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0208・運営ダンジョン20階まで




 スノートレウッドと白曜石を組み合わせて武器を作成し、プレイヤーマーケットへと流す。作ったのは剣と槍が2本ずつだ。ファルに昼食に呼ばれたので食堂に行き、昼食を食べたらソファーの部屋でログアウト。適当にみかんを買って置いておく。


 リアルでの昼食と雑事を終えたらログイン。10個ほど置いておいたみかんは全部無くなっていた。午後からは運営ダンジョンへと行き、16階からスタート。その場所は沼地だった。イベントの事を思い出してゲンナリしてくるが仕方ない。早めに終わらせよう。


 出てくる魔物が蛙と蜻蛉とんぼなのも腹立たしいが、どうやら泥鰌どじょうも居るようだ。また嫌がらせかと思いつつ、僕達は進んで行く。ここからの階も苦労しそうだなぁ。



 ―――――――――――――――


 <魔泥蛙> 魔物 Lv29


 泥の中に好んで住む蛙の魔物。蛙だと思って舐めていると【土魔法】で攻撃されるので注意。舌は伸ばしてこないが、仲間を呼ぶ


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <魔空蜻蛉> 魔物 Lv30


 空飛ぶ蜻蛉のモンスター。厄介なモンスターとして知られており、速い動きと【風魔法】を使ってくる。動きに翻弄されないように気をつけよう


 ―――――――――――――――


 ―――――――――――――――


 <魔黒泥鰌> 魔物 Lv32


 泥の中に住む泥鰌モンスター。見え難く発見し辛いモンスターであり、【魔力感知】を多少妨害する。泥の中から【水魔法】で攻撃してくるので注意


 ―――――――――――――――



 イベントの時よりもレベルが高めで厄介だ。流石に最終ウェーブの赤色よりはレベルが低いけど、それでもイベントの時には無かった魔法攻撃をしてくる。皆にも注意を促し、慎重に進んで行こう。いや、大胆に進んだ方がいいんだろうか?。



 「微妙なところね。階段の位置が分かってるなら一気に進むのも良いでしょうけど、今は分かってないんだし魔物を確実に仕留めた方が良いんじゃない? 泥に足をとられて逃げられないでしょうしね。特に蜻蛉」


 「蛙も泥鰌も泥の中では私達より速く動くでしょう。やはり着実に魔物を倒しつつ移動していった方が安全です。魔物に囲まれたりなど、焦っても碌な事はありませんよ」



 2人の意見も分かるので、確実に倒しながら進む事にした。ウロウロと階段を探しつつ移動するものの、泥鰌が発見できない何て事は無い。やはり【魔力感知】ではなく【精密魔力感知】だからだろう。むしろバレバレだというレベルで発見できる。


 流石にイベントの時は【魔力感知】の妨害などは無かっただろうが、本物の魔物の方にはあるらしい。それでも妨害能力を持つ所為か強くもないのでさっさと倒し、出来るだけ魔法を使われないようにしながら進む。


 普段なら魔法を使われても盾で防いでくれるのだが、今は泥の中で動きが悪い。盾を持つのはキャスティ、シグマ、セスである為、全員泥の地形では足をとられる。特にシグマは全身鎧なので、軽めのウッドタイプにも関わらず足が沈んでいる。


 この地形、種族や装備によっては相当に苦戦しそうだ。軽くてもトモエのようなパーティーなら大変だろうしね。他の人はソロで挑戦するしかないけどさ。そういえばナツとイルは同時に一緒に攻略するって言ってたけど、15階まで行けたのかな?。


 そんな事を考えつつウロウロしていると階段を発見したので先へと進む。流石にソロ専用ダンジョンだけあって、僕がネクロマンサーだという事を差し引いても、そこまで魔物の数が多くない。通常のダンジョンならもっと多いだろうね。


 17階への階段を見つけたので下り、再び泥の中を進んで行く。出来れば今日中に20階のボスを倒したい。どうなるかは分からないけど、明日も泥の中を攻略するのは面倒臭いからね。


