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0231・張り切るキャスティ




 夕食を終えてログアウトし、食事や諸々を終わらせたらログイン。昨日と同じくフォグとセスと共に屍人の森へと出る。浅層を調べるも大して<澱み草>は無かったので中層へ。敵を【浄化魔法】で倒しつつ、<澱み草>を抜いていく。


 こっちは碌に人が来ていないのか結構な数が生えていた。なので【クリア】を使いつつどんどんと抜いていき、ついでに【浄化魔法】の練習もさせる。セスだけは【クリア】をまだ使えないのでフォグと組ませているが、練習にはなっているだろう。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:セスの【浄化魔法】に【クリア】が追加されます

 召喚モンスター:セスの【浄化魔法】がランクアップし、【浄化魔法・下級】となりました


 ―――――――――――――――



 思った傍から覚えてランクアップしたなぁ。そこまで魔物も強くないんだけど、スキルレベルは上がったか。セス一人では難しいかもしれないので、フォグと組ませる事は変えないんだけど。


 ウロウロしつつも【精密魔力感知・下級】で<澱み草>を見つけて、【クリア】を使い引っこ抜く。それを繰り返して行き、時間が来たので師匠の家に戻る。トライボーンウルフに焼却してもらったら、ソファーの部屋からマイルームへ。


 フォグとセスもマイルームに召喚したら、運営マーケットを確認。肥料があったので5袋を買って倉庫に突っ込んでおく。囲炉裏の部屋で寝転がり、本日はここまで。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2000年 10月6日 金曜日 AM8:26



 ここ数日レベルを上げたし、そろそろ岩場の先へと行ってみよう。そう思ってログインし、まずはプレイヤーマーケットの売り上げを回収する。



 ―――――――――――――――


 使い魔:ラスティアのサブ職業:【踊り子・下級】のレベルが上がりました


 使い魔:キャスティのサブ職業:農家・下級のレベルが上がりました

 使い魔:キャスティのサブ職業:農家・下級のレベルが上がりました

 使い魔:キャスティのサブ職業:農家・下級のレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 農地の金額は回収できてないけど、それなり以上には儲かった。やっぱり甲殻製の武器が大きい。倉庫にお金を入れてファルの作った物を売りに出そうと倉庫を調べると、大量の野菜などと共に肥料が無くなっていた。


 あのレベルアップの通りに作り出したらしく、起きてきたキャスティに聞くとMPが完全に回復していないらしい。久しぶりなので張り切りすぎたとの事だった。……なにやってんだか。



 「なにやってんだか……私はキリの良いところで寝たけど、コトブキが買っておいた肥料が無くなるまで育てるって、やりすぎだと分かるでしょうに」


 「はい……少々調子に乗ってたのと、久しぶりなので記憶を思い出しながら作ってたんですよ。その所為で集中し過ぎていたのもあるんです。MPがなくなったら農地で寝て回復というのを繰り返していたら、肥料がなくなった時にようやく気付きまして……」


 「疲労していた体を引き摺って部屋まで移動し、寝たと。やっぱり、なにやってんだか……という一言で終わるわね」


 「………」



 僕が何かを言う必要も無さそうなので、ソファーの部屋へと移動してファルを呼び出す。ラスティアとキャスティは朝食が出来るまで仮眠するそうだ。2度寝と言えなくもないけど、一度しっかりと目を覚ましてるから微妙なところかな。


 僕が掲示板などを読んで時間を潰していると、ファルが呼びに来たので2人を召喚する。寝たままの姿で召喚されたので起こし、2人の目を覚まさせたら食堂へと移動、師匠とナツとイルに挨拶する。



 「来るのが遅かったが、何ぞあったのか?」


 「あったと言えばあったけど、誰かさんが久しぶりの農業に暴走して寝不足になっただけよ。ついでに私も2度寝してたけど」


 「すみません。ついつい久しぶりで熱も入りまして……【豊饒】や【繁栄】まで使って大量に作ってしまいました。質としては普通ですが、大量に手に入ったので料理にも使えますよ?」


 「へー……なら私に売って欲しいんだけど、いいかな?」


 「別にいいよ。後でプレイヤーマーケットで売りに出して、ナツに優先権つけとくから」


 「ありがとう」



 師匠は品質が良くなったら、スケルトンクラフターに預けておいてくれと言っていたので了承する。散々お世話になってるしね、それぐらいは何の問題も無い。それよりもイルがジッと僕を見てくるんだけど、何かあったの?。



 「ビッグハンマークラブというのは何? 私は聞いた事が無いけど、コトブキの売り物の中にあった」


 「えっ、何それ? 聞いた事ないね?」


 「近くにあるダンジョンの21階から出てくる魔物だよ、左手が大きなハンマーになってる魔物なんだ。昨日まではレベル上げと物作りの素材として狩ってたんだけど、そろそろ先に進もうかと思ってる」


 「成る程、近くのダンジョン。私は運営ダンジョンの16階で止まってる。沼地の地形が面倒すぎて、先に進む気にならない。私のメインは弓だから戦い難いし、避けて行く事も出来るけど……」


 「ボス戦はちょっと大変そうだよね。20階のボスはコボルト・ジェネラルとかいう強そうなボスだし」


 「えっ? コボルト・ジェネラルだけ? ……僕達の場合はコボルトとコボルトリーダーとコボルトジェネラルのチームだったんだけど……」


 「そうなの? コボルトって犬みたいな顔してるし、群れてると強そうだよね。普通のコボルトは弱いけど」


 「ボス戦はジェネラルが逃げて、吠えると無限おかわりだったよ。コボルトを倒してもジェネラルが吠えると地面に魔法陣が出てきてさ、そこから普通のコボルトがせり上がってくるんだ。ジェネラルを倒すまで終わらない感じのボス戦だったね」


 「コトブキは槍を投げつけて、防御させてからの棒手裏剣で足を潰してたわ。その後に槍を拾って喉と心臓を突いて終わらせてたわね。ジェネラル如きじゃ負けないけど、無限に出てくるって鬱陶しい限りよ」


 「決めた。今日はコトブキと一緒に近くのダンジョンに行く。レベルかスキルレベルを上げないと対処が出来ない。ソロ専用ダンジョンは盗賊には厳しい。そろそろ上のクラスの種族に進化してほしいところ」


 「まあ、分かったけど、とりあえずは素早く豪雪山を終わらせよう。スノートレウッドとスノーウッドは幾らあってもいいからね。売れるし」



 朝食を終えた僕達は、部屋へと戻り防寒具を着込んで出発する。今日はユウヤも居たので誘い、豪雪山でいつもの採掘と伐採と戦闘を済ませる。今日は急いだので早めに戻ってこれた為、時間はある。


 ユウヤも一緒に行く事になったけど、それだけ前衛が重厚になるので助かる。僕はマイルームに全員を召喚し、肥料を10袋買って倉庫に入れておく。他にも知らない作物の種があったので購入し、僕はソファーの部屋へと戻る。


 昨日の甲殻を使い終えるつもりで使い、作った武器は全てプレイヤーマーケットに流す。色々な武器を作っているが、それなりには売れてくれて助かるよ。高いので新人の第3陣には売れないが、僕と同じ初期組には買う人が多いみたい。


 一応は魔力強化出来る素材で作ってるからだろうね。スノーウッドもギリギリで魔力強化の素材に入るらしいから、伐ってきた木は売れている。といっても僕達の中で売りに出しているのはナツだけなんだけど。


 僕は加工してから売ってるので直接は売ってないし、イルは矢に使っていて、ユウヤは薪として使う為にシャルロットさんに渡している。なのでナツか僕しか流さない。


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