精神:4

 敏捷:8

 器用:4


 ※スキル


 無し


 ※装備


 無し


 ■■■■■■■■■■■■■■■



 見れば分かる事だけど、召喚モンスターには意志・感覚・魅力の能力値が存在しないようで、その代わりに初期能力値がプレイヤーより低いらしい。


 メイン職業やサブ職業も無いので全体的に能力値が低くなってしまうが、代わりに進化などがあるので補正されるだろう。


 あまり強いと他の職業の者が不利になってしまう為、こういう能力配分になっていると思われる。シズの方も見せてもらったが似たようなもので、ステータスは分からなかったが、スライム、グレイドッグ、ゴブリン、スネークと居た。


 現在はゴブリンにスライムを纏わせ、シズはスネークを巻きつけて戦っているらしい。メインを短剣にして戦っているそうだが、スネークの噛み付きは確率での毒なので優秀なんだそうだ。そんな情報交換をシズと夕食時にした。



 「さて、今日からはレベル上げなんだけど、まずは3体を呼び出さないとね。【屍命召喚】!」



 ファル、セナ、ドースを呼び出したのはいいんだけど、それだけで魔力が1割を切ってしまった。まあ、この森に居れば回復も早いし気にしなくていいか。今日はそろそろ中層へと行く。言ってた事と違うじゃないかって? レベルが上がらないんだよ。


 流石にレベルが二桁になった所為か、簡単にはレベルが上がらなくなってきたんだ。ここは一つ心機一転、奥へと進んでみようと思っている。どのみち魔力の回復が早いこの森にはまだまだお世話になるんだし、なら攻略しに行ってもいいだろう。


 僕は皆と歩きつつ、石を拾って【融合】してみた。ログインしてすぐ師匠に挨拶し、その後に【融合】の相談をしたんだが、何かと何かをくっつけるという発想は正しいようだ。それが【融合】だと言われ使い方を見せてもらった。


 どういう風に使えばいいかは分かっているので、後は師匠のやり方を思い出しつつ近づけていくだけだ。模倣力は高いからね、少しずつでも近づける自信はある。……よし、上手くいった。次に【変形】。最後に【融合】……やった、出来た。


 自分で武器が作りだせたぞーーー! とりあえず、【総合鑑定】だ!!。



 ―――――――――――――――


 <武器> 石と木の槍 品質:1 レア度:1 耐久40


 石と木で作られた槍。簡素ながら使えなくはない。

 攻撃力2 破壊力1


 ―――――――――――――――



 これがどれぐらいか分からないけど、文句なく低いよねえ。師匠が作ってくれた物と比べても悪いだろうけど、それでも初めての武器だ。使っていこう。


 ゾンビが出てきたので試しに足を切ってみると、かなり引っかかるが切れた。おそらく切れ味が悪いんだろう。師匠のはスパっといったからな、僕の作りが圧倒的に悪いという事だ。溜息が出るが仕方ない。何度も練習だな。


 その後【変形】を使い、集中に集中を重ねて刃を作る事に成功した。それっぽい形にしただけじゃ切れなくて当たり前だ。そんな事も忘れて模造刀みたいに刃を付けてなかった。どうりで切れない筈だよ……と思ったけど、あまり切れ味は上がらなかった。


 多少でも上がっただけマシと言うべきかな。そんな事を考えつつ、石を拾っては【融合】して【変形】し野球のボールの形にした石を量産する。



 ―――――――――――――――


 サブ職業:錬金術師・見習いのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <投擲> 球形の石 品質:1 レア度:1 耐久10


 綺麗に丸く形作られた投擲用の石。投げるのに丁度いい大きさをしている

 攻撃力4 破壊力4


 ―――――――――――――――



 槍よりも攻撃力が高いとか何? 絶対に槍製作に失敗してる。何度も作り直しが出来る程の木材を持ってないし、弱ったな……。とりあえずはこのままで行くけど、むしろ棒の時より弱くなってる? 何だか嫌な予感がするな、先に調べておけば良かった。


 それでも魔物を倒しつつ色々調べていると、<澱み草>を何本も見つけた。新しいスコップはスケルトン・クラフターから受け取ってるので掘って手に入れていく。その際に枝が落ちているのを見つけた。


 それをゲットしていきつつ魔物と戦っていると、突然武器が壊れて塵になる。……マジかー、耐久を見てなかった。とりあえずファルとセナの武器が大丈夫か確認したら、何の問題も無かった。つまり僕がヘタクソな所為で大幅に棒の耐久が下がったんだろう。


 とりあえず魔物が出てきたら仲間に任せ、僕は枝を手に入れていく。数本手に入れたら【融合】し、【変形】して棒にする。



 ―――――――――――――――


 <素材・武器> 木の棒 品質:1 レア度:1 耐久30


 木で作られたただの棒。長柄の武器の練習道具として使われる。

 攻撃力1 破壊力2


 ―――――――――――――――



 耐久が低い……。ヘタクソだと耐久に直結するなぁ。今は武器を作りつつ壊して努力するしかないかー。それにしても武器を自分で作れるようになったのはいいが、その分だけ大変だ。特に品質が性能に直結するのでキツい。


 もちろん他の生産職も同じような苦労をしてるんだろうけど、魔力制御が難しすぎてここまで苦労するとは思わなかったよ。この棒を再び槍にすると………マジか。



 ―――――――――――――――


 <武器> 石と木の槍 品質:1 レア度:1 耐久20


 石と木で作られた槍。簡素ながら使えなくはない。

 攻撃力1 破壊力1


 ―――――――――――――――



 耐久力が20しかないうえ、攻撃力が1から上がってない……むしろ棒より悪化した。如実にお前はヘタクソだと言われてるようで流石に凹む。それでも続けるしかないな、練習しないと上手くならない。


 今日はひたすら練習あるのみだ、中層に行ってる場合じゃない。


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