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0207・盾系マジシャン




 昼食を食べた後でログアウトし、リアルの昼食と雑事を終えてログイン。今度は運営ダンジョンへ。再び面倒な1階を越え、2階からは加速するように走って進んで行く。そもそも15階までは進めているんだし、今さら止まったり苦戦したりなんて事は無い。


 5階ボスのコボルト達をさっさと倒し、更に先へと進む。今度は罠のある草原だけど、僕が【罠感知】を持っているので仲間達には覚えさせずに進んでいき、10階のボス戦へ。オークが狂ったように興奮していたけど、簡単に始末して11階に移動。


 ここまでの転移魔法陣も登録しているので、次からは飛ばしてこれる。11~14階にはチキン歌手が居るがワザと集めさせ、落とし穴に落としてから倒していき15階。再び風船オーガだが、見つけ出した小悪魔に棒手裏剣を投げて殺害。それだけでボス戦は終わった。


 ここまで来るのに随分と時間を使ったので終了。師匠の家へと戻る。時間としては少々早かったので<屍人の森>へと行き、魔物を倒しては木を伐りつつ<腐った肉>を回収。ドースの体が大きくなってたりするし、食べさせないといけないからね。


 ある程度の木を伐り倒して木材の入手も終え、師匠の家に戻ったら木材などの素材を全て回収する。そしてマイルームに行き、訓練場の反対側にある魔法陣の上に立つとウィンドウが表示された。


 最初に来た時には触らなかったが、やはり倉庫で間違いないようだ。僕はその中に全ての素材を入れ、さらに作業場に木工道具を置いておく。これでファルは生産も訓練も出来るだろう。


 師匠の家に戻り、ファルにその事を伝えると、何故かセナも【拠点召喚】でマイルームに行きたいと言ってきた。どうも基礎スキルの練習をしたいらしい。【心力操作】はどうするんだと聞くと、そっちは【仙力操作】が出来るので難しくはないとの事。


 まあ、マイルームに行きたいなら別に良いけど。そう思ったらセスも行きたいようで、僕の服を引っ張って主張してくる。ついでにドースも。それ以外は師匠の家に居るらしいので、そのように分ける事にした。


 夕食ができたので呼びに来たファルにお礼を言って食堂へ。食事をとったらソファーの部屋へと戻り、おにぎ○煎餅を置いてログアウト。


 リアルで夕食をとったりお風呂に入ったりを終わらせ、部屋に戻ってきてログイン。ファル、セナ、ドース、セスをマイルームに【拠点召喚】し、後は好きにさせる。師匠の家に戻った僕は時間になるまで本を読んでログアウト。今日はここまで。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2000年 9月23日 土曜日 AM8:19



 明日でサービス始まって2ヶ月か……特に記念でも何でも無いんだけど、まだ2ヶ月というべきかな。そもそも種族のランクアップもしてないし。そしてレベルアップがビックリするほど遅くなってる。何かMMO感が出てきた感じ。


 雑事などを終わらせてログインすると、いきなり目の前にウィンドウが出てきた。



 ―――――――――――――――


 召喚モンスター:セナが【心力操作】を習得しました

 召喚モンスター:セナが【握り】を習得しました


 召喚モンスター:セスの【盾術】がランクアップし、【盾術・下級】となりました

 【盾術・下級】に【ガード】が追加されました


 召喚モンスター:セスの【精密魔力操作】がランクアップし、【精密魔力操作・下級】となりました

 召喚モンスター:セスの【精密魔力感知】がランクアップし、【精密魔力感知・下級】となりました


 召喚モンスター:セスの【氷魔法】に【アイスボール】が追加されます


 ―――――――――――――――



 【拠点召喚】を使い、マイルームの全員を師匠の家に移す。その後は挨拶して解除し、ファルだけを【拠点召喚】状態にした。お腹の上のギンをどけ、プレイヤーマーケットの売り上げを回収する。


 夜の内に作ってくれた物があるらしいのでマイルームに行き、倉庫の中を確認すると棍棒やトンファーが入っていた。これをプレイヤーマーケットに流したら、再び師匠の家に戻って少し休憩。朝から随分とウロウロする羽目になったなぁ。


