第22話「今度はミイニャと本の中へ」
「優斗君、優斗君……仕方ありません。逆白雪姫です」
ミイニャの長い長いキスにより俺は窒息されかけた。
「んっ!」
「起きましたか?」
「おお……」
なんで俺は毎回気を失ってしまうんだ?
今回は夢を見なかったし、何か法則でもあるんだろうか?
「なあ、ミイニャは気を失わなかったのか?」
「はい……失っていたら熱いキスで起こしてくれましたか?」
「わからんが……」
「大丈夫ですか? 優斗君、ここまで来るときも1人で戦ってくれましたし、お姉ちゃんの訓練も手伝って、今度は私も……」
「大丈夫。強い相手の連戦ってわけじゃないし」
俺は起き上がって、ミイニャの頭を軽く撫でる。
「でも優斗君は責任感が強くて、優しい人です。私たちを絶対に守らなきゃって思っていて、戦闘時にいつも私たちの位置を把握してますよね。少しの怪我もさせないように……それじゃあ心が疲れてしまうんじゃ……」
嫉妬してるだけじゃなく、よく見てるな……感心するぜ。
「ミイニャ、守ってほしいと言ったじゃないか」
「言いました。でもそれは……」
「わかってるよ。俺を心配してくれるなら強くなってくれ。雑魚の相手なら任せられるくらいに。僧侶は回復呪文も覚えられるだろ? そしたらかなり楽になるぜ。ここの滞在時間は1時間。そのくらいならミイニャならマアニャよりもレベルアップ出来るかもしれないぜ」
と、さらに気分を乗せてあげる。
「お姉ちゃんなんて、敵じゃありません。あっと驚かせてあげましょう。私にはうんのよさがありますし」
乗りやすい性格で、思惑通りにいってくれて助かる。
「とりあえず魔法使いの書と同じ感じなら、5階まではどうってことはない。僧侶は回復や補助魔法だけで攻撃系のそれはないのか?」
「いえ、攻撃魔法は10ページに。あと魔法使いと違って、色々装備が可能です。槍とか剣も」
「とりあえず、さっきのマアニャと一緒で……」
話の途中にもかかわらず、億に居た何かの眼がキラリと光、中身のないような3体の鎧騎士に一瞬で囲まれる。
「おいおい……魔法使いの書とはえらく敵が違うじゃないか。まだ1ページ目だよな……」
「いえ、それがですね……小さいころ、僧侶の書を私が破ってしまったために、最初のページは29ページになっていて、1ページ目はどこか途中に……」
「そういうことは早く言え! 俺にしがみつくんだ! 今すぐ」
「はい……やはり私は特別だと言うことですね……」
ミイニャはこの状況にも軽口叩けるくらいの余裕があるようで助かる。
パニックでもなられると、鍛えるどころではないし。
腰に手を回されたのを見て、逃げ道を確認してから剣を抜き、最初にむってきた鎧騎士を斬り、その空いたスペースからとりあえず包囲網を突破することに成功。
さてと、いきなり29ページ目か……どうする?