 特に変わり映えのしない景色の中を階段を探して進み、遂に20階に到達した。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました

 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました

 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 それなりに時間を喰ったものの、見晴らしが良いのが助けとなって、十分な攻略時間で進む事が出来た。ボス戦を行っても夕食には間に合うだろう。


 少し休んだ後ボス部屋に入り、ボスが出てくるのを待つ。出てきたのはコボルトだった。ただし普通のコボルトが10体、それより大型が3体、そして一番後ろに大きな体のが一体いる。


 そいつが咆哮を上げると、一斉にコボルトが攻めて来た。あのリーダー格は簡単には勝てないだろうから、先にザコの方を片付けるべきかな? そう思い皆に戦いを任せる。


 そもそもラスティアとキャスティの方が戦闘経験は豊富なんだから、僕が指示を出す必要も実はあんまり無いんだよね。前でコボルトと盾組がぶつかったけど、上手く流している。そしてその隙に攻撃もキッチリ決めた。


 やはりコボルトは大した事がないね。例え高レベルでえあっても、コボルトのやる事は単純だ。その裏に居るちょっと大きめの奴も大した事は無い。後ろから声を出しているが押し込もうとするだけでしかない。


 順調に敵の数を減らしていると、一番後ろの奴が吠えた。すると地面から魔法陣が現れ、コボルトが追加される。……成る程、そういうタイプのボスね。イラッとした僕は迂回して回りこみ、一気に一番後ろの奴に向かう。


 前線は仲間達が引き付けているので、ちょっと大きめのコボルトも迂闊には動けない。なので一番大きなコボルトと僕の一騎打ちだ。このコボルトも武器は持っていないが、そもそも爪と牙がある。


 そんな相手と真っ向から向かい合っているのだが、何故か相手が攻めてこない。仕方なくこちらから攻めると、一番大きなコボルトはバックステップで後ろに下がる。何がしたいボスなのか訳が分からない。



 「アオォォォ~ン!!!」



 また地面から魔法陣が現れ、コボルトが追加された。こいつは徹頭徹尾、自分が有利な状況を変えたくないらしい。一番大きなコボルトが「ニヤリ」としたが、それならそれでやりようは幾らでもある。


 僕は素早く走って接近。またもや後ろに逃げようとしたんだろうが、今度は逃がさないよ。僕は右手で持っている槍を投げつける。それを見て慌てて両腕をクロスして防ぐものの遅い。僕はすでに接近しており、白曜石の棒手裏剣を膝に投げる。


 膝の皿の少し上に投擲したんだけど、それがキッチリ直撃した。当然、魔力を流して強化しておいたので深く突き刺さる。その痛みに絶叫するも、もう片方の膝には棒手裏剣を持って突き刺す。


 こちらも深く突き刺さり、一番大きなコボルトは尻餅をついて倒れた。後は投げた槍を拾い、喉元を突き刺した後で心臓を穿つ。それだけで盛大に血を噴出し、一番大きなコボルトは息絶えた。


 その瞬間、他のコボルトはパニックを起こしたように暴れ、勝手に瓦解してしまったので、後は各個撃破で終了した。一番後ろの大きなコボルトさえ倒せれば、大した事のないボスだった。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました

 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 「おつかれー。一番後ろの大きなコボルトさえ倒せば、そこまで面倒ボスじゃなかったね」


 「お疲れ様です。あの大きさだとコボルト・ジェネラルですかね? キングの傍にはべっている事の多い個体ですが、1体だけだと然して強くもありません。何よりノーマルカラーですし」


 「おつかれー。白ですらないんだから当然だけどね。一応コトブキに説明しておくと、白、黒、銀、金の順番で強くなるから。実際ゴールデンコボルト・キングだと、悪魔の私達が出なきゃいけないくらいだったし」


 「うわぁ。コボルトでもそこまで強くなるんだ。魔物も舐めちゃいけないね。ゴブリンやオークもそんな感じ?」



 僕達は開いた所から先へと進み、魔法陣を登録したら脱出する。話は師匠の家に戻ってからにしよう。


201話の誤字報告、ありがとうございました

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