 ファルが朝食に呼びに来たので移動し食堂で朝食をとる。今日も豪雪山へと行くのだが、昨日の素材があるので今日からは作って売り出そうかな? スノートレウッドと白曜石の練習もしなきゃならないし。


 防寒具を着てシグマに解体道具を背負わせてから豪雪山へと行き、魔物を倒しつつ鉱床へと移動。昨日と違ってセスが積極的に前に出ている。


 何があったのか知らないが、盾を上手く使って流しながら魔法を使っているね? 1日で急に上手くなってるのは何故だろう?。



 「タテヲカマエサセテ、ボコボコニシタ」



 何気にマイルームの訓練場で酷い練習をさせられていたらしい。通りで【盾術】スキルが【盾術・下級】になっている筈だよ。ある意味で促成栽培ではあるけど、セナからボコボコにされたって事は良い訓練にはなったろうね。経験的にはアリなのかもしれない。


 上手く前で防ぎながら魔法を使って攻撃しているところを見るに、どう考えてもマジシャンの戦い方ではないと思う。とはいえ、これも個性と思えば十分ありかな? タンク系魔法使い……うん、自分で言っても酷い立ち位置だ。


 その割には妙に安定している気がする。トモエも微妙な表情でセスを見てるけど、気持ちは分からなくもない。セオリーからは外れてるけど、このゲームのプレイヤーならこういう装備の魔法使いもいるだろうしさ。セーフだよ、セーフ。



 「いやぁ……アウトよりのアウトじゃない?」


 「それ普通にアウトじゃん。出来ている以上はセーフだよ、セーフ。大体コレがゲーム的に認められてるんだからセーフでしょうよ。盾を使い熟す、堅い防御の魔法使いが居ても良いじゃない」


 「まあ、構わないと言えば構わないけど、相当珍しい存在だとは言えるわね。別に魔力を底上げするような武器は無いんだし、魔法使いが防御を固めるのは間違ってないとは思う。でも普通は軽装で動き回れるようにするんだけど」


 「味方の位置を考えて位置取りを色々変えながら、魔法で攻撃したり援護する。それがいわゆる普通の魔法使いです。コトブキがやらせているのは……タンクのような魔法使いですかね?」


 「僕がやらせてる訳じゃないんだけど、強いて言えば、位置取りを気にしない魔法使いかな? 前で敵に魔法をブッ放すから、位置関係を気にせず前に出る魔法使い。……うん、本当に珍しい魔法使いだとは思う。でも範囲系は使いやすそう」


 「それは確かにあるわね。前方範囲系ですら普通の魔法使いはなかなか使えないのよ、前に味方が居るから。もしかしたら普通の魔法使いって中途半端なのかしら?」


 「コトブキのやり方だけを見て考えるのも、私はどうかと思いますよ?」



 だから僕がやらせてる訳じゃないんだけどね。昨日のセナとの訓練でそうなったみたいだから、僕じゃなくてセナだよ。掘りながらそんな事を考えつつ、終わったら森のスノートレントを倒す。


 戻ってフリーズベアを倒したら今度は左へ。いつもと変わらず掘って倒して戻ってきたら、2度目のフリーズベアを倒して終了。師匠の家へと戻る。



 ―――――――――――――――


 種族レベルが上がりました

 メイン職業:ネクロマンサー・下級のレベルが上がりました


 使い魔:ラスティアの種族レベルが上がりました

 メイン職業:暗殺者・下級のレベルが上がりました


 使い魔:キャスティの種族レベルが上がりました

 メイン職業:盾士・下級のレベルが上がりました


 召喚モンスター:セナのレベルが上がりました


 召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました


 召喚モンスター:フォグのレベルが上がりました


 召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました


 召喚モンスター:シグマのレベルが上がりました


 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました

 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました

 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました

 召喚モンスター:セスのレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 セスにとっては豪雪山の経験値は多いんだよね。僕達は久しぶりに上がったけど、国境への転移魔法陣は消されてるからフォレストチキンでのレベル上げは出来なくなってる。


 まあ、無理にレベル上げをする気は無いんだけど、戦える場所が減ったのは痛いなー。


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