THUNDER〜置き去りの古代兵器編〜
このお話は前回の「THUNDER〜お金稼ぎ編〜」の続編です。
宝探しをしたい!少年時代からそういうことへの興味が続いている。
私の名前はフェル・マーリン。女性に声をかけ続けて今や56人。そろそろ結婚したいなと思っている。31歳独身の一般男性だ。
今日は本部の皆と宝探しをしにとある無人島へ来た。噂によると昔、戦争で負けた軍が何かををこの島に隠したらしい。
「隊長!見つかりましたよ!」
前方から向かってきたのは宮本竜太だ。
「それでどこにあるんですか?」
私と同行をしていたトム・ストームが竜太に尋ねた。
「あちらにあります」
竜太は向かってきた方向に指を指した。
「金目の物か?取り敢えず案内してくれ!」
「はい!」
私は竜太に案内されてストームと一緒に何かがある場所へ向かった。
そこにあったのは大きな崖と崖が崩れて間から見える何かであった。きっと風化されて崩れたんだな。
「気をつけてください」
竜太に注意されて私達は崖の隙間に入った。
そこには3メートルほどの機械が置かれてあった。
「ロボットだな。おそらく負けた軍の兵器か」
ストームは腕を組んで解説した。
「ストーム、動かせるか?」
「俺を誰だと思っているんだ?」
俺はストームに動かせないか尋ねた。
「隊長、こういうのはぶん殴れば大体なんとかなるんですよ。見ててください!」
竜太は拳を振り上げた。
「ちょっ、、、」
遅かった。彼はロボットに強烈な一撃を食らわせた。
「痛ったー!隊長、こいつ結構頑丈ですよ!」
「ざまあみろ」
拳を痛そうに擦る竜太にストームは毒を吐いた。
「起動完了、、、」
ロボットが当然立ち上がった。竜太の一撃で目を覚ましたみたいだ。
「動いたぞ!」
「ナンダ貴様ラ」
喜ぶ私にロボットは尋ねてくる。
「私はフェル・マーリン。こいつらが宮本竜太とトム・ストームた」
「俺ノ名前ハ、ムーダ。マーリン、俺ノゴ主人様を知ラナイカ?」
ご主人様というのは戦争で負けた軍隊の大将か誰かのことを指しているのだろう。
「あー、死んだんじゃない?戦争で」
私は正直に答えた。ロボットなんで率直に言っても感情がないから傷つかないだろう。
「ウオォォォォーー!ソンナバカナーー!」
めっちゃ感情的だったわ。ムーダは地面に崩れて悲しみだした。
暫くして落ち着いた彼に俺は詳しい事をロボットに説明した。
「ゴ主人様ガイナイコンナ世界俺ガ生キテイテモ意味ガナイ、、、」
「そんなことないだろ」
俺は悲しむムーダに優しく声をかけた。
「所詮俺齒人間ヲ殺ス為ニ生マレタ兵器ダ」
「例えそうだとしてもお前は感情を持った立派な生命体だ。生き方なんて自身で考えればいい。俺と一緒に来ないか?俺がお前のご主人様になってやる。トムがきっとお前の望む姿に改造してくれるはずさ」
俺はムーダに手を差し出した。
「アリガトウ、フェル・マーリン」
ムーダは立ち上がった。
「隊長、こいつを使って世界征服するんですね、素晴らしいアイデアです!」
竜太は拍手をした。いや、俺の話聞いてた?
「ドウイウコトダ?」
「違う!ごめんムーダ。あいつちょっとイカれてるんだ」
俺はムーダに説明した。
「人の事言えないがな、、、」
隣でストームがポツリとつぶやいた。
「隊長、なんなんですかこいつ?」
俺は隊員全員へ説明して。彼らをヨットに乗せた。
「なんかギシギシ言ってないか?」
「あいつが乗ってからだよな」
隊員達がざわめき出す。
「出発進行ー!目的は我が、、、」
バキバキバキバキ
突然船が崩れだした。ムーダの体重に耐えきれなかったのだ。
「うわああぁぁ!」
「隊長ぉーー!」
THUNDERシリーズは月1位でやりたいですね